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Windows 10への移行ではWaaSの運用管理体制が重要に

Windows 10への移行ではWaaSの運用管理体制が重要に

2019年06月06日更新

いよいよ最終のご案内...Windows 7延長サポート終了
Windows 10移行に必要な環境と体制を再点検する

来年1月14日のWindows 7 サポート終了がいよいよ間近に迫ってきている。10月には消費税増税も控えており、Windows 10への移行需要の山を迎えそうだ。本特集では、WaaS(Windows as a Service)という概念が採用されたWindows 10の仕組みと、Windows 10への移行に必要な環境、体制を再点検するとともに、移行提案におけるPC販売のビジネスチャンスに焦点を当てた。


ポイントはWaaSの運用管理

Windows 10は継続的に更新

 あと7カ月程でいよいよWindows 7の延長サポートが終了する。しかし、Windows 7を搭載した法人向けPCは、まだまだ多くの企業で利用されているようだ。

 年明けのマイクロソフトの発表によると、今年7月の時点でも1,280万台の法人向けWindows 7搭載PCが稼働していると予測されている。大企業では移行への取り組みが進行しているようだが、中小企業や地方の企業においては、Windows 10への移行は遅れているという。Windows 10に移行できていないエンドユーザーに対してスムーズな移行を促すためにも、必要な情報を的確に伝えていきたい。

 Windows 10には「WaaS(Windows as a Service)」という概念と仕組みが導入されている。その言葉通り、サービスとしてWindowsが提供されることを意味する。従来のWindowsのように、数年ごとに新しいバージョンがリリースされるのではなく、今後はWindows 10が継続的に更新されるようになる。実際には、年2回の機能更新プログラムと月次の品質更新プログラムが提供される。このようなWaaSの仕組みは、変化の激しいIT環境に逐次Windowsを適応させるためだという。

 WaaSの仕組みが採用されたWindows 10は、更新プログラムの配信が従来よりも多くなる。そこで、更新プログラムの配信方法の整備が重要になる。マイクロソフトが推奨しているのは、Windows Serverの更新プログラム管理機能である「WSUS(Windows Server Update Services)」やクライアント管理のためのパッケージ製品「SCCM(System Center Configuration Manager)」による管理だ。

 例えば、WSUSを利用すれば、管理者が更新プログラムの管理・配信を行えるようになる。更新プログラムの適用を保留できるだけでなく、選択的に承認したり配信時期を選択したりできる。また、更新プログラムを受信するクライアント端末やグループも決められる。こうした利点から、実際にWindows 10移行に伴うWSUSサーバーの導入が増えている。

 インターネット経由の自動更新サービスである「Windows Update」ももちろん利用できるが、社内PCが一斉に更新プログラムのダウンロードを始めてしまって、ネットワークに大きな負荷がかかってしまうようなリスクも考えられる。そうしたリスクを避けるためにも、WSUSのような仕組みの導入が推奨されているのだ。

計画から運用管理までの道筋

 Windows 10の導入までの流れとしては、「計画」「検証」「導入・展開」「運用管理」という段階が存在する。

 最初に「検証」から「運用管理」までの計画を立てる。クライアント環境や利用アプリケーションといった既存環境を確認し、移行期間、予算、移行時期と併せた対象ユーザーやデバイスを決める。この際、クライアントやアプリケーションの確認に使えるツール「Upgrade Readiness」をマイクロソフトが無料で提供していたりもする。利用するには、「Windows Analyticsサービス」への登録が必要だ。

 その次には、移行に向けて、環境や目的に合ったインストール方法や展開手法を決める。Windows 10の展開には、マイクロソフトやサードパーティが提供するツールが利用できる。マイクロソフトはデータの移行支援ツール(User State Migration Tool)など、展開に必要なツール類をまとめた無償のツールキット「Windows ADK for Windows 10」や、ネットワーク経由でWindows 10を展開できるWindows Serverのサービス「Windows 展開サービス」を用意している。

 そして、前述したように、Windows 10の更新プログラムの配信方法も決めておく。

 検証の段階では、Windows 10でのアプリケーションの動作確認を行う。マイクロソフトは、「Ready for Windows」というWebサイトを用意して、主要なアプリケーションの互換性情報を掲載している。このほか、既存のPCを利用する場合はハードウェアのサポート状況の確認も必要であり、プリンターや周辺機器の動作検証も求められる。これらの確認にもUpgrade Readinessが利用できるという。

 検証を終えたら、実際に計画した手法での導入・展開、そして運用管理へと進むことになる。

モダン化を促す製品・サービスの販売チャンス

 Windows 10への移行では、新しいPCの提案チャンスが付随している。働き方改革が進行する中で、PC提案にも多様化が求められている。さまざまな働き方に応じた適切な製品提案が必須と言えよう。特に社外で仕事ができる環境構築の拡大に応じて、ノートPCの提案機会が増えている。従来のデスクトップPCに加えてノートPCの提案で売り上げの拡大も見込める。

 もちろんノートPCを利用していつでもどこでも仕事ができる環境を構築するためには、クラウドサービスの活用やセキュリティ体制の強化といった整備も欠かせなくなるため、ノートPCを含めたソリューション提案の道が開ける。

 マイクロソフトはシステムのモダン化という言葉を使っているが、Windows 7の延長サポート終了で生じるWindows 10への移行は、顧客システムのモダン化提案による新しい製品やサービスの絶好の販売機会となるのだ。

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