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Dell EMC 馬場氏が解説する

Dell EMC 馬場氏が解説する"Dell Technologies Cloud"プラットフォーム戦略

2019年07月19日更新

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VxRailから始まるDXへの道
DCの自動化でデジタル変革を

システム提案のドライブ要因であるデジタルトランスフォーメーション(DX)の実現のために、オンプレミス環境からハイブリッドクラウド環境への移行が急務となっている。その道筋において、顧客メリットが非常に高いソリューションを提供しているのがDell Technologiesだ。同グループは新たに、HCIインフラからハイブリッドクラウドまでの統合的なプラットフォーム戦略として“Dell Technologies Cloud”を掲げた。そのコンセプトが描く企業システムのビジョンと、提供される具体的なソリューションに迫る。

企業システムの一貫性を追求

 今年の4月29日~5月2日に米ラスベガスで「Dell Technologies World 2019」が開催された。そこで発表されたのが、一貫したハイブリッドクラウドを提供する“Dell Technologies Cloud”プラットフォーム戦略だ。ハイブリッドクラウド化やマルチクラウド化が進展する環境下において、VMwareやDell EMCのテクノロジーをベースに提供される「一貫性」を重視した、ハイブリッドクラウドのプラットフォーム戦略となる。

 Dell Technologies Cloudが実現するのは、企業システムにおける「一貫性」だ。一貫したインフラ、一貫したオペレーション、一貫した付加価値サービスの提供によって、ビジネスに集中できる環境を実現していくというのだ。「オンプレミスやクラウド、エッジに分散してバラバラになっているインフラやオペレーションに一貫性を持たせることを目的としているのがDell Technologies Cloudです。インフラやクラウドの管理に翻弄されないシステム環境を実現します」とDell EMC インフラストラクチャ・ソリューションズ事業統括 パートナー営業本部 本部長 馬場健太郎氏は解説する。

 こうしたビジョンの背景にあるのは、既存環境がデジタルトランスフォーメーションの実現を阻害している事実だ。例えば、「予算やリソースの不足」に加えて、「適切なテクノロジー不足」といった要因が企業のデジタルトランスフォーメーションを阻害していることを、Dell Technologiesの調査結果が明らかにしている。

#1 デジタルトランスフォーメーション
企業が第3のプラットフォーム技術を利用して、新たな製品やサービス、ビジネスモデル、新しい関係を通じて価値を創出し、競争上の優位性を確立すること(IDCの定義より)。第3のプラットフォームとは、「クラウド」「ビッグデータを含むビジネスアナリティクス(BA)」「エンタープライズモビリティ」「ソーシャルビジネス」。

「グローバルで比較すると、特に日本はデジタル変革への着手が遅れています。デジタル変革の進捗状況として最も進んでいる『デジタルリーダー』から最も遅れている『デジタル後進企業』までの5段階で分類したところ、グローバルでのデジタル後進企業の割合は全体の9%ですが、日本は39%と圧倒的にデジタル後進企業が多いのです。そのため、人や資金などのリソース不足という課題を解決しつつ、デジタルトランスフォーメーションに舵を切れるシステム提案が強く求められています」(馬場氏)

 では、デジタルトランスフォーメーション時代に必要とされるインフラやアプリケーションの姿とは何か。それはずばり、需要に応じて柔軟に拡張できて手軽に運用できるインフラやアプリケーションだ。「デジタルトランスフォーメーションに着手できていない企業の特長として、システムの運用や維持管理に人的リソースとコストがかかっているケースが少なくありません。そのため、インフラをシンプル化してリソース不足を解消できるソリューションの導入が必須となるでしょう」(馬場氏)

Dell EMC インフラストラクチャ・ソリューションズ事業統括 パートナー営業本部 本部長 馬場健太郎氏

既存インフラのシンプル化からSDDCへ

 インフラのシンプル化提案において、急成長しているのはHCIだ。グローバルでのHCIの市場成長率は前年比+68%※であり、Dell EMCとしてのHCI販売の成長率は前年比+85%を記録している。中でもDell EMCのHCI販売をけん引しているのは、「VxRailハイパー コンバージド インフラストラクチャ」だ。VxRailは、Dell EMC PowerEdgeサーバーにVMware vSANを搭載させたHCIアプライアンスで、「短期導入」「管理コスト」「拡張性」「サービス継続性」において高い性能を発揮する。そのVxRailに新たな機能が搭載されるという。

#2 HCI
Hyper Converged Infrast-ructure。ストレージ仮想化技術で、サーバー内蔵ストレージを利用する仮想化基盤。サーバー、ストレージ、スイッチの3階層構成と比較して、運用管理、拡張性に優れている。
※IDC Quarterly Converged System Tracker, Q4 2018

「導入や運用面において大きなメリットをもたらすVxRailに、『VxRail ACE』という新しい機能が追加されます。これはSaaS型のコンソールでAIによる運用支援を提供する機能になります。稼働状況やリソースの利用状況の確認だけでなく、AIによるデータ分析を踏まえた運用支援が受けられるようになるのです」と馬場氏は説明する。

 VxRailの提案は、顧客のデジタルトランスフォーメーションを支援する最初の一歩と言えよう。オンプレミスの既存システムにおける運用管理面のシンプル化で、従来までに必要とされていた運用管理のためのリソースを削減しつつ、HCIならではのオンデマンドでのシステムの拡張性というメリットも手に入れられるからだ。

「個別化、サイロ化されて運用管理に負担を強いられている既存システムもHCIで統合することで、運用管理の負担を大幅に削減できます。オンプレミス環境におけるデジタルトランスフォーメーションの一歩として、VxRailの提案は非常に有効なのです」(馬場氏)

 VxRailで既存のオンプレミス環境のシンプル化を実現した次のステップとしてDell Technologiesが用意しているのは、「VCF on VxRail」だ。VCFは「VMware Cloud Foundation」の略であり、データセンター環境をSDDC化するソリューションだ。サーバーとストレージの仮想化に加えて、ネットワークの仮想化、クラウド管理の自動化、さらにライフサイクル管理の自動化を実現するソフトウェアがパッケージ化されている。

#3 SDDC
Software Defined Data Center。ソフトウェア定義によって、ハードウェアに縛られない柔軟なライフサイクル管理をデータセンターで実現。

「VCFによってデータセンターの仮想化・運用管理の自動化を果たすことで、デプロイやプロビジョニングの高速化、さらにTCOの削減といったメリットが得られます。VCF on VxRailは、こうした環境をVxRailを基軸に構築できるのです」(馬場氏)

 VCF on VxRailによるデータセンターの仮想化がもたらすのは、ITのサービス化だ。インフラの導入と運用が劇的に変わるその効果は、煩雑なインフラ管理からユーザーを解放し、ビジネスに集中できる環境の構築に大きく貢献する。「VCF on VxRailは統合型のデータセンター仮想化を実現する唯一のソリューションです。提案シナリオとしては、『プライベートクラウドの迅速なデプロイ』『サービスブローカー/プロバイダーになるためのIT変革』『デジタルトランスフォーメーションの一環としてのITサービスデリバリーの自動化』が挙げられます」(馬場氏)

アプリの開発環境もモダン化

 アプリケーションの開発環境まで視野に入れた場合にDell Technologiesが強みとするのは、クラウドネイティブのアプリケーション開発プラットフォームを提供するPivotalの存在だ。

「企業のアプリケーション開発において大きな課題となっているのも、インフラの構築と管理です。純粋なアプリケーションの開発にかける時間と同程度の時間が、アプリケーション開発のためのインフラの構築と維持管理に費やされているのです。こうした課題を解決するために、現在、急速に普及しているのが『コンテナ』技術の利用です。Dell Technologiesグループの一員であるPivotalは、そのコンテナ活用を効率化する『Pivotal Container Service』の提供によって、アプリケーション開発環境のインフラ構築や維持管理に必要とされてきた負担の解消を可能にするのです」(馬場氏)

#4 『コンテナ』技術
仮想化技術の一つ。アプリケーションのデプロイを高速化できる。このコンテナ環境を効率よく管理する仕組みとしてオープンソースソフトウェアの「Kubernetes」がある。Pivotal Container Service は、Kubernetesを企業で活用するために必要な要素を提供する。

 Pivotal Container Serviceの提案ターゲットとしては、「すでにコンテナを利用しているユーザー」「ITシステムの効率化・迅速化、既存アプリケーションのコンテナ化を目指すユーザー」「クラウドネイティブアプリの開発環境を必要としているユーザー」などが挙げられるという。

 Dell Technologiesは、VxRail、VCF on VxRail、Pivotal Container Serviceの提供で、既存物理インフラのシンプル化からSDDCによるITのサービス化、そしてアプリケーション開発環境のクラウドネイティブ化による企業のデジタルトランスフォーメーションを力強く後押しする。販売パートナーにおいては、次のようなビジネスが創造できる。

VxRail
・HCI設計、導入
・仮想化アセスメント
・システム移行
・運用設計

VCF on VxRail
・マネージドサービス
・プライベートクラウド設計、導入
・仮想化アセスメント

Pivotal Container Service
・マネージドサービス
・DXコンサルティング
・DX用基盤導入
・コンテナ化支援

 一貫性をキーワードにするDell Technologies Cloudというビジョンで、企業のデジタル変革をサポートするDell Technologiesは、企業システムのハイブリッドクラウド化、マルチクラウド化の過程において、大きなビジネスチャンスを販売パートナーにもたらしそうだ。

8TBモデルのIDPA DP4400が登場

 バックアップとリカバリー機能に特化したコンバージドインフラとして昨年、Dell EMCは「Integrated Data Protection Appliance(IDPA) DP4400」の提供を開始していた。IDPAは、重複排除を活用したバックアップストレージである「Data Domain」や「Avamar」の機能が集約されたアプライアンスだ。平均の重複排除率は55:1、転送帯域は最大で98%削減できる優れもの。24TBのモデルが用意されていて、ライセンスの追加で96TBまでの拡張が可能だ。さらに、クラウドの活用で最大192TBまでデータ保存容量を拡大させられる。

 このDP4400に、エントリー向けとして8TBモデルが追加された。「低価格なので、クライアントPCのバックアップ用途として、PCとのセット提案がしやすくなりました。もちろん、PC販売後の次の提案シナリオにも生かせます。バックアップの際のクライアントライセンスも不要なため、DP4400が1台あればさまざまなバックアップ用途に利用できます」と馬場氏はアピールする。

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