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DXの推進で増加する複合案件に向けた体制づくり

DXの推進で増加する複合案件に向けた体制づくり

2020年05月22日更新

DXの推進で増加する複合案件に向けた体制づくり

企業では人材不足への対応と事業を取り巻く環境への変化対応が大きな課題となっている。その手段としてITの役割がますます大きくなっており、企業は活用領域の拡大と活用方法の高度化に迫られている。こうした課題の解決に取り組む企業に対して、顧客がしたいこと、すべきことを明確にし、それを実現するのに必要な製品やサービスを組み合わせて提供することが今後のITビジネスに求められる。今回から始まる本連載では、DXの推進や「2025年の崖」に向けたITビジネスの攻略方法について、事例を交えて紹介、解説していく。第1回目となる本稿ではITビジネスの現状と見通しを確認し、案件を獲得するために必要な体制について解説する。

高度化商材を用いた複合案件
DISとDSolの連携で成長を目指す

 業種や規模を問わずあらゆる企業や組織にDX(デジタルトランスフォーメーション)への取り組みが求められている。DXへの取り組みや実現に重要となるのが「第3のプラットフォーム」と呼ばれるモバイル、ビッグデータ、クラウド、ソーシャルの四つの要素で構成されるテクノロジー領域の製品やサービスだ。

 そこでIT製品やITサービスのディストリビューターであるダイワボウ情報システム(DIS)グループでは、DXへの取り組みを支える第3のプラットフォームを構成する製品やサービスを「高度化商材」と位置付けて販売を強化する体制を構築している。

 その体制の象徴となるのがDISで高度化商材を統括する販売推進4部 戦略・高度化推進グループと、ディーアイエスソリューション(DSol)が4月1日に営業推進部に新設した協業課を通じたDSol社内の実務技術部隊との連携だ。

 DISとDSolの連携の背景についてDISで販売推進本部 販売推進4部 副部長を務める北見武士氏は「お客さまの要望はPCが欲しい、サーバーが欲しい、ネットワークを構築したいといった製品から、テレワークを実施したい、顧客への対応を迅速化したい、定型業務を省人化したいといった目的へと変化しています」と指摘する。

 その結果、「お客さまの要望を実現するのに必要な製品を組み合わせて提供する『複合案件』が増えており、設計や構築、運用、保守などのサービスを含めてトータルでソリューション提供できることが求められています。そこでITの総合商社であるDISの商品力と、設計、構築、開発、インテグレーション、そして運用、保守までを担えるDSolの技術力、さらにはディーアイエスサービス&サポート(Dsas)のサポート力というDISグループの総合力を生かすことで、複合案件のビジネスを伸ばしていきます」と説明する。

パートナーのビジネスを
伸ばすことが最大の目的

 DISとDSolの連携はDISグループのパートナーのビジネスを伸ばすことが最大の目的だ。複合案件では顧客の要望の実現に必要かつ最適な製品を選んで構成を提案し、設計、構築を含めて提供することが求められる。特に設計、構築に知見とノウハウが求められるため外注先を見つけるのも難しく、商機を逃す場合もあった。

 DSolで営業推進部 部長を務める帯包勇治氏は「DSolはHPEやシスコシステムズの認定SIパートナーであり、製品の販売だけではなく高度な設計、構築を含めてサービス提供できます。例えばHPEやシスコシステムズは多種にわたり数多くの製品をラインアップしており、それらを組み合わせて設計、構築した複合案件の実績が豊富にあります。またDISグループでの多数の自社導入もDSolが担っており、メーカーや機種を問わず幅広く対応できる技術力とノウハウを蓄積しています」とアピールする。

 例えば昨今の新型コロナウイルス対策で急遽テレワークを実施しなければならなくなったお客さまの全社員、数千名を対象とした認証システムと暗号化ネットワーク、ライセンス管理システムなどを設計、構築を含めてトータルで提供し、わずか1週間で納品した。これはパートナーとDISグループの連携による複合案件の成功事例の一つだ。

DISグループの総合力で案件を増やす
人とテクノロジーで全国対応

 顧客である企業や組織のIT活用が拡大、高度化する中で、パートナーが顧客の要望に応えられるよう、DISがパートナー支援の幅を拡大していく必要があるという。

 DISで販売推進本部 販売推進4部 戦略・高度化推進グループ マネージャーを務める渡邊 賢氏は「パートナーさまの自社導入を、DISを通じてDSolがSE支援し、パートナーさまが社内ナレッジを蓄積するとともに利用効果を実体験いただき、それをお客さまへの拡販につなげてもらいたいと考えています。DSolとパートナーさまとで検証済みのソリューションは、お客さまに自信を持ってご提供できます」と語る。

 全国対応にもDISグループの総合力が生かされる。DSolの帯包氏は「DISは全ての都道府県に拠点を展開して人を配置しており、DSolの技術者の遠隔対応と現地対応、DIS各拠点の人によるコミュニケーションを組み合わせることで、全国のお客さまを手厚くサポートできます。DSolの技術者がWeb会議を利用してお客さまにヒアリングすることで設計、構築を正確かつスピーディーに実施できます。またクラウド管理型の機器を利用すれば運用、保守もリモートでスピーディーに対応できます」と強調する。

 サブスクリプションが浸透する中で買い替え需要という商機が縮小していくが、サブスクリプションで顧客と接点を保持していれば新しいビジネスを拡大できる機会は増える。その際に顧客の「実現したい」をいかに形にするかがプレーヤーに問われることになる。

 そこでDSolが顧客にヒアリングして要望を明確化し、DISを通じて必要かつ最適な製品を組み合わせ、設計、構築を含めて提供することで、パートナーは複合案件を一括で顧客に納品できるようになる。

 また2025年の崖に向けたレガシーシステムのリプレースにおいてはシステムの棚卸しがビジネスの第一歩となるが、レガシーシステムに対応できる技術者の多くはすでに引退している。しかしDSolにはレガシーシステムに精通した「開発SE」「サーバー基盤SE」「インフラSE」がおり、三者それぞれの視点でクラウド移行・運用に必要なプロセス定義に力を発揮する。そして運用やサポート環境までを含めたプロセスをDISがサービス化し、パートナーを幅広く支援していくことがマルチクラウド時代をけん引するディストリビューターの役目だと認識している。

ディーアイエスソリューション
営業推進部 部長
帯包勇治氏
ダイワボウ情報システム
販売推進本部 販売推進4部 副部長
北見武士氏
ダイワボウ情報システム
販売推進本部 販売推進4部
戦略・高度化推進グループ マネージャー
渡邊 賢氏

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