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校務系データと学習系データの連係が生み出す学びの価値

校務系データと学習系データの連係が生み出す学びの価値

2020年05月14日更新

Special Feature 2
GIGAスクール実現へのステップ
教育ICTの課題―2019年度

GIGAスクール構想により、教育のICT化が急速に進もうとしている。その整備のため、各地で文部科学省や総務省による実証事業が行われており、ガイドライン策定や導入による成果や課題の可視化に役立てられている。2019年度の取り組みを振り返ることで、GIGAスクール実現につなげよう。

文科省の実証研究
新時代の学びに向けた学校教育の在り方とは

文部科学省と総務省の合同成果報告会「学校における先端技術・データ活用推進フォーラム」。新しい学びにつながるその成果報告会の様子をリポートする。

校務系と学習系の連携で学びを可視化

 学校現場で活用されている校務系システムと授業・学習系システム。校務系システムでは児童生徒の学籍情報や出欠情報、成績情報などのデータを取り扱い、授業・学習系システムでは児童生徒のワークシートや作品、学習ドリルデータ、アンケートなどのデータを取り扱う。校務系システムには機微な情報を含むため、教員以外はアクセスできないようにする必要があり、学習系システムとのネットワーク分離が推奨されてきた(2017年11月公開「情報セキュリティポリシーに関するガイドライン」ハンドブックに基づく)。

 しかし、蓄積される児童生徒の学習系データを有効活用し、学びを可視化させるためには校務系データとの連携が不可欠となる。文部科学省は「エビデンスに基づいた学校教育の改善に向けた実証事業」を2017年度から2019年度の3年間実施し、校務系データと学習系データの連携・活用や、学校におけるデータ活用の在り方、情報セキュリティ対策を含むシステム要件などについて実証研究を行ってきた。その成果報告会が開催される予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となり、テレビ会議システムを利用したディスカッションなどを実施。その様子が動画配信された。

GIGAスクールで生まれる学習データの蓄積

 文部科学省 初等中等教育局 情報教育・外国語教育課 学習情報係 係長の窪田 徹氏は「GIGAスクール構想では児童生徒1人につき1台の端末と、高速大容量の通信ネットワークを一体的に整備することが求められています。この環境が実現すると、授業中の意見のやりとりやデジタルドリル、学習履歴がこれまで以上に蓄積されます」と指摘。その蓄積された学習系データと校務系データを連携させることで、エビデンスに基づいた学校教育改革を実現できると、教育データの在り方を検討する必要性を訴えた。

 エビデンスに基づいた学校教育の改善に向けた実証事業は、総務省の「スマートスクール・プラットフォーム実証事業」と連携している。総務省側では学習系システムと校務系システムの間で安全かつ効果的にデータの受け渡しを行う連携方法と、その技術仕様の策定を行っている。総務省側では今回の実証をもとに、スマートスクール・プラットフォーム標準仕様を策定し、教育委員会をはじめとした調達者向けに分かりやすく解説するパンフレットの提供などを進めていく。

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