
MPOWER Cybersecurity Summit 2019 開催!多様な環境を保護するMVISION
2019 MPOWER Cybersecurity Summit Report
多様化する脅威に対応する統合セキュリティ“MVISION”の進化
2019年11月7日、国内最大級をうたうマカフィーのセキュリティカンファレンス「2019 MPOWER Cybersecurity Summit」が、ザ・プリンスパークタワー東京で開催された。米 McAfee CTOならびにプロダクト最高責任者、クラウドセキュリティの第一人者が登壇した基調講演を中心に、多様化する環境を保護するMVISIONの進化をリポートする。
攻撃者の最大の武器は“時間”
基調講演が始まると同時に会場のスライドに映し出されたのは、過去と現在の時間の概念の違いがテーマとなっている映像だった。登壇したMcAfee シニア バイス プレジデント 兼最高技術責任者のスティーブ・グロブマン氏は「セキュリティ業界において、時間は非常に重要なテーマです。なぜならば、サイバー攻撃者が持つ最大の武器は“時間”だからです」と指摘した。サイバー攻撃者はデータが保存された場所に滞留し、時間をかけてデータを流出させる。つまりセキュリティ対策では、堅牢な防御と脅威に対するいち早い検知が重要になるのだ。
しかし、デバイスからクラウドへ、データのプラットフォームが多様化したことで堅牢な防御が難しくなっている。マカフィーではMVISIONのポートフォリオファミリーとしてエンドポイント保護ソリューション「McAfee Device Security」やCASB(Cloud Access Security Broker)「McAfee MVISION Cloud」を提供し、多様化するユーザーのビジネス環境の保護に取り組んでいる。グロブマン氏は「クラウドの全ての要素をセキュアに保護するための努力を続けていく」と語る。
コンテナセキュリティを強化
MVISION Cloudの前身である「Skyhigh Security Cloud」は、元々マカフィーが買収したSkyhigh NetworksのCASBだ。グロブマン氏は壇上から元Skyhigh Networks CEOで、McAfee シニア バイス プレジデント クラウドセキュリティ事業部門のラジブ・グプタ氏を迎え「クラウドを取り巻くセキュリティ環境の変化」についてディスカッションした。そこで指摘されたのはマルチクラウド環境におけるセキュリティの対象がSaaSを利用するシャドーITからSaaSに対するサイバー攻撃へとシフトしていることだった。
マルチクラウド環境におけるMVISION Cloudのセキュリティを強化するため、McAfeeは2019年8月にNanoSecを買収している。この買収についてグプタ氏は「コンテナセキュリティの強化が目的です。レガシーアプリケーションの最新化とクラウド型アプリケーションの開発をサポートするためにコンテナ技術の導入を検討する企業が増え、コンテナに対するセキュリティ機能の拡張が求められています。NanoSecは、ゼロトラストセキュリティをマルチクラウドで展開しており、MVISION Cloudなどのセキュリティ機能をより強化し、クラウドとコンテナ導入のリスクを低減できます」と言及した。
ハイブリッド環境を統合的に保護
グプタ氏と交代して登壇したアッシュ・クルカーニ氏は、ハイブリッドクラウド環境でも統合的なデータ保護と脅威防御が可能な「Unified Cloud Edge」を紹介した。MVISION CloudにWebセキュリティサービス「McAfee Web Gateway」やDLPソリューション「McAfee Data Loss Prevention」(以下、DLP)の機能を統合している。クルカーニ氏は、Unified Cloud Edgeに統合されているDLPがインシデントを検知し、共通のポリシーを適用することによってデータ保護を行うプロセスをデモとともに説明した。
ステージに残ったグロブマン氏は、最新のMVISION製品「McAfee MVISION Insights」(以下、MVISION Insights)を紹介した。「脅威からの攻撃を抑止するためには時間を最優先し、影響を受ける前の検知が重要です。MVISION Insightsが当社の独自データをもとに、脅威が出現する前に予防的な対策を実現できます」と語った。グロブマン氏に紹介されて登壇したマカフィー 代表取締役社長の田中辰夫氏は、基調講演の総括とともに「MVISION Insightsの技術は革新的と言っていいでしょう。準備が整い次第、日本国内でも展開を進めていきます」と今後の予定を説明した。
McAfee EDR
MVISION EDRの日本市場本格展開を発表
パートナー企業のマネージドセキュリティを強化
MPOWER会場では「McAfee MVISION Endpoint Detection and Response」(以下、MVISION EDR)の国内の本格展開に関する記者発表会も開催。MVISION EDRの特長やパートナー協業が語られた。MVISION EDRの特長を、マカフィー セールスエンジニアリング本部 本部長の櫻井秀光氏は次のように語る。「デジタルフォレンジックにおける“調査”のフェーズを自動化する『ガイド付き調査機能』をMVISION EDRに搭載しました。アナリストの仮説力、情報収集力、状況確認力を機能化し、既存のEDR製品では対応しきれない調査のフェーズを強力にサポートします」MVISION EDRを取り扱うパートナー企業には三井物産セキュアディレクション、富士通ソーシアルサイエンスラボラトリ、テクマトリックスの3社を紹介。富士通ソーシアルサイエンスラボラトリは、「マネージド・セキュリティサービス」をEDRに対応し、24時間365日監視を実現することで顧客へのインシデント通知の迅速化を行う。
MVISION EDRは販売パートナーの自社サービスとの組み合わせのほか、MVISION EDRのライセンス単体や他社製品との組み合わせ提案も可能だ。
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