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文教市場に的を絞った360度回転モニター搭載のChromebook

文教市場に的を絞った360度回転モニター搭載のChromebook

2020年04月27日更新

文教市場を新たに開拓

R752T-N14N

今年の2月末ごろからグーグルが集中的に「Chromebook」のテレビCMを流している。クラシック風の音楽が流れて、起動に時間のかかる旧式なPCや、ウイルスチェックの膨大な警告画面などが表示された後に、起動も速くてセキュリティ対策も万全なChromebookを提案するもの。このCMの効果で、今回取り上げる日本エイサーの「R752T-N14N」に代表されるChromebookの注目度が高まっている。この人気は一過性のものではなく、日本の文教市場に向けて大きなビジネスチャンスになると、日本エイサーは指摘する。
text by 森村恵一

360度回転モニターで使い方は自由自在

 日本エイサー「R752T-N14N」は、モニターが360度回転するコンバーチブルタイプのChromebookだ。CPUにインテル Celeron プロセッサー N4000 1.10GHzを搭載し、4GBのメモリーや32GBのeMMCストレージを備える。モニターは、画面解像度1,366×768ドットの11.6インチディスプレイ、10点マルチタッチに対応する。キー入力に適したノートPCモード、机上スペースを有効活用できるテントモード、画面共有やグループ学習に適したディスプレイモード、片手で使えるタブレットモードなど利用シーンに応じて使い分けが可能だ。モニター上部(フロント)には、広視野角HDR対応のHDWebカメラ、キーボード上部(リア)には、広視野角5メガピクセル オートフォーカスWebカメラを搭載している。

 キーボードは全てのキートップが均一の大きさで、打ちやすく操作性に優れている。配列は、WindowsとMacを混在させたようなデザインだ。特徴的なのは、アプリとWebの検索を実行する専用キー、音量や明るさ、Webブラウザーの進む/戻るに該当する←→キーなどChromebook固有のキーがあることだ。

 Chromebookは、Google Chromeを使うために設計されたようなPCなので、G Suiteをはじめとしたグーグルのクラウドサービスをフル活用しているヘビーユーザーであれば、最適なモバイルPCとなるだろう。

文教市場に的を絞って展開

 R752T-N14Nは文部科学省が打ち出した「GIGAスクール構想」を見据えた製品戦略を展開している。そのポイントとなるのが、R752T-N14Nに搭載されたフロントカメラとリアカメラの配置だ。この二つのカメラは、タブレット形状にしたときに効果を発揮する。

 モニター側にしかWebカメラを搭載していないコンバーチブルタイプのモバイルPCでは、撮影時に困った問題が発生する。カメラとモニターが同じ方向にあるので、カメラを起動すると自撮りモードになってしまうのだ。授業などで観察対象を撮影しようとすると、タブレットのような使い勝手を実現できない。しかし、GIGAスクール構想に代表されるICT環境の整備方針では、タブレットのような使い勝手を実現しつつ、キーボードも備えたモバイルPCの導入が推奨されている。

 すでに数年前からビジネスの現場では問題視されていたが、スマートフォンの普及により、フリック操作ができてもキーボード入力ができないデジタルネイティブ世代の新社会人が増えている。学生時代は、フリック入力で卒業論文は書き上げられても、社会人はキーボード操作が求められる。文部科学省はICT教育の一環にキーボードの操作を組み入れる方向を示している。

 こうした背景から、今後の教育現場では、過去に導入されてきたタブレットのような使い勝手を実現しつつ、モバイルPCとしてキーボードもしっかり使える機種が選ばれる可能性が高くなっている。加えて、日本エイサーでは補助金の額にも注目している。文部科学省の「『児童生徒1人1台コンピュータ』の実現を見据えた施策パッケージ」では、1台当たり4.5万円を補助することが記されている。そのため、できるだけ補助金の満額に近い価格の機種が求められており、こうしたニーズにもR752T-N14Nは応えられる。

キーボード部分に搭載されたWebカメラにより、タブレットモードでの写真や動画の撮影がスムーズに行える。

クラウド向けデバイスとしての提案も

 R752T-N14Nを文教市場やクラウドサービス利用中心のビジネス現場に提案するためには、製品の性能に加えて、Chrome OSのメリットについても訴求する必要がある。

 Chrome OSは、冒頭でも触れているようにグーグルがクラウドサービスを快適に利用するためにChromeに特化したOSとして開発されてきた。最新のバージョンでは、従来のChrome OS対応アプリに加えて、一部のAndroid用アプリも利用できる。

 例えば、Android用の「Firefox」もGoogle Playストア経由でR752T-N14Nにインストール可能だ。1台で二つのWebブラウザーを併用できると、仕事とプライベートで使い分けられるので便利だ。もちろん、グーグルのアカウントを登録すれば、GmailやG Suite関連のビジネス用アプリも利用できる。G Suiteは端末にデータを残さずにクラウドだけでドキュメントを管理できるので、セキュリティ面でも安心な運用が可能になる。働き方改革の一環として社員に配布するモバイルPCとしても提案できる。

 Chrome OS経由でOffice 365などのクラウドサービスも利用可能だ。Webブラウザー経由になるが、クラウド版のWordやExcelも操作できる。さらに今後、マイクロソフトのChromium版のEdgeが利用できるので、クラウドサービス向けデバイスとしても便利な1台だ。

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