
独自ツールの開発で顧客への提案を充実させるDSolのサブスクビジネス
2本目、3本目の「矢」を放ち安定、成長を目指す
ディーアイエスソリューション
ダイワボウ情報システム(DIS)では業界でいち早くサブスクリプション型ビジネスを支援するサービスとして「iKAZUCHI(雷)」を提供し、先行する販売店に貢献してきた。今回より始まる本連載ではiKAZUCHI(雷)の活用事例の紹介を通じて、サブスクリプション型ビジネスを成功に導くヒントを提供していく。
Office 365への移行が加速
クラウドサービスをはじめとするサブスクリプション型ビジネスが次の段階へと進展している。つい1~2年前はパッケージ製品からクラウドサービスへの移行促進がソフトウェアビジネスでの大きな課題であったが、現在はクラウドサービスで提供する製品が増え、サブスクリプションへの認知も広がっている。
ダイワボウ情報システム(DIS)グループでシステムやネットワークの開発、構築など技術的なサービスを幅広く提供するディーアイエスソリューション(DSol)は、IT基盤やアプリケーションがクラウド化することに着目し、いち早くサブスクリプション型ビジネスに取り組んできた。
同社で最初にサブスクリプション型ビジネスに取り組んだメンバーの一人であるネットワークソリューション部 ネットワークソリューション1課 課長 岩原裕樹氏は「例えばマイクロソフトのOffice 365は、2019年のWindows 7の延長サポート終了に伴うWindows 10への移行時に導入が急増しました。現在では当社のお客さまの過半数がOffice 365を利用しています」と説明する。
さらにOffice 365をはじめとするサブスクリプション製品の利用が広がったことで、新たな傾向が顕著化しているという。DSolのネットワークソリューション部で副部長を務める河北典夫氏は「複数のサブスクリプション製品を利用するお客さまが大幅に増えています。特にOffice 365を利用しているお客さまが、ほかのサブスクリプション製品を新規で追加導入するケースが目立っています」と話す。
契約が終了しても次の「矢」を放つ
DSolではサブスクリプション製品の販売にDISが提供するサブスクリプション管理ポータル「iKAZUCHI(雷)」を利用している。
顧客に複数のサブスクリプション製品を販売する重要性についてDSolの営業推進部 営業推進課 iKAZUCHI(雷)運用チーム 浦 誠一氏は「例えば一つのサービスだけを利用しているお客さまの契約が終了するとビジネスが途切れてしまいます。しかし複数のサービスを利用していれば一つのサービスの契約が終了しても取引が継続でき、ビジネスを伸ばすチャンスが残されます」と説明する。
つまりサブスクリプション型ビジネスを伸ばしていくには、複数のサービスを利用してもらうことが最初の目標となる。そしてできるだけ多くのサービスを利用してもらえば、取引の継続性と売上の安定性は高くなる。
岩原氏は「1本目の矢としてOffice 365を導入してもらい、続いて以前よりニーズが高いウ
イルス対策やグループウェア、現在需要が高まっているテレビ会議など2本目、3本目の矢を放つことで複数のサービスの導入につなげます」とアドバイスする。
独自ツールで提案しやすく
サブスクリプション型ビジネスに限らず、ビジネスの拡大、成長には顧客への積極的な働きかけも当然必要だ。iKAZUCHI(雷)にはどの顧客がどのサービスを利用しているかを確認できる機能が提供されており、それを参照して提案するサービスを検討することができる。ただし浦氏は「お客さまが利用しているシステムやアプリケーション、iKAZUCHI(雷)以外のサービスなども把握しなければ、お客さまに適した提案はできません。しかし、それらを把握するのは容易ではありません」と指摘する。
そこでDSolではiKAZUCHI(雷)の機能を使いやすく、より便利にする独自のツールを開発している。例えばiKAZUCHI(雷)のサービス提案に必要な情報を顧客にヒアリングするためのアプリをマイクロソフトのPowerAppsで作成し、営業やマーケティングで活用している。さらにiKAZUCHI(雷)の顧客情報をマイクロソフトのPower BIに取り込み、顧客がどのサービスのどのプランを利用しているのかを、詳細かつ分かりやすく可視化するツールの開発も進めている最中だ。
河北氏は「当社ではDISグループからiKAZUCHI(雷)を通じてMicrosoft CSPを販売いただいているパートナーさまへ、Power Platformで作成したヒアリングツールやテレワーク出退勤管理アプリなどの提供を検討しております。今後ニーズが高まるハイブリッドクラウド環境構築に欠かせない、Azureなどのクラウドサービスへのダイレクト接続の環境を、データセンターサービスとして提供もしており、販売パートナーさまのビジネスを今後も強力にサポートしていきます」と意気込みを語った。
■Power Platform「無償体験アプリ」・「有償パッケージアプリ・開発教育プラン」
https://www.si-jirei.jp/office365/microsoft-powerplatform-trial/
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