
VDIに鍛えられたHCIソリューションを提供するニュータニックス
VIRTUAL DESKTOP INFRASTRUCTURE
Nutanix
VDIで鍛えられたHCI
Nutanix VDIソリューション Xi Frame
シンクライアントの重要な構成要素の一つであるVDI。その基盤として、ニュータニックスのHCIの導入が増えている。
IDC Japanはシンクライアントを実現するVDIなどのクライアント仮想化ソリューション市場について、2019年~2023年までの年間平均成長率を4.2%と見込んでいる。成長の要因として同社が挙げるのは、「法規制/ガイドラインによるIT投資拡大」「インテリジェントワークスペースの進化」「Windows 7/Windows Server 2008のサポート終了によるVDI/SBC需要拡大」だ。セキュリティ強化や新しい働き方の実現など、時代が求めるシステム環境としてのVDIへの移行を、Windows 7やWindows Server 2008/R2のEOSが後押ししてきたという。
こうした中で、VDIの基盤としてHCI(Hyper Converged Infrastructure)の採用も伸びているとニュータニックス・ジャパン マーケティング統括本部の三好哲生氏は話す。
「来年1月のWindows 7 EOSが間近に迫る中、シンクライアントやそのVDI基盤を構成するHCIの需要が増加しています。法令遵守、東京オリンピック・パラリンピックを見越した働き方改革、BCPなど、企業の規模を問わず、システム面で対応すべき要件が多くなってきています。それらを実現する手段として、VDIとHCIの組み合わせを選択されるケースが増えているのです」
ニュータニックスは、言わずと知れたHCI基盤ソリューションのリーディングカンパニーだ。同社によってけん引されてきたHCIは、市場に登場した当初からスケーラビリティなどの利点で、VDIソリューションの「VMware Horizon」などと組み合わせるVDI基盤として採用されるケースが多かった。そうした経緯もあり、「当社のHCIソリューションはVDIに鍛えられて成長を遂げてきたと言っても過言ではありません」とニュータニックス・ジャパン パートナービジネス事業本部の行成哲也氏は振り返る。ニュータニックスにとって、VDIの構築経験がHCIソリューション提案の貴重な糧になっているというのだ。
(左)Nutanix Japan G.K. Tetsuo Miyoshi ニュータニックス・ジャパン/三好哲生氏
(右)Nutanix Japan G.K. Tetsuya Yukinari ニュータニックス・ジャパン/行成哲也氏
1人情シスにアピール
ニュータニックスのHCIの特長は、「データローカリティ」という機能にある。複数台のノードでクラスタを構成してデータを分散配置するHCIにおいて、ニュータニックスのデータローカリティは、仮想マシンが稼働しているノードに当該仮想マシンのデータを配置する仕組みを採用している。他のノードには冗長化のためのデータを分散配置する。
「データの基本的なI/Oがノードの中で完結するため、世代が異なるハードウェアでもクラスターを維持できる利点があります。スケールアウトが必要になったとき、最新のハードウェアをシステムに組み入れることが容易にできるのです。VDIは部門単位で導入されるケースも多いのですが、導入部門を追加していく際にも、世代を気にせず新しいハードウェアでスケールアウトさせられます」(三好氏)
データローカリティの仕組みは、データの処理の面でもメリットがあるという。例えば、Readはノード内で行われるのでネットワークに負荷がかからない。アクセスの集中でネットワークが逼迫するような事態を避けることにも役立つという。「VDIのブートストームを起こさないようにさまざまな仕組みが採用されており、クライアントデバイスからのアクセスを滞りなく行えるようにしています」(行成氏)
ニュータニックスのHCIの運用面については、三好氏が次のように特長を説明する。「管理ツールである『Nutanix Prism』の使いやすさを体感していただきたいですね。さまざまな設定がほぼワンクリックで実行できます。VMware Horizonなどの設定も含めて管理が可能です。1人情シスなどの状況で情シス担当者に重い負荷がかかっているユーザーには、Nutanix Prismで実現するワンクリック設定の良さを伝えていきたいですね」
直感的に操作ができるUI で、従来のように作業ごとに異なる管理ソリューションを用意する必要がない。ほとんどの操作を数クリックで行え、運用負荷を軽減できる。
DaaS(Desktop as a Service)も用意
VDIの構築や運用になるべく手間をかけたくないというユーザーに対しては、DaaS(Desktop as a Service)の「Xi Frame」をニュータニックスは用意している。
「デスクトップ環境をクラウドサービスとして提供します。ユーザーは、Azureなどのパブリッククラウドに構築されたデスクトップ環境にWebブラウザーでアクセスして利用するイメージです。オンプレへのサーバーの導入が不要で、その分の運用管理の負荷を削減できます。サブスクリプション型で、利用ユーザー数の増減が柔軟に行えるのも魅力です」(行成氏)
クラウドサービスのXi Frameは、オンプレではできなかった提案が可能になると三好氏は解説する。「例えば、必要に応じてGPUを追加するような使い方が可能です。デスクトップの機能を必要に応じて選択できるクラウドサービスならではの特長と言えるでしょう。サービスベンダーが自社のアプリケーションの提供基盤としてXi Frameを活用されるケースもあります」
オンプレでのVDIを実現するためのHCI基盤の提供やDaaSも用意しているニュータニックスは、パートナー向けのポータルサイトでさまざまな情報提供を行っている。「製品資料や販促ツールに加えてサイジングツールも用意しています。エンドユーザーに実際の構成を見せながらの商談を可能にします。SEが不足していてプリセールスに工数をかけられないという場合はぜひ活用していただきたいですね。VDIソリューション自体のサポートも含めて、販売パートナーの皆さまの提案活動を支援していきます」と三好氏と行成氏は声をそろえる。
管理者がユーザーのニーズに応じて、異なる仮想デスクトップ環境を容易かつ直感的に作成できる。
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