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2018年度の国内就業管理市場の売上金額は141億円

2018年度の国内就業管理市場の売上金額は141億円

2019年09月04日更新

企業ごとのワークスペース検討が重要

Client Virtualization

 IDC Japanは、国内クライアント仮想化市場の動向でのユーザー調査の分析結果を発表した。

 現在、クライアントPCを仮想化する「クライアント仮想化」技術を導入済みの企業(以下、クライアント仮想化企業)の72.7%が、「デジタルワークスペース」※を導入している。この結果を受け、IDC Japanでは、企業がそれぞれの業務に適合したワークスペース戦略を検討する時期に来ていると分析した。

 また、今回の調査対象企業の全体のうち、4割以上が「音声による電話会議システムとの連動によるVDI配信」「5G環境でのDesktop as a Service」「アプリケーション単位の防御/自動化とVDIの併用」といった次世代テクノロジーに対して関心を示していると指摘している。その一方で、2019年に国内で発表されたWindows 10 マルチテナンシー対応のパブリックDesktop as a Service「Windows Virtual Desktop」「クラウドページング技術」「Azure Stack HCI」など、クラウド関連技術に対する利用要望も高まっていると説明している。

「デジタルワークスペースがITに貢献した」割合は6割に

 本調査では、デジタルワークスペースがユーザー企業の経営/ビジネス課題に対する貢献度についての回答割合も分析した。

 回答を見ると、「ガバナンス統治とセキュリティポリシー策定」「動的なIT資産と人材の活用」などの経営/ビジネス課題に「貢献できた」としている回答は6割を超え、5割程度だった2018年度と比較して増加している。上記の結果から、ビジネス課題に対するデジタルワークスペースの効果的な使い方が徐々にユーザー企業内で浸透してきているとIDC Japanは分析している。

※IDC Japanが示すデジタルワークスペースとは、クライアント仮想化をベースに、以下の技術/製品/サービスのいずれかが採用されているシステムのことである。
・仮想化デスクトップ/仮想アプリケーションの多重化/複合化
・クライアント環境とモバイル環境を融合した仮想化基盤
・モバイルアプリ/仮想アプリ/Webアプリ/クラウドアプリ
・多要素認証技術/2経路認証技術/セキュリティ技術
・GPU仮想化/モバイル仮想化/ネットワーク仮想化/サーバー仮想化/ストレージ仮想化/ユーザープロファイル仮想化

2022年度の国内就業管理市場におけるSaaSの割合は約7割

Employment management

 従業員の就業状況をITを活用して管理する就業管理市場が変化している。アイ・ティ・アールは、国内の就業管理市場の規模推移および予測を発表した。2018年度の同市場における売上金額は、前年比14.2%増の141億円だ。背景には、2019年4月1日から施行された「働き方改革関連法案」への対応の必須化がある。

 国内就業管理市場規模推移および予測を提供形態別で見てみよう。2017年度のSaaS市場では、前年度比22.5%増加し、初めてパッケージ市場の売上金額を上回った。SaaS市場はその後も伸長しており、2022年度にはSaaSが同市場の約7割を占めると同社は予測している。

 アイ・ティ・アールのプリンシパル・アナリスト 浅利浩一氏は就業管理市場の動向について以下のように述べている。

「新規売上げに占めるSaaSの割合が2017年度に7割を超えた経費精算市場に比べると、就業管理市場ではオンプレミスのパッケージを選択する企業がまだ一定数あることが特徴です。複雑な要件や他システムとの連携が多い大企業や、公共・公益などクラウドへのシフトが本格化していない業種では、パッケージの選択が多いことが理由としてあげられます。しかし、これまでパッケージ専業であったベンダーも、SaaSの新規開発・出荷や販売強化を図りつつあり、自由度の高い就業管理へのニーズが今後も高まっていくことを考慮すれば、短期間でSaaSへ大きくシフトする可能性もあります。2020年の調査ではこうした動きや変化の兆しに注目する予定です」

働き方改革のIT活用ではクラウドのニーズが高い

Cloud Service

 ノークリサーチは、中堅・中小企業におけるITソリューション活用時のシステム形態に関する調査結果を発表した。

「働き方改革や人材不足に対処するIT活用において望ましいと考えるシステム形態」の回答結果を見てみると、「アプリケーション」は「パッケージ」または「サービス」、「設置場所」は「データセンター」の割合が高い。働き方改革関連法施行に対応するため、独自開発よりもパッケージやサービスをベースとした方が安価で確実な対応ができるという企業側の判断が背景にある。また、働き方改革や人材不足解消の実現に向け、データセンターのほうが拠点間や社外からのアクセスに対応しやすいことも、データセンターの割合が高い理由として挙げられた。

 ITソリューションのうち、ビジネスチャットにおけるシステム形態の回答では、「ハードウェア:利用、アプリケーション(パッケージ)、データセンター」や「ハードウェア:利用、アプリケーション(独自開発)、データセンター」といった利用形態の割合が高い。本回答における「ハードウェア:利用」とはデータセンターに設置されたサーバーを利用するクラウドサービス形態での運用を示している。ビジネスチャットツールは、チャットのほかにメールやファイル共有、Web会議などの用途でも使われるため、出社時などアクセスが急増する状況への対応力も求められる。上記の理由で、ビジネスチャットのシステム形態は外部からのアクセスや機能拡張に柔軟に対応するクラウドサービスの需要が増加した結果となった。

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