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働き方改革ソリューション市場は労務可視化・健康経営ソリューションに需要

働き方改革ソリューション市場は労務可視化・健康経営ソリューションに需要

2020年08月14日更新

働き方改革は労務可視化・健康経営に注目

Digital Transformation

 矢野経済研究所は、国内の働き方改革ソリューション市場を調査し、その動向や将来展望を発表した。

 2019年度の国内働き方改革ソリューション市場規模は、前年度比6.0%増の4,673億円となった。背景としては、2020年夏に開催予定だった東京オリンピック・パラリンピックへの対応として、テレワーク環境の整備が本格化したことが挙げられる。中小企業においては、2020年4月より働き方改革関連法における時間外労働の上限規制が適用されたことから、労務可視化・勤怠関連ソリューションなどを中心に導入が進んだ。

 働き方改革ソリューションのうち、従業員の健康維持・増進を経営的視点で考え戦略的に実践する「健康経営関連サービス」も拡大傾向にある。市場拡大の理由として、近年、ストレスチェック制度が義務化されたことや、経済産業省が「健康経営優良法人認定制度」を創設したことなどが挙げられる。2020年度以降は、新型コロナウイルス感染症への対策を契機に、健康経営関連サービスの需要が喚起されると予測している。

 具体的な導入事例には、非対面で健康管理ができるウェアラブル端末を活用したり、メンタルヘルス対策の一環として、感情分析ソリューションを導入したりする例が挙げられる。また、心身の健康状態を維持・増進させることを目的とした健康関連イベントや研修を開催している企業もあるという。

BCPの観点から社会活動のIT化が進む

 2020年度の国内働き方改革ソリューション市場規模は前年度比11.0%増の5,186億円で、2022年度には5,898億4,000万円まで拡大すると予測している。新型コロナウイルス感染症への対策は、今後も働き方改革ソリューション市場に大きな影響を与えるという。

 その一例として、日本政府より2月25日に発表された「新型コロナウイルス感染症対策の基本方針」や4月7日に出された「緊急事態宣言」などにより、在宅勤務を主とするテレワークの実施が急速に拡大していることがある。それに伴い、Web会議システムをはじめとした社内SNS・ビジネスチャットツールやデスクトップ仮想化ツール、オンラインファイル共有サービスなどを導入する企業が増加しているのだ。

 こうした状況の中、オンライン授業・オンライン営業など社会経済活動のIT化・デジタル化に、より注目が集まっている。緊急事態時のBCPの観点からも企業や教育機関などにおけるIT投資は拡大することが見込まれ、今後も働き方改革ソリューション市場は拡大傾向が続くと見込んでいる。

2019年度のクラウドサービス市場は2兆3,572億円

Cloud Service

 MM総研は、国内クラウドサービス市場動向を調査した。

 2019年度のクラウドサービス市場は2兆3,572億円で、前年度比21.4%増と大きく拡大した。2024年度までの市場全体の年平均成長率も18.4%と高水準で推移する見通しだ。背景としては、オンプレミスからクラウドへの移行が進み、クラウド利用を前提としたシステム開発を進める環境が整備されてきていることが挙げられる。

 同市場のうち、「Software as a Service」(SaaS)、「Platform as a Service」(PaaS)、「Infrastructure as a Service」(IaaS)といったパブリッククラウドの2019年度の市場規模は8,121億円を推計している。2020年度以降も順調に市場が拡大し、2024年度のパブリッククラウド市場は約2.4兆円に達する見込みだ。理由には、オンプレミスからクラウドへ移行して最適化するリフトアンドシフト方式の一般化や、新型コロナウイルス収束後の働き方の変化に伴うSaaS需要の高まりなどがあるという。

 パブリッククラウドサービスであるアマゾン・ドット・コムの「Amazon Web Services」、マイクロソフトの「Microsoft Azure」グーグルの「Google Cloud Platform」の三つは、利用が増加している。顧客ニーズに対応した継続的な商品開発を行い、カスタマーサクセスを重視した提案活動を展開していることから、国内企業が同サービスを利用する割合は今後もさらに高まる見込みだ。

予算管理市場はSaaS型に需要

Cost Management

 アイ・ティ・アールは、企業の経営管理などを行う予算管理ソリューションの国内市場規模推移および予測を発表した。

 2018年度の国内予算管理市場の売上金額は、前年度比54.5%増の44億8,000万円と大幅に増加した。2019年度においても同54.0%増と、引き続き高い伸びを予測している。背景には、予算管理ソリューションを導入することによる予算編成業務の効率化など、その有用性が浸透しつつあることが挙げられる。同市場を提供形態別に見ると、2018年度には、SaaSが前年度比92.3%増と著しく成長した。2019年度以降もSaaSを採用する企業が増加すると見ており、2023年度にはSaaS市場が市場全体の約8割を占める予想だ。

 アイ・ティ・アールのプリンシパル・アナリストである浅利浩一氏は、次のように説明している。「国内予算管理市場は、Anaplan、Tagetik、BOARDといった新興海外ベンダーなどの参入を契機に、2016年度から2018年度の3年間でダイナミックに変化し、飛躍的な成長を遂げました。市場全体の売上げでは、2014年度の8億円程度に対して2019年度では69億円にまで拡大することが見込まれています。本レポートではコロナ禍によるインパクトを加味していませんが、投資および収益の予実をコントロールする重要性が大きく低下するとは考えにくく、テレワークの常態化が進むことでSaaSによる業務継続がさらに注目されていくでしょう」

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