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新世代を意識した製品開発を進める日本HPとデル

新世代を意識した製品開発を進める日本HPとデル

2019年06月11日更新

Office of The Future

HP

「運用の仕方が大きく変わるので、早めの着手が必要です」とWindows 10への移行について指摘するのは、日本HP サービス・ソリューション事業本部 クライアントソリューション本部の福井孝文氏だ。こうした認識も踏まえて、大企業におけるWindows 10への移行は早く進んでおり、運用面をそれほど気にする必要がない個人事業主やSOHOなどにおいても移行は進行しているという。個人事業主やSOHOは、無償アップグレードのタイミングで移行を実施したケースが多いようだ。

 一方で、100~1,000名程度の中堅・中小企業は、これからの移行となる状況が少なくないと福井氏は言う。「移行に関連するセミナーを開催していますが、集客層としては昨年夏ごろから中堅・中小企業のお客さまが増えました。地方のユーザー、販売パートナーの関心も強いですね」

 こうした中で、日本HPのPCにはどのような特長が備わっているのか。「現在は働き方改革への取り組みが拡大しています。さまざまな場所が働く場所になり、働き方が多様化していくでしょう。当社では、そうした働き方に適した未来のオフィスの在り方を“Office of The Future”と定義し、利用されるデバイスに必要な要素として、デザイン、セキュリティ、コラボレーションの三つの観点から開発を強化しています」(日本HP パーソナルシステムズ事業本部 クライアントビジネス本部 織田博子氏)

左から、日本HP 福井孝文氏、織田博子氏

セキュリティは侵入された後の対策が重要に

 さまざまな場所が働く環境になることで、セキュリティのリスクは自ずと高まる。そのため、HPでは早くからノートPCへのセキュリティ機能の実装に取り組んできた。例えば、HPの法人向けノートPC「EliteBookシリーズ」では、HP Sureシリーズというセキュリティ機能が利用できる。以下が主な機能だ。

「HP Sure Start」BIOSが攻撃されても自己回復
「HP Sure Run」ウイルス対策ソフトやOSのセキュリティ機能をオフにさせない
「HP Sure Recover」ウイルス感染した場合でも正常な状態に自動リカバリー
「HP Sure Click」ブラウザーをハードウェア的に完全に隔離された仮想マシン内で実行
「HP Sure View」内蔵型のプライバシースクリーン機能

 HP Sureシリーズが実装されている利点について、福井氏はこう説明する。「現在のサイバー攻撃は、侵入を100%防ぐことは難しくなっています。よって、求められるのは、防御だけでなく、侵入された後にいち早く気付いて復旧できる機能です。そうした環境を実現するのがHP Sureシリーズなのです」

 福井氏の言葉通り、HP Sureシリーズには攻撃を受けることを想定した機能が多く用意されているのが分かる。その機能の中で「地味に受けている」のがHP Sure Viewだという。ボタン一つで横からの視線を遮断できるHP Sure Viewは、社外環境で仕事をする際ののぞき見防止に役立つ。内蔵型のため、画面につけるタイプのプライバシーフィルターと比較して使い勝手もいいようだ。

 コラボレーション機能の面では、例えば「HP EliteBook x360 1030 G3」には、快適なビデオ会議が行えるように、Bang&Olufsenの四つのスピーカーの搭載や360度の全方位マイク、フルHDのWebカメラなどが採用されている。「言いたいこと、聞きたいこと」がストレスなく伝わるという。

 そして、画面が360度回転するコンバーチブルタイプのHP EliteBook x360 1030 G3は、働き方に合わせたさまざまなスタイルを実現するデザイン性も備えている。

 このような製品の提案でこれからの働き方を支えていくと、福井氏と織田氏は声をそろえる。

HP EliteBook x360 1030 G3
美しいデザインに、充実したセキュリティ機能やコラボレーション機能を実装している。

第10世代の新生Latitude

Dell

 Windows 10のリプレース需要を含めてノートPCの販売が好調だというデルは、従来から提供しているビジネス向けノートPC「Latitude」シリーズが25周年を迎えた。それに併せてデルは、第10世代のLatitudeシリーズの販売を開始した。

「第10世代のLatitudeには、五つのキーファクターが存在します。それが、『小さく美しく』『スマート・セキュリティ』『リ・インベンション』『クール・デザイン』『スタイリッシュ』です」とデル クライアント・ソリューションズ統括本部 クライアント製品本部の飯塚祐一氏は説明する。

 例えば、小さく美しくという要素については、ナローベゼルの採用で従来製品と同等のフットプリントでも画面サイズを大きくしたりしている。また、スマート・セキュリティにおいては、電源ボタンへの指紋認証の内蔵、リ・インベンションでは2in1製品の刷新などが実施された。「デザインについては、ミレニアル世代やZ世代を意識しており、ベーシックなモデルもよりスタイリッシュなデザインに仕上げています」(飯塚氏)

 第10世代のLatitudeシリーズは、コンバーチブルタイプの2in1、デタッチャブルタイプの2in1、13.3インチ、14インチ、15.6インチの製品をラインアップしているが、共通しているのは堅牢性・耐久性の高さだ。「ビジネスでの使用を想定し、耐熱、ひねり、振動、ヒンジやボタンの耐久性、自由落下テストなど、米国防総省の調達企画であるMIL-STD-810Gの17項目のテストにパスしています。Latitudeシリーズが備えている堅牢性・耐久性については、これからもっとアピールしていきます」(飯塚氏)

 個々のモデルはどのくらいパワーアップしているのか。例えば、コンバーチブルタイプの2in1PCである第10世代「Latitude 7400 2-in-1」は、13インチのボディに14インチのディスプレイを搭載させた狭額縁タイプだ。狭額縁でありながら、ディスプレイ上部へのWebカメラの配置も実現している。

 また、Intel Context Sensing Technologyによって実現した人感センサーで、ユーザーを感知した自動ログインなども可能だ。これによってパスワードの入力作業から解放される。これは「エクスプレス・サイン・イン」という機能になる。さらに、ディスプレイなどの最適なコントロールによって、バッテリー駆動は最大で約26時間(6セルバッテリー時)を達成するなど、大きな進化を遂げている。

左から、デル  松井 崇氏、飯塚祐一氏

Dell Technologiesの強み

 新たなLatitudeは、Windows 10への移行需要においても多くの提案チャンスを創出しそうだが、デルとしては、Dell EMC、VMware、Pivotal、Secureworks、RSA、Virtustream、BoomiといったDell Technologiesグループ全体の強みがシステム全体の提案に生きてくると、デル クライアント・ソリューションズ統括本部 ビジネスディベロップメント事業部の松井 崇氏は話す。

「Windows 10への移行を期に、どんどん新しいものを取り入れていくべきです。その際、クライアントからサーバー、ストレージ、仮想化、セキュリティ、クラウドソリューションまで一気通貫で提案できるのが、当グループの強みと言えるでしょう」

 WaaSとして進化したWindows 10は、システムのモダン化の入り口でもある。Windows 10化を皮切りに、ハイブリッドクラウドやマルチクラウドなど、企業システムのモダナイズ提案のチャンスも増える。その際、デルを含むDell Technologiesグループが提供するソリューション群は、重要な商材になり得るのだ。

Latitude 7400 2-in-1
13インチのフットプリントに14インチディスプレイを搭載させた狭額縁タイプの2in1PC。バッテリー駆動は最大約26時間。

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