ホーム > PC-Webzineアーカイブ > 働き方改革は数値目標設定と業務量見直しのサイクルが重要

働き方改革は数値目標設定と業務量見直しのサイクルが重要

働き方改革は数値目標設定と業務量見直しのサイクルが重要

2019年06月04日更新

働き方改革を実施している企業は全体で66.7%

Work Style Reform

 IDC Japanは、残業時間の短縮やテレワーク、IT利用によって働きやすい環境を進める「働き方改革」に関する市場調査を行い、その分析結果を発表した。

 本調査によると、2018年において働き方改革を実施している企業は、大企業で78.3%、中堅中小企業で53.5%、全体では66.7%という結果となった。働き方改革を実施している企業の中でも、大企業ではより多くの施策が実行されており、特にテレワークに関連した施策の実行率は中堅中小企業の2倍以上の差が見られたという。さらに、働き方改革のためのITツールの導入においても、大企業では約半数で導入が進んでいる。一方で、中堅中小企業のITツール導入率は約36%と、IT活用に遅れが出ている。

 カテゴリー別に注目すると、働き方改革の実施にあたって、生産性向上のための数値目標設定を行っている企業(以下、数値目標設定企業)と数値目標を設定していない企業(以下、数値目標未設定企業)とでは、働き方改革の実施効果に大きく差が開いている。実際に数値目標設定企業と数値目標未設定企業の働き方改革による効果を見ると、前者が約79%である一方で、後者は約61%にとどまっている。そのため、働き方改革によって効果を生み出すためには、生産性向上のための数値設定と測定が重要になる。その手段の一つとして、IDC JapanはIT活用を挙げた。

 背景には、数値目標設定企業において、ノートPCやタブレットなどのハードウェアの増強のみならず、さまざまなITツール(ソフトウェアまたはシステム)の導入やテレワーク導入など積極的なITへの投資が見られたことが挙げられる。

数値目標設定と見直しのサイクルが重要

 しかし、数値目標を設定していても、働き方改革の効果が見られないと回答した企業もいる。その主な要因としては、仕事量が一部の社員に偏っていたことにあるという。数値目標設定企業の次の課題としては、従業員の仕事の分散や仕事量の可視化・共有化を行い、管理することが重要になると同社は指摘している。

 IDC Japan PC、携帯端末&クライアントソリューション シニアマーケットアナリストの浅野浩寿氏は、「働き方改革の導入/運用を行っている企業で、開始当初に業務の棚おろしや生産性向上のために数値目標の設定および測定を行っている企業は約40%と少なく、働き方改革という言葉だけが先行している企業が多い。働き方改革によって成果/生産性を上げるには、数値目標設定と見直しのサイクルが重要であり、そのためにITを十分に活用すべきである」と指摘している。

2019年のビデオコミュニケーション市場は508億円

Video Communication Tool

 シード・プランニングは、国内のビデオコミュニケーション市場に関する調査を実施し、同市場結果や今後の市場予測、昨今の動向について発表した。

 国内のビデオコミュニケーションの各市場のメーカー別シェアの内訳は、ビデオ会議メーカー、Web会議メーカー、MCUメーカーの3つの市場が挙げられた。2018年の国内ビデオ会議市場は推計150億円だ。同市場のメーカー別シェアは、シスコシステムズが1位、ポリコムが2位となっている。2018年のWeb会議システム市場の販売金額は、SIタイプ(設備導入)が29億円、ASPタイプ(サービス利用)が115億円、合計で144億円と推定している。Web会議システム市場のメーカー別首位は、ASPタイプ、SI+ASPタイプの首位をブイキューブが占める結果となった。また、3拠点間以上の機器を接続してビデオ会議を行える「MCU(多地点接続装置)」市場も調査した。MCUの市場規模は、2018年で33億円と推定。MCUメーカー別シェアの首位は再びシスコシステムズが獲得し、それを次ぐポリコムの2社で7割以上のシェアを占めた。

 今後のビデオコミュニケーション市場を見てみると、2019年の国内同市場規模は508億円になる予測だ。品目別内訳では、ビデオ会議市場とWeb会議市場の二つ合わせて50%以上を占めている。

 また、ビデオコミュニケーション市場の調査を16年間継続してきた同社は、市場に生じた変化として「ほかの技術との融合」を挙げた。例えば、AIやIoT、VRといった新たな技術が登場しているが、それらとビデオコミュニケーションとの間で融合が起き始めているという。今後はビデオコミュニケーションツールにとどまらない、新たな技術と融合した製品に注目が集まりそうだ。

Webサイトへの不正アクセスやビジネスメール詐欺が増加

IT Security Incident


 日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)とアイ・ティ・アール(ITR)は、2019年1月17日~2月4日にかけて国内企業686社のIT/情報セキュリティ責任者を対象に、情報セキュリティに関するインシデントの認知状況などを調査した。過去1年間の情報セキュリティインシデントの認知状況を見ると、「社内PCのマルウェア感染」や、「モバイル用PC、スマートフォン、タブレットなどの紛失・盗難」の比率が高い。過去の調査と比較すると、2019年は「Webサイトへの不正アクセス」や「外部からのなりすましメールの受信」が増加した。この結果は、現在の標的型攻撃やビジネスメール詐欺の増加を反映しており、新たなサイバー攻撃対策が必要だと指摘した。

 2017年5月の個人情報保護法の改正、同年12月のJIS Q 15001(個人情報保護マネジメントシステム)の改訂を受け、それらの関心度合いも2017年から継続して調査した。本調査では、「個人識別符号の定義と範囲、取り扱い」が最も高く、「要配慮個人情報の定義と範囲、取り扱い」、「匿名加工情報の定義と範囲、取り扱い」が続く結果となった。法改正を巡っては、ビッグデータ分析のために個人情報の匿名化が注目されていたが、従業員のマイナンバーの取り扱いなど、幅広い企業が影響を受ける個人識別符号に関心が集中していったと分析している。

キーワードから記事を探す