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サブスクリプションが人材不足への対応とIT活用を促進がする

サブスクリプションが人材不足への対応とIT活用を促進がする

2020年02月20日更新

経営者を成功に導く
『新・サブスク経営学 Seminar』レポート

サブスクリプションがITを変革する
人材不足への対応とIT活用を促進

ソフトウェアをサービスとして利用するSaaSをはじめIaaSやPaaS、さらには自動車のカーシェアリングなど、あらゆるビジネスがサブスクリプション型へと移行しつつある。サブスクリプションはビジネスモデルにとどまらず、社内ITの利用を効率化するなどの経営手法としても活用する動きが出てきている。こうした変化に企業はどのように対応すべきかを考える「経営者を成功に導く 新・サブスク経営学 Seminar」が2019年12月11日に都内で開催された。

サブスクは日本企業の救世主
サブスク時代のビジネス展開

 「新・サブスク経営学 Seminar」ではサブスクリプションの有識者がサブスクリプションの現状とこれから、ビジネスに与える影響などを解説するとともに、サブスクリプションをサービス提供する企業が自社の取り組みを紹介してサブスクリプションビジネスを成功させるヒントを提供するなど有意義な講演が行われた。

 基調講演では「サブスクは日本企業の救世主となるか?」をテーマに東京大学 名誉教授/学習院大学 国際社会科学部 教授 伊藤元重氏が登壇し、急成長するサブスクリプション型ビジネスが世界の市場ルールを大きく変え、企業も変革を迫られている中で、経営層はサブスクリプション時代にどう向き合い、どう改革をしていくべきなのかについて講演した。

 特別講演ではトヨタのビジネスモデル変革の一翼を担うべく設立されたKINTOの副社長執行役員 本條 聡氏が登壇し、同社のモビリティサービスを紹介した。そして社内ITをサブスクリプション化する「DaaS」(Device as a Service)について働き方改革、人材確保、セキュリティ対策など、企業の経営改革に伴うさまざまな課題への効果についてITソリューションの最前線で活躍するオリックス・レンテック、シネックスジャパン、ダイワボウ情報システム、横河レンタ・リースの4社がリレー形式で講演した。

 パネルディスカッションではストライプインターナショナル メチャカリ部 部長 澤田昌紀氏、日本マイクロソフト デバイスパートナー営業統括本部 執行役員 統括本部長 梅田成二氏、インテル 執行役員 パートナー事業本部 本部長 井田晶也氏の3名が、ビープラッツ 代表取締役社長 藤田健治氏の司会・進行で成功するサブスクリプション型ビジネスで成功する方策について意見を交わした。

サブスクリプションを効率化する
ゼロタッチによる設定・構築の自動化

 リレー講演のテーマとなった「DaaS」はDevice as a Serviceという言葉の通りPCなどのデバイスをサービス利用するITの利用形態だ。DaaSによって社内ITをサブスクリプション化することで、社内ITの運用・管理に伴う業務負担やコストの削減、そして人材不足に対応することができる。

 さらに短期間で老朽化してしまうPCなどのデバイスを低コストで効率よく最新化でき、企業の競争力の維持、向上や、社内の生産性向上にも役立つなどのメリットがある。

 ただしデバイスの更新が頻繁に行われるようになると、既存のデバイスのデスクトップ環境やデータを、新しいデバイスに移行する作業が発生する。その作業がIT担当者に大きな業務負担を強いており、人材不足が深刻化する中で大きな問題となっている。こう指摘したのがリレー講演に登壇したダイワボウ情報システム 販売推進本部 戦略商品推進部 部長 坂下博之氏だ。

 坂下氏は「DaaSのデバイスの更新だけではなく Windows 7 の延長サポート終了に伴うWindows 10 搭載PCへの移行においても新しいデバイスの展開には基本設定やセキュリティ設定、クラウドやソフトウェアのインストールおよび設定など利用環境の構築に手間と時間がかかる。IT担当者の人材不足が深刻化する中で、人手に頼る作業を自動化する必要がある」と指摘し、「ゼロタッチ」というクラウド時代の新しいデバイス展開手法を紹介した。

 ゼロタッチはIT担当者がクラウド上に設定情報を構築しておき、デバイスを開梱してインターネットに接続するだけで設定が完了する便利な仕組みだ。ユーザーが手動でセットアップする手間が省け、開梱後にすぐに新しいデバイスを使用できる。

販売店のビジネスにも効果的
機種が増えても手間は増えない

 デバイスが故障したり交換したりしても、設定がクラウド上に保管されているため、どのデバイスにでも元の環境を再現できる利点もある。坂下氏は「いつでも、どこでも、どんなデバイスでも同じデスクトップ環境を再現でき、働き方改革の推進にも役立つ」と説明した。

 ユーザーやデバイスを導入する企業のIT担当者だけではなく、デバイスを販売する販売店やSIerにも大きなメリットがある。例えばユーザーや部署、用途などに応じて、それぞれ設定情報をクラウド上に展開しておけば、販売店やSIerが顧客に販売したさまざまな種類のデバイスを効率よく設定済みで提供することができるようになる。

 坂下氏は「ゼロタッチを利用してデバイスの導入展開を行うことで工数とコストの削減が見込まれ、エンドユーザーにも付加価値を提供できる。またエンドユーザーが購入する機種が増えても効率よく対応できる」とサブスクリプション時代のデバイスビジネスの成功へのヒントを示した。

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