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固定電話をスマホで受け取るTeams のDirect Routing 機能をDSolが解説

固定電話をスマホで受け取るTeams のDirect Routing 機能をDSolが解説

2020年03月26日更新

TeamsのDirect Routing機能を活用し
固定電話環境を簡単クラウド化

電話はリアルタイムな音声コミュニケーションが手軽に行えるため、多くの企業で固定電話が設置されている。しかし、オフィスに戻らなければ対応できない固定電話は、テレワークとの相性がよくないのも実情だ。そこで提案したいのが、Microsoft Teamsの機能を活用して外線電話の発着信を行えるようにすることで、よりフレキシブルな働き方を推進する運用だ。

Lesson1 フレキシブルな働き方を阻む“固定電話”

 働き方改革が多くの企業で進められている。テレワークでフレキシブルに働いているビジネスパーソンも少なくないだろう。ノートPCとネットワーク環境さえあれば場所を選ばず業務に取り組めるテレワークによって、外出先からオフィスに戻る移動時間などを大きく削減でき、その分を業務時間に割り当てられるため効率的に働ける。

 しかし、オフィスに戻らなければ対応できない業務もある。固定電話への対応だ。外出中の従業員に対して電話がかかってきた場合、多くは業務用の携帯電話番号を電話相手に伝えたり、外出中であることを伝えて従業員自身から折り返しをさせたりといった対応を行う。しかし、一度かけた電話を切り、別の電話番号にかけ直すプロセスは電話先の相手にとって負担になる。従業員自身に折り返させるのも、対応時間にラグが生じてしまい、コミュニケーション上あまりよいとは言い難い。

 そこで有効なのが、固定電話のクラウド化だ。同時着信や同時発信を可能にするPBX(構内交換機)をクラウド化することで、スマートフォンから企業の内線を利用したり、外出先から企業の代表電話をかけたりすることが可能になる。場所を選ばず電話の対応が可能になることで、テレワークのより一層の推進が実現できるのだ。

 しかし、オフィスの移転や新設などの機会でなければ、既存のPBXをクラウドへ移行することは難しい。固定電話で使用していた電話番号が引き継げなかったり、通話の品質が落ちてしまったりするデメリットも存在する。既存のPBXを使用しつつ、オフィス外でも電話対応ができる環境の構築が必要だ。

Lesson2 Teamsで外線電話の発着信に対応

 テレワーク時の電話対応の課題を解決できるのが、マイクロソフトのチームコラボレーションツール「Microsoft Teams」(以下、Teams)だ。Teamsでは、外線電話の発着信に対応する「Direct Routing」機能を搭載しており、既存のPBX環境とクラウドを併用しながら、テレワーク時の外線電話対応が可能になる。

 SI企業であるディーアイエスソリューション(以下、DSol)も、このTeamsによる外線電話対応を自社で導入している。

 同社の高野英俊氏は「TeamsによるDirect Routingでは、セッションボーダーコントローラ-(SBC)と呼ばれるゲートウェイを活用して、TeamsをPSTN(公衆交換電話網)に接続します。クラウドへの移行というよりも、既存のオンプレミスPBXとクラウドのTeamsを活用することで、よりフレキシブルな働き方を実現できる環境を整えています」と語る。

 例えば、営業職が外回りで外出している場合でも、Teamsによる電話対応が可能であれば、企業内で電話を受けた従業員がそのまま当該の従業員に電話をつなげられる。既存のPBXに変更を加えることなく、スマートフォンで内線や外線に対応できるため利便性が高いのだ。

Lesson3 オフィス内と変わらないコミュニケーションを実現

 同社の中田大介氏は「当社でも働き方改革が進む中、固定電話の約7割が携帯電話に置き換わっています。しかし日本では部署や部門など、個人よりもチームで働くケースが大半で、電話も同様に部署や部門に対してかかってきます。海外では個人宛に電話をかけることがスタンダードですが、日本の電話文化を踏まえると電話をかける場合は代表電話番号や部門にかけて、そこから担当者につなぐ運用はしばらく継続するでしょう」と語る。

 働き方の変化に伴い、日本においても次第に電話をかける対象もチームから個人へと変化する可能性もあるが、その移り変わりの隙間を埋める存在となるのがTeamsなのだ。

 Teamsで受けた内線を、別の担当者につなぐことも可能だ。もちろんTeamsから自社の電話番号を用いて電話もかけられる。オフィス外にいてもオフィス内と変わらない音声コミュニケーションが実現できるため、よりフレキシブルな働き方を実現可能なのだ。

 TeamsのDirect Routingにあたる機能は、Skype for Businessにおいても提供されていた。しかし、Skype for Businessの場合はゲートウェイのSBCに加え、CCE(Skype for Business Cloud Connector Edition)サーバー環境の設置が必要で、導入コストが高くなりがちだった。TeamsのDirect RoutingではSBCを設置するだけでよいため、コスト面でも構築面でも導入のハードルが低く、手軽に固定電話のクラウド化を進められるのだ。

Lesson4 Teamsを働き方改革の要に

 DSolでは、自社で導入しているTeamsによる電話の発着信を「マイクロソフトTeams活用・PBX連携」としてユーザー企業への提案を進めている。

 高野氏は「Office 365はすでに多くの企業で導入されているクラウドサービスですが、その機能の全てを活用している企業は多くありません。特にTeamsは、グループチャットからWeb会議まで対応できるため、働き方改革の要になるツールです。このTeamsをより効果的に使える機能として、Direct RoutingによるPBX連携を提案しています」と語る。

 問い合わせも増加しつつある。背景には、DSolが自社のWebサイトで告知や「DISわぁるど」への出展などで、情報発信を進めていたことや、携帯キャリア3社がTeamsと電話システムを接続するクラウド型電話ソリューションをそれぞれ発表したことによる、クラウド型PBXへの認知度向上がある。

「例えば海外とのやりとりが多い企業であれば、Teamsを使えばパケット通信での通話になるため料金負担が抑えられます。もともとDirect Routing機能が使えるライセンスはOffice 365 Enterprise E5のみでコスト負担が大きかったのですが、E1やE3のライセンスにオプション機能としてPhone Systemを付与すれば使えるようになり、導入のハードルがさらに下がりました」と中田氏。

 DSolでは、今後自社での導入ノウハウを生かしてユーザー企業への提案を進めていくと同時に、定期的にセミナー勉強会やワークショップなどを開催し、Teamsによる業務改革を実際に体験してもらう取り組みも実施する。自社のSI事例サイト(https://www.si-jirei.jp/)での情報発信も引き続き取り組んでいくことで、販売店に対する情報提供も進めていく。

本日の講師
(左)ディーアイエスソリューション
コミュニケーションインフラ部 コミュニケーションインフラ1課(営業担当) 係長
中田大介 氏

(右)ディーアイエスソリューション
コミュニケーションインフラ部 コミュニケーションインフラ1課(技術担当)係長
高野英俊 氏

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