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ワークフローを効率化するアドビの「Adobe Sign」

ワークフローを効率化するアドビの「Adobe Sign」

2020年04月13日更新

Special Feature 2
脱「印鑑」文化
電子サインで契約をスマートに

業務で契約書を交わす際に、PDFデータを一度印刷してから手書きして押印し、再度スキャンしてPDFデータを送る。こんな一連の流れを“煩わしい”と感じた人も少なくないはずだ。あらゆる契約を電子化できれば、より業務をスマートに進められるだけでなく、企業のペーパーレス化も実現できる。電子サイン(電子署名)ツールの導入で、企業のデジタルトランスフォーメーションを進めていこう。

文書の法的要件に合わせて使い分け

Adobe Systems

アドビシステムズでは、組織のドキュメントコラボレーションを推進するプラットフォームとして「Adobe Document Cloud」を展開している。そのサービスの一つとして提供されているのが、「Adobe Sign」だ。

適切なプロセスでの処理を可視化

アドビシステムズ
昇塚淑子 氏

 電子契約においては、認証局発行の署名証明書を利用した電子署名が、本人性の確認と改ざん防止の担保につながっている。電子署名が付与された文書であれば、法的な証拠性を有しているのだ。

 アドビシステムズが提供する電子サインソリューション「Adobe Sign」ではこの電子署名に加え、メールアドレスや二要素認証によって本人性を確認し、証明書による文書の封印で改ざん防止を行う電子サインの二種類の契約処理に対応している。これにより、一般的な営業契約や注文・請負処理など広範囲な文書には電子サイン、より高い法的有効性を求められる文書には電子署名と、文書の法的要件に合わせて使い分けが可能だ。

「ビジネスのワークフローの中では、文書単位で認印相当の処理や実印相当の処理など、書類によって求める押印の有効性が異なります。Adobe Signではそれらの法的な証拠性のレベルが異なる電子文書を単一のプラットフォームで作成できます。企業内でのペーパーレス化が進まない要因の一つに、契約のプロセスが紙文書であれば改ざんできないという認識があることが挙げられます。Adobe Signでは法的な証拠性を担保し、契約のプロセスを可視化し、証跡を残せるため改ざんを防止でき、広範囲なドキュメント処理を効率化できます」と語るのは、アドビ システムズ デジタルメディア事業統括本部 営業戦略本部 ドキュメントクラウド戦略部 製品担当部長の昇塚淑子氏。

 Adobe Signのドキュメントプロセスでは、1対1の処理から順次処理、並列処理など多様なパターンに対応できる。基本のフローは同一で、署名・承認依頼者側がAdobe Signのクラウドにファイルをアップロードすると、その通知が署名者・承認者側にメールで届く。署名者・承認者はWebブラウザーからAdobe Signにアクセスして必要な情報を記入するだけでよい。Adobe Signのクラウドはセキュリティ認証を取得しており信頼性が高く、また「誰が」「いつ」「どこから」「何をしたか」をトラックして履歴として残せる。

クラウド上で契約を完結

 昇塚氏は「契約フローは全てクラウド上で完結するため、セキュアなドキュメントフローが実現できます。また本人性の確認については、社内稟議などいわゆる“認印”で運用されている書類は企業ドメインのメールアドレスを本人性の確認要素として用い、BtoCでの契約のようなメールアドレスでの本人性担保が難しい場合は、ワンタイムパスワードを発行するなどの二要素認証を利用することで、本人性の確認を確実なものにできます」と語る。

 紙をベースとした契約フローも、簡単にAdobe Signに置き換えられる。従来紙に印刷して処理していた契約書などのPDFやWordファイルは、Adobe Signで簡単にWebフォームに変換でき、Webブラウザーでアクセスできるのだ。署名欄だけでなく、テキストボックスやドロップダウン、チェックボックスなどがフォーム化でき、記入漏れや入力ミスも低減できる。利用者に合わせて入力フォームを制御することも可能だ。既存の業務システムともAPIで連携できるため、署名済みの書類を基幹システムに自動格納するなど、相乗的な業務効率の向上も実現できる。

「一般的なオフィスや企業間におけるBtoBでの契約に用いられることが多いAdobe Signですが、BtoCでの利用も増えてきています。例えば人材紹介サービスを運営するパーソルホールディングスや、不動産業のアットホーム、金融業のソニー銀行などです。今後規制緩和が進み、電子契約サービスは本格的な普及が進むと見込んでいます。働き方改革におけるテレワークの普及もそれを後押しするでしょう」と昇塚氏は語った。

 そもそも電子署名による電子契約は印鑑による本人証明の代わりになるのだろうか。

 まず印鑑の押印について、日本の商習慣では印鑑が多用されているが、民事訴訟法 228条4項において、「私文書は、本人又はその代理人の署名又は押印があるときは、真正に成立したものと推定する」とあり、署名でも押印と同様の有効性が認められている。

 また電子署名法第3条において、「電磁的記録(電子文書等)は、本人による一定の電子署名が行われているときは、真正に成立したものと推定する」と記されている。

 電子署名の要件とは電子署名法の第2条において

 1.当該情報が当該措置を行った者の作成に係るものであることを示すためのものであること
 2.当該情報について改変が行われていないかどうかを確認することができるものであること

 と明記されている。上記の条件を満たしていれば、紙文書への署名と同等の効力が、電子文書でも認められるのだ。

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