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戸田覚が大容量バッテリーの使い方を伝授!

戸田覚が大容量バッテリーの使い方を伝授!

2020年07月20日更新

災害に備えて1台は用意したい

テーマ:いざというときの大容量バッテリー

地震や台風など、毎年のように災害に遭遇する。昨年も大変な台風の被害があったのだが、喉元過ぎれば……と、ずいぶん前の出来事のように感じるから不思議だ。あれだけ災害対策用のバッテリーを用意したいという声が挙がっていたが、すっかり忘れている。そろそろ、台風やゲリラ豪雨のシーズンが近づいているので、大容量のバッテリーを準備しておこうではないか。

台風の季節が到来する

 もう、我々は、電子デバイスから逃れられなくなっている。PCやスマホが使えないと、仕事が満足にできないだけでなく、連絡も止まってしまう。災害が起こって停電したならば、連絡がつかなくても仕方ない――確かにその通りだ。不可抗力なので、責任を問われることはないだろう。だが、準備をしておかないと結局自分が痛い目に遭うのだ。停電から復旧すると、一気に仕事が押し寄せてくる。不着だったメールやビジネスチャットの連絡がまとめて届いて、その対応に追われることになる。

 特に停電は特定の範囲だけが影響を受けることが普通で、周囲の仕事は止まっていないケースも多い。相手はこちらが停電をしているとは知らずに、仕事をせっついてくるかもしれない。仮に、停電のために仕事が止まっていることを許されているとしても、失われた時間は戻ってこない。例えば、2日後に大きな商談があるとしよう。その準備の時間が仮に6時間失われるだけでも大変な痛手だ。普段忙しくしている人ほど、災害の準備などがきちんとできていないものだ。ということで、今回は万一の停電に備えるための、バッテリーを用意しておこうというのがお題だ。

 紹介するバッテリーは、リンクスインターナショナルの「enerpad AC-80K」と、デルの「PW7015L」、サンワサプライの「BTL-RDC18W」だ。もちろん、ほかの製品もいろいろ提供されているので、条件に見合っているモデルを選べばよい。

enerpad AC-80Kは、80,400mAhという大容量モデルなのでサイズもなかなか大きい。
200W 120Vの出力を約50分間行える。電灯などには余裕で使える。USB出力は5V 3.4A、USB Type-C端子は、5V 3.1Aで出力できる。
バッテリーの充電時間は10~12時間。
PW7015Lは比較的コンパクトだ。約384gと軽いので出張にも持って行ける。
最大65Wの充電に対応。USB Type-Cケーブルを内蔵するのでPCに差し込むだけでOKだ。
BTL-RDC18Wは、出力用としてUSB Type-CとUSB Aの2ポートを搭載。入力用にはmicroUSBとUSB Type-Cの2種類の端子からの蓄電に対応している。

緊急用バッテリーの選び方

 緊急用のバッテリーは、何を動かすのか考えて用意したい。スマホ1台なら、モバイルバッテリーが一つあれば十分だ。しかし、部や課、事業所にある多くのスマホを稼働させようと思うと、それなりの容量が必要になる。PCも充電できないと利用できなくなる。

 とはいえ、スマホ、PCともにバッテリーは内蔵している。それが切れたときにどうするか――という話だ。

 これは、会社ごとに状況を判断するしかない。まず、会社から支給されたPCが1年前程度のモデルなら、稼働時間の6~7割は持つだろう。つまり、カタログ値で10時間稼働なら、6時間程度は使えるはずだ。もちろん、ディスプレイをやや暗くするなど、工夫は必要だが。

 2~3年前のモデルだと4~5割、4~5年前なら2~3割というケースもある。カタログ値で10時間稼働のPCを毎日使うと、3時間程度しか持たないことも珍しくないわけだ。スマホも同様で、2~3年で半減すると考えよう。

 災害が起こったタイミングでフル充電できていないことも考えられるので、さらに差し引いて考える必要がある。最悪の場合、1~2時間でバッテリー切れが起こるわけだ。

 では、バッテリーの容量はどの程度必要だろうか。PCの内蔵バッテリーが5,000mAhなら、おおよそ8,000~9,000mAhのバッテリーでなければ、フル充電できない。例えば、リンクスインターナショナルenerpad AC-80Kは、80,400mAhの容量なので、スマホなら15~20台程度は充電できるだろう。PCは、6~10台程だ。

 もちろん、全てをフル充電しなくてもいいので、10名程度で利用するには、事足りると考えられる。緊急を要する人から順番に充電していけばよい。特定の顧客を2名で担当しているなら、どちらか一人がまず充電し、停電していることを相手に伝えればよい。

 enerpad AC-80Kは、100名の事業所なら10台そろえるのが理想だ。しかし、緊急性を考えて利用するなら、5台でもいいだろう。もちろん1~2台でも、ないのとは全く違う。

 このモデルは、一般的なACアダプターが付いているので、PCやスマホ以外にも利用できる。本当に真っ暗になったら電気スタンドに接続するなど、出力が見合っているさまざまな電化製品にも使える。

 災害用に準備したとしても、イベントなどでは電灯の電源として機能するわけだ。

在宅勤務にも必要

 新型コロナウイルスの影響で在宅勤務をしている人も増えているが、今後も継続するなら、自宅にもバッテリーの用意が必要だ。会社として、社員と連絡がつかないのは困るわけで、きちんと用意して支給するべきだ。

 デルのPW7015Lは、18,000mAhという容量で、PC1台とスマホ1台なら余裕で充電できるはずだ。なお、サンワサプライのBTL-RDC18Wは、出力が15WなのでPCへの充電は難しくスマホ向きだ。

 PCの場合は対応の確認が必要なので、そこは購入前にチェックしておこう。なお、USB Power Deliveryに対応するバッテリーも増えているので、PCの対応を確認して使えるものを選んで準備したい。在宅勤務用なら、15,000~20,000mAh程度で十分な容量だ。軽量のモデルを選んでおけば、出張などの際にも利用できるはずだ。

 さて、これらのバッテリーは、いざというときに使えるように普段からチェックしておく必要がある。3カ月に1度は利用して、カラになる程度まで使いたい。いったんほぼカラにして、再度充電する。この作業を年に何度か繰り返せば、バッテリーの劣化もある程度防げる。それでも、5~6年で買い換えた方が安心だ。

 会社のイベントなどで電源を使うことを考えればいいだろう。避難訓練などで消費するようにしてもよいし、3カ月に1度程度はバッテリーで仕事をする日を作るのもよい。こうやって準備をしておくことで、いざというときの対応がしっかりできるわけだ。

Profile
Toda Satoru
1963年生まれのビジネス書作家。株式会社アバンギャルド/戸田覚事務所代表取締役。著書累計100冊以上。企画やプレゼンに関する著書も多数。連載もついに40本を超えてさらに活躍中。

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