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働き方改革市場におけるIDC Japanの分析とCisco Merakiのビジネスチャンス

働き方改革市場におけるIDC Japanの分析とCisco Merakiのビジネスチャンス

2020年08月06日更新

新しい考え方が必要

IDC Japan PC,携帯端末&クライアントソリューション
グループマネージャー 市川和子 氏

Topic 2 働き方改革とIT投資

市川氏 働き方改革という視点で世界と日本を比較した場合、これまでの日本の働き方改革は年次有給休暇の時季指定や時間外労働の上限規制といった法律の内容にも象徴されるように非常に消極的なアプローチでした。主要国で労働生産性が最も低い状態が続いているのもうなずけます。一方、世界ではアプローチが根本的に異なり、いかに生産性を高めるかにフォーカスされています。地理的な制約や時間的な制約からの労働環境の解放で、従業員の生産性の向上などに注力しているのです。


「働く環境の地理的な制約や時間的な制約をなくすと労働生産性は自ずと上がります。」


 例えば、IDCがこれからの働き方のフレームワークとしてグローバルで提唱している「Future of Workstyle(働き方の未来)」では三つの視点を提示しています。新しいデジタルツールを使いこなしてエンゲージメント力と自律性に富む従業員を育てる「CULTURE」、場所と時間にとらわれずにつながり、セキュリティが確保された環境で働けるようにする「SPACE」、そして人間とテクノロジーを協働させる「FORCE」です。

 新型コロナウイルスの影響で、日本の企業も変わらざるを得ない状況に放り込まれました。この5月に企業のIT予算の策定に関わるマネージャー職などに対して行ったIT投資の調査では、新型コロナウイルスの感染拡大中/感染拡大が収束した後のそれぞれについて、IT部門として取り組んだりデジタル技術が支援したりすべき事項として最も多くの回答を得たのが「従業員の働き方改革」でした。

 重要なのはこうした視点や実際の投資が定着していくかどうかです。その際に大事なのは、ニューノーマルという言葉が生まれたように、IT投資に対しても新しい考え方を注入していくことでしょう。IT投資をコストと見なす考え方はもう古いものになっていくのです。

自宅をオフィスと同じ環境に

働き方改革の一環としてテレワークの導入が拡大している。課題はセキュアな環境の構築だ。その解決策の一つとしてシスコシステムズが提案するのが「Cisco Meraki」だ。

シスコシステムズ
ジャパン カントリー リード シスコ メラキ
山移雄悟 氏

「働き方改革とともにオリンピックに向けてもテレワークの環境整備が進行していた中、新型コロナウイルスの影響でそれが一気に拡大しました。従来まで改革に踏み切れないでいた企業も含めてテレワークの導入が加速しています」このように状況を話すシスコシステムズ ジャパン カントリー リード シスコ メラキ 山移雄悟氏は、テレワークの急激な環境整備で生じている落とし穴についても指摘する。「テレワークによる在宅勤務の環境が急ごしらえで整えられているので、犠牲にされている部分もあります。それがセキュリティです」

 在宅勤務などのテレワーク環境では、従業員は自宅からPCをネットワークにつないで仕事をすることになる。もちろん、オフィスのようにセキュリティ対策が実施された環境ではなく、ネットワーク接続において、マルウェア感染、不正利用、情報漏えいなど、さまざまなリスクを抱えることになる。在宅環境では、セキュリティ対策やそれに準ずるPC操作などが従業員任せになるため、一貫したセキュリティルールを徹底できないリスクがあるのだ。このような課題に対して、シスコシステムズが提案しているのがクラウド管理型のネットワークソリューション「Cisco Meraki」だ。「Cisco Merakiを利用すれば、従業員の自宅でもオフィスと同様のセキュリティ環境を構築できるのです」と山移氏はアピールする。

 Cisco Merakiは、無線LANアクセスポイントやスイッチ、セキュリティアプライアンス(UTM)などをラインアップにそろえており、テレワーク環境の構築においては、セキュリティアプライアンスのCisco Meraki MXシリーズとゲートウェイのCisco Meraki Z3を利用する。導入方法は簡単で、社内にCisco Meraki MXシリーズを配置し、従業員の自宅にCisco Meraki Z3を設置するだけだ。


「Cisco Merakiシリーズによってオフィスのセキュリティ環境を自宅にまで拡張できます。」


 これによって実現するのは、従業員の自宅から社内ネットワークへアクセスする際に自動的にVPN接続される環境だ。「従来までも従業員の自宅から社内ネットワークへのアクセスには、VPN接続が利用されてきましたが、多くの場合、従業員によるVPN接続の作業が生じていました。つまり、VPN接続を従業員任せにしていたのです。これは万全のセキュリティ環境とは言えません。一方、Cisco Meraki MXシリーズとCisco Meraki Z3を活用した環境では、従業員が自宅にCisco Meraki Z3を設置した後は、自動的にVPN接続で社内ネットワークにアクセスできるようになります。従業員はVPN接続の作業をする必要がないのです。従って、従業員がVPN接続を忘れたりすることもなくなり、セキュアな作業環境が従業員宅で実現します」(山移氏)

 Cisco Meraki Z3は設置も簡単だ。従業員は自宅のLANにCisco Meraki Z3を接続するだけでいい。電源をオンにすれば、必要な設定などは自動的に実行され、すぐに使えるようになる。従業員には専門的な知識やスキルは必要ない。オフィスで使用しているWi-FiのSSIDとパスワードが自宅でも使えるようになるので、それらの設定も不要だ。

「IT管理者は各従業員宅に設置されたCisco Meraki Z3をリモートで管理できます。アプリケーションの使用状況や回線の品質などさまざまな状態の把握と管理が実現します。従来まで従業員任せになっていた自宅での作業環境を、リモートからしっかりと管理できるようになるのです」(山移氏)

 このメリットに着目し、新型コロナウイルスの感染拡大に合わせてCisco Meraki MXシリーズとCisco Meraki Z3を導入する企業が増加している。例えば、福島コンピューターシステムなどがそうだ。東京や北関東で業務アプリケーションシステムの開発から保守業務などを展開している福島コンピューターシステムは、非常事態宣言に合わせて全社員を対象にしたテレワーク環境を整備するために、Cisco Merakiシリーズの導入を決断した。従業員宅に設置するCisco Meraki Z3については250台導入し、発注から2日で社内展開を実現させた。自宅でノートPCを開くだけで社内と同じ環境が一瞬で得られる利便性や展開のしやすさが導入の最大の決め手になったという。従来、従業員に配布していたモバイルルーターが不要になり、その分の通信費も有効活用できるような状況になっている。

「Cisco Meraki MXシリーズとCisco Meraki Z3で実現するテレワーク環境は、在宅勤務の際に、オフィスの環境を自宅に自動的に拡張させるようなイメージです。従業員としては、在宅時でも強固なセキュリティ環境が構築されているため、いつでも安心して仕事ができます。トライアルも実施しているので、ぜひ使ってみていただきたいですね」(山移氏)

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