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モバイル回線と固定回線の両方を使えるルーター――アイ・オー・データ機器

モバイル回線と固定回線の両方を使えるルーター――アイ・オー・データ機器

2019年07月16日更新

固定回線が使えない環境でも業務を継続

NETWORK

ここまで提案したBCPソリューションは、クラウド利用が前提であるものが主だった。しかしクラウドを利用するためには、ネットワーク回線が欠かせない。そのため、災害時にはモバイル回線を利用して業務を継続できるルーターも必要だ。

IoT向けに開発されたルーター

 BCP対策としてクラウドサービスの利用は有効だ。自社にサーバーを置かないため、震災や水害でオフィスに大きな被害が出てもインターネットに接続できれば迅速に業務が継続できるからだ。半面、インターネットに接続できなかったり、接続できても快適な通信が難しかったりすると、せっかく導入したサービスも災害時に効果が発揮できない可能性がある。そのため、クラウドサービスとセットで導入したいのが、非常時に利用できるネットワーク回線だ。

 アイ・オー・データ機器は、インターネット接続にモバイル回線と、光回線(固定回線)の両方が使える「ハイブリッドLTEルーター」を提供している。もともとはIoT(開発当時はM2M)システム向けに開発された製品だ。サイネージや自動販売機の制御に使用するネットワーク環境を構築するために、本製品がリリースされた。導入事例もIoTシステムでの採用が主だ。しかし、アイ・オー・データ機器の岡 優樹氏は、IoT以外でも高いニーズがあると話す。

「光回線でもモバイル回線でも使える本製品は、工事現場など光回線の導入が難しい場所で高いニーズがあります。山中など、光回線が引けずにいまだにISDNを使用している事業所などは、ハイブリッドLTEルーターでモバイル回線を使用して、快適な通信環境の整備を実現した事例もあります」(岡氏)

キャリアとMVNOのSIMカードに対応

 ハイブリッドLTEルーターはNTTドコモ、KDDIの両方のネットワークに対応しており、SIMカードを挿入すればデータ通信が可能だ。主要なMVNOのSIMカードも利用できるため、通信コストを抑えた運用にも対応する。光回線の障害発生時に自動的にモバイル回線に切り替える「リンクバックアップ機能」を搭載しているため、回線の冗長化も実現できる。

 岡氏は「このメリットを生かし、BCPツールとしても提案しています。当社の展示会でも本製品を使用していますが、ネットワークカメラ4~5台をブースに設置して、それらの映像をハイブリッドLTEルーターを介してスマートフォンで閲覧してもらうような活用でもスムーズに通信可能です。そのため、例えばWeb会議などで使う分には問題なく本製品で対応できるでしょう」と語る。

 相互接続性の高いOpenVPNに対応している点も、業務で使用する上では重要なポイントだろう。AWSをはじめとしたクラウドリソースへのセキュアなアクセスを容易に実現できる。「拠点をつないだり、自動販売機の情報を集約したりといった用途に活用されますので、ユーザー企業からの問い合わせが多い項目の一つですね」と岡氏。セキュリティにも配慮されたハイブリッドLTEルーターで、ネットワークのバックアップも実現したい。

アイ・オー・データ機器
事業戦略本部 企画開発部 企画開発2課 チーフリーダー 岡 優樹 氏

ハイブリッドLTEルーター
①固定回線とモバイル回線の両方に対応したルーター。
②「リンクバックアップ」機能を搭載し、メイン回線に障害が発生したらバックアップ回線に切り替える。
③モバイル回線やVPN接続状態をランプで視覚的に把握可能。
④サーバーの通信を優先するなど、通信先に応じて回線の優先度を設定可能。

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