
災害時のアクセス集中に耐えうるトヨクモの安否確認サービス2
従業員の安否確認から対策会議まで
SAFETY CONFIRMATION
災害発生時、従業員の安否やオフィスの被害の有無などを確認するためのツールは不可欠だ。電話やメール、グループウェアでもよいと考えるかもしれないが、専用ツールでないが故の課題がある。
グループウェアでは対応しきれない負荷
BCPを進めていく中で、従業員の安否確認の方法を決める必要がある。電話連絡網などを活用しているケースもあるだろうが、災害発生時は電話回線が混み合うことから現実的ではない。また、災害発生時の安否確認について、自社ではどのようなフローで進めていくのか、明文化した確認フローを持っていない企業も少なくない。
そこで導入したいのが、安否確認の専用ツールだ。サイボウズスタートアップス(2019年7月1日以降新社名トヨクモに変更)は、従業員の安否確認から緊急対策の議論や指示まで対応できる「安否確認サービス2」を提供している。
安否確認サービス2は、2011年3月11日に発生した東日本大震災を受けて開発されたサービスで、同年の11月にリリースした。もともとは、サイボウズのグループウェアの中で安否確認を行いたいというニーズを受けて開発した。しかし、緊急時に使用する安否確認のツールは、アクセス集中による負荷が大きく、既存のグループウェア上に構築するには負担が大きい。そこで当時サイボウズの完全子会社として設立されたサイボウズスタートアップスが、新製品として開発に着手したのが安否確認サービスだ。現在は後継製品の安否確認サービス2のみを展開している。
安否確認の事前訓練をサポートする
同社の田里友彦氏は「基本機能は、災害時にメールを配信して従業員の安否を確認するというものです。メールを送るだけではなく、安否確認の回答を自動集計して、対策指示まで行えます。他社の安否確認ツールとの大きな差別化ポイントとして、サイボウズのグループウェアで培われた豊富なコミュニケーション機能があります」と話す。
具体的には、安否確認だけでなく、災害時の対策会議などを実施できるメッセージ機能や、全従業員への情報共有が行える掲示板機能など、コミュニケーションを重視した機能も搭載しているのだ。安否確認の回答は、メールに記載されたURLからアクセスできるWebサイトで実施するが、PCやスマートフォンだけでなくフィーチャーフォンにも対応したWebサイトを用意している。
「安否確認ツールを実際に災害時に使用してトラブルになりやすいのが、従業員の一斉アクセスによる負荷でサービスがダウンしてしまうことです。安否確認サービス2ではそういったトラブルを起こさないよう、毎年9月1日の防災の日を目安に、一斉訓練と称して契約ユーザーに一斉メールを送信しています。実際の従業員からの回答率などもレポート化して各社に提出しており、初動が遅いとか、回答率が悪いといった自社に潜む課題の可視化にも役立ててもらっています」(田里氏)
サイボウズスタートアップス
新社名 トヨクモ
取締役 マーケティング本部長 田里友彦 氏
安否確認サービス2
①災害発生時の被害状況を正確に把握する安否確認ツール。
②安否確認メールは気象庁の情報に連動して自動送信される。
③安否確認用のメールアドレスに正しく届くか自動メンテナンスを実行。
④メールアドレス以外に専用アプリからの通知、TwitterのDMも安否確認先に登録可能。
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