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Dell EMC PowerScaleをデル・テクノロジーズ パートナーSE 部の藤田克人氏が解説

Dell EMC PowerScaleをデル・テクノロジーズ パートナーSE 部の藤田克人氏が解説

2020年08月17日更新

スケールアウトNASの代名詞 Isilonが
PowerScaleにリブランド
― 実績あるIsilonの優れた機能と操作環境をPowerEdgeのプラットフォームで実現

スケールアウトNASとして全世界で1万7,000社以上の導入実績を誇るデル・テクノロジーズの「Dell EMC Isilon」が、「Dell EMC PowerScale」としてリブランドされて登場した。従来カバーできていなかった中小規模の領域に向けて二つの製品が新たにラインアップされている。その魅力について、デル・テクノロジーズ パートナーSE部 部長の藤田克人氏に聞いた。

最強のスケールアウトNAS

デル・テクノロジーズ
パートナーSE 部 部長
藤田克人氏

 Isilonは、すでに全世界で1万7,000社以上の導入実績を持つスケールアウトNASだ。非構造化データの保存や管理面で企業ユーザーを強力にサポートしてきており、現時点で総容量17EB(エクサバイト)※1が稼働中だ。

 Isilonの一番の強みは「OneFS」というOSで実現されるシングルファイルシステムが挙げられる。複数ノードを相互に連携させて単一のファイルシステムとして利用可能にする仕組みだ。

「シングルファイルシステムによって、60PBまで単一のボリュームで簡単にデータを管理できます。データ容量の逼迫に合わせて製品を増設する際にも、古い世代と新しい世代の筐体を共存して構成することが可能で、データの移行作業が不要です。一つのクラスターで252ノードまで拡張でき、容量効率も80%を超えるなど、扱いやすく長期的に有効活用できるのです。これらを実現しているのはIsilonが唯一であり、それゆえ、最強のスケールアウトNASと言えるのです」(藤田氏)

 ファイルサーバーのクラウド利用が進む現在において、オンプレの製品であるIsilonがこれからも選択されていくと想定できる理由は何か。「大量のデータが生成されている現在において、全てのデータをクラウドで保存・処理することは非効率です。データが生成される場所、つまりエッジ領域において収集・生成されるデータはその場で処理し、必要なデータだけをクラウドにアップロードするようなエッジからデータセンター(コア)、そしてクラウドまでのバランスをとったシステム構築がこれからは求められます。そうした視点においてデータセンターだけでなくエッジの領域においてもオンプレのスケールアウトNASであるIsilonを活用したデータ保存・処理は、効率性や長期的なコスト面でもメリットが大きいのです」(藤田氏)

※1.1EBは1,024PB(ペタバイト)。1PBは1,024TB(テラバイト)。

Isilonの優れた機能と操作環境を
PowerEdgeのプラットフォームで実現

 世界のNAS市場をけん引してきたIsilonがこの6月に、「Dell EMC PowerScale」としてリブランドされた。これは、Isilonのソフトウェアと、デル・テクノロジーズの「Dell EMC PowerEdge」サーバーが組み合わされて提供される新しいスケールアウトNASだ※2。ソフトウェアとハードウェアの双方の革新性と長所を併せ持つ製品となる。

 PowerScaleとしてのリブランドで最初にリリースされた製品は、「PowerScale F200」と「PowerScale F600」※3だ。この二つの製品の提供意図を藤田氏は次のように明かす。「これまでのIsilon製品はハイエンド寄りのラインアップが多かったのですが、PowerScale F200とPowerScale F600はローエンドからミッドレンジもカバーできるようにし、当社が提供できるスケールアウトNASの領域を広げる狙いがあります」

 藤田氏が語るように、PowerScale F200とPowerScale F600はいずれも1Uの筐体で最小構成はそれぞれ11TBと46TB。これまでのIsilonは4Uの筐体で最小構成は72TBからであり、多くは100TB以上からが対象となっていた。こうした従来のIsilonではカバーできていなかったデータ容量10TBから100TBの領域において、今後はPowerScale F200とPowerScale F600というオールフラッシュのNASを提案できることになる。

「PowerScale F200とPowerScale F600は、販売パートナーの皆さまの提案の幅を広げられるラインアップになるでしょう。PowerScale F200とPowerScale F600も含めて、PowerScaleシリーズは、スケールするシステム環境やワークロードへの対処を可能にするNASとなります。システム環境面では、高い耐障害性の確保、既存システムとの共存、新しいシステムへのオンライン移行、利用効率や運用管理の利便性の向上を実現します。スケールするワークロードについては、エッジからクラウドまでの対応や同じデータに対してさまざまなプロトコルでアクセスできる環境が提供できます」(藤田氏)

※2.これまで提供されてきたIsilon製品も含めてPowerScaleファミリーの位置付けとなる。
※3.PowerScale F200とPower Scale F600 の想定ユースケースは以下の通り。

PowerScale F200
リモートオフィス、スモールオフィスなどの小規模な環境およびIoTなどデータが発生するエッジコンピューティング環境での活用を想定

PowerScale F600
要求の厳しいワークロードへの対応、高レベルのパフォーマンスが必要とされる用途、メディア&エンターテインメントスタジオ、病院、金融機関など

データ活用を推進する管理ソフト群

 システム環境やワークロードに加えて、管理そのものを手軽にする専用のツールをPowerScaleシリーズは用意している。それが、ストレージの正常性をモニタリングできる「Dell EMC CloudIQ」と、エッジからコア、クラウドに保存されている非構造化データのインテリジェンスな管理を可能にする「Dell EMC DataIQ」だ。

「CloudIQは、容量やパフォーマンスの傾向を分析・予測したり、リソースの低下や異常を検知して通知する環境を整えられます。一方、DataIQは、PowerScaleシリーズとそれ以外のストレージ製品(他社製も含む)やクラウドに保存された非構造化データに対して、タグ付けや追跡、分析、リポート作成などでインテリジェンスに管理できるようにします。両ソフトウェアともPowerScaleシリーズに無償でバンドルされます」(藤田氏)

 IsilonがリブランドされたPowerScaleシリーズは、新たな製品の投入で、これまで狙いにくかったローエンドの領域への提案も可能になった。藤田氏は、「これを機に、スケールアウトNASの新たなビジネスを創出していただきたいですね」と期待する。

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