
99%のマルウェアを検出する日本HPのセキュリティソリューションとは
日本HPが新セキュリティソリューションを発表
99%のマルウェアを検知するAIで脅威に対応
ソリューション
日本HPは5月29日、新セキュリティソリューションに関する説明会を開催した。説明会では、AIを活用したマルウェア防御ソリューション「HP Sure Sense」が発表された。開発の背景について日本HP 専務執行役員 パーソナルシステムズ事業統括 九嶋俊一氏が以下のように説明した。「昨今、マルウェアは4秒に一つ、一日に約35万個が生成されています。その結果、対策が不十分なプログラムの脆弱性を狙う『ゼロデイ攻撃』が増加しています」
ゼロデイ攻撃は、既知の攻撃パターンとのマッチングによってマルウェアを検知するシグネチャ型のアンチウイルスソフトでは発見が難しい。「これまでの防御ではゼロデイ攻撃は防げません。シグネチャ型のアンチウイルスソフトで、最新ウイルスを発見できる確率は60%ほどです」(九嶋氏)
そこで日本HPは、ディープラーニングAIを活用したマルウェア防御ソリューションのHP Sure Senseを提供する。日本HPのプレミアムPCにバンドルして提供を始める。ディープラーニングによりマルウェアを直感的に理解し、ランサムウェアの行動学習をもとにしたリアルタイム検知やゼロデイ攻撃に対する防御が可能になるという。ウイルスの平均検知速度は20msecと速く、CPUの負荷も最小限で済むというメリットもある。実行ファイルがなく、ステルス性の高いファイルレス攻撃にも対応する。「HP Sure Senseは新たなマルウェアを含め99%のウイルスを検出できるため、安全な環境を提供します」と九嶋氏は語る。
隔離環境で脅威を防御
HP Sure Senseを初めて搭載する製品として紹介されたのが、モバイルワークステーション「HP ZBook 14u G6 Mobile Workstation」だ。温度・振動に十分に耐えられる堅牢な設計と、HP Sure Senseによる強固なセキュリティ機能を兼ね備えており、建設現場などで作業する設計者やクリエイターをターゲットにしている。
併せて、リアルタイムでマルウェアからの保護や脅威分析を提供するクラウドサービス「HP プロアクティブセキュリティ」もリリースされる。仮想化技術(Micro-VM)による脅威の隔離を行い、未知の攻撃を検知・防御する設計だ。ファイルの参照や編集などの作業をMicro-VM上で対応することで、マルウェア感染のリスクを減らす。セキュリティポリシーの状態監視や脅威分析などのデータはクラウドで管理する。セキュリティに特化した端末管理が可能だ。
「安全で管理性の高いPCセキュリティを強化するとともに、包括的なエンドポイントセキュリティサービスを企業に提供していきます」と九嶋氏は説明した。
日本HP 専務執行役員 パーソナルシステムズ事業統括 九嶋俊一氏
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