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戸田覚が指南するUSB Type-C アダプター活用術

戸田覚が指南するUSB Type-C アダプター活用術

2019年06月20日更新

ノートPCの仕事環境を強化

テーマ:USB Type-Cアダプター活用

USB Type-C端子(以下、USB-C)を搭載するPCやタブレット、スマホが増えてきた。今回は、まだあまり使われていないUSB-Cアダプターを主役に、仕事にどのように活用していくか紹介していこう。価格も手頃なので該当する製品を持っている方はぜひ手に入れて欲しい。

アダプターで拡張性をアップ

 今回は、USB-Cアダプターを紹介する。USB-Cアダプターというのは正式名称ではなく、メーカーや販売店によって、USB-Cアダプター、ハブ、ドックなどと呼ばれているのだが、基本的にはUSB-C端子に接続して、拡張性をアップするための製品だ。

 そもそも、MacBookはずいぶん前からUSB-C端子を採用しており、2015年に登場した12インチのMacBookはUSB-C端子を一つだけ搭載する衝撃的なモデルだった。その頃から、USB-Cアダプターはいろいろな種類が登場しており、価格も下がっている。

 USB-C端子を経由して単にHDMIにつなぐだけの製品は、まさにUSB-Cアダプターと呼ぶにふさわしい。逆に、VGA、HDMI、複数のUSB端子、有線LAN、SDカードスロットなどを備えるモデルは、USB-Cドックと呼んでも差し支えないだろう。

 一昔前のモバイルノートには、ドックで拡張できるモデルがいくつもあった。貧弱な端子数を補って、デスクトップ並に使えるようになる――というのが売り文句だった。確かに素晴らしいコンセプトではあるのだが、そもそもドックだけで2~4万円程と高価で、しかもサイズが大きいために使い勝手がイマイチだった。

 ところが、USB-Cアダプターなら拡張性が高いために比較的大きな製品でも、スマホの半分ほどで、やや厚みがある程度のサイズに収まっている。これなら、机の上に置いても邪魔にならず、また、PCに専用の端子が不要なのも嬉しい。

USB-C端子しか持たないPCでも、USBメモリーやマウスなど、通常のUSB端子接続の周辺機器が自在に使えるようになる。
SDカードスロットがないノートPCでもカードが読めるようになる。

使い道に応じて選択しよう

 USB-Cアダプターは、機能がてんこ盛りのドックでも5,000円前後から購入できる。これは机の上に置いて使うのに向いている。HDMIに接続するだけの単機能モデルなら、1,000~2,000円ほどで手に入る。

 そもそも、PCにUSB-C端子しか搭載していないのなら、このシンプルなアダプターを必ず一つ購入しカバンに常備しておこう。プレゼンの際に必要になるからだ。また、出張先や自宅でテレビに接続して、大画面で情報を見たり、ときには映像などを楽しむこともできる。

 安価なので、会社のプロジェクターの接続ケーブルの近くにも置いておき、誰もが使えるようにしておくと良い。顧客がアダプターを忘れたり、相性でうまくつながらないときにもアダプターを変更して接続できるようになる。もちろん、接続テストは済ませておくことだ。

 モバイルノートをデスクトップ代わりに使おうと思うなら、端子が盛りだくさんのタイプがおすすめだ。特に通常タイプのUSB-C端子は二つ以上付いているものを選びたい。三つあれば言うことなしだ。さらに、HDMIに加え、SDカードスロットがあるといざというときに役立つ。

 企業によっては、無線LANの接続が禁止されているケースがあるが、そんなときには有線LAN端子を持つアダプターを選べば良い。つまり、現代のモバイルノート選びでは、端子が複数付いている必要は必ずしもない。USB-C端子とアダプターをうまく使えば、ほとんどの拡張性をまかなえるわけだ。

 ドック代わりに使う際には、USB Power Deliveryに対応している製品を選ぶのがベストだ。USB-Cアダプターを電源につないでおくことで、PCの充電もできる。つまり、モバイルノートにUSB-Cアダプターをつなぐだけで、外付けモニターやマウス、キーボードなどにつながり、さらにPCの電源にもつなぐ必要がない。まさしく、ケーブル1本で全部つながるのだ。

 少々気を付けたいのはPC側の確認だ。高速なデータ転送を望むならThunderbolt 3対応がマストになる。複数のUSB-C端子を搭載するPCの中には、Power Deliveryに非対応だったり、モニター出力ができない端子も散見される。

 最近では、A4ノートの上位モデルにもUSB-C端子が搭載され始めている。その多くがThunderbolt 3対応なので、ドックとの接続に適している。ただし、A4ノートのUSB-C端子は充電に使えないケースもある。メーカーやモデルによって状況がバラバラなので、購入時によく調べておきたい。

スマホやタブレットでも使える

 USB-C端子と言えば、スマホやタブレットへの搭載も進んでいる。これらの製品にも、USB-Cアダプターを利用できる可能性が高い(もちろん機種によって利用できないこともある)。

 HDMIに接続すれば大画面の表示も可能だ。例えば、会社のWebページのスマホ表示を大画面で投映しながら討議する――といった際にも便利に使える。

 また、USB-CアダプターにSDカードスロットが付いていれば、カードから写真などを取り込める。屋外のイベントなどでデジカメを使って撮影した写真をスマホに転送してクラウドストレージにアップロードしたり、SNSに書き込んだりすることができる。また、メールで他のユーザーに転送するのも簡単だ。iPadやiPhoneはLightning端子なので利用不可だが、最新のiPad ProはUSB-C端子に変わった。USB-CアダプターにSDカードを差し込んで接続するだけで、画像が一覧で表示され、簡単に取り込めるのが非常に素晴らしい。

 セキュリティの観点から無線LANが導入されていない企業では、USB-Cアダプターの利用でスマホやタブレットを有線LAN端子に接続できるのも見逃せない。もちろん、接続の可否は情シスに確認する必要はあるが、大きなファイルのダウンロードなどでとても役立つ。基本的には、接続するだけで使えるはずだが、うまくいかなければUSB設定の選択で「USBイーサネット」を選べば良い。

 USB-Cアダプターは、PCやタブレット、スマホの使い方を大きく変える可能性を秘めている。もちろん、ワイヤレスの方が便利なのは間違いないが、有線接続はレスポンスが良く、混線などもほとんどない。

 今後、USB-C端子の普及が加速するとともに、USB-Cアダプターの種類が増え、手頃な製品も普及してくるはずなので、ぜひ注目していきたい。

PCだけでなく、USB-C端子のタブレットやスマホでも使える可能性が高い。
モニターの接続にも適している。ノートPCに搭載したHDMI端子に加え、USB-C端子を使えば、3画面表示も可能だ。
モニターやマウス、キーボードなどさまざまな機器を接続可能。ノートPCの電源まで供給できる。

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