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ちょい足しのハイブリッド提案をWindows Server 2019とともに

ちょい足しのハイブリッド提案をWindows Server 2019とともに

2019年05月08日更新

A Journey to the Hybrid Cloud
脱オンプレ決断のとき
Windows Server 2019から始めるハイブリッド構築の旅路

Office 365のようなクラウドサービスのメリットを多くの企業が享受している。次の提案ステップは、オンプレミスとクラウドを併用するシステム基盤のハイブリッド化だ。昨年10月に発売されたWindows Server 2019では、そうしたハイブリッド化を後押しする機能が強化された。Windows Server 2008/R2 EOSが来年1月に迫り、OSの刷新を含むサーバー提案の絶好のチャンスでもある。Windows Server 2019を搭載した最新サーバーとクラウドの組み合わせで、これからの時代に求められるシステム基盤を提案していこう。

Chapter.1: Microsoft
ちょい足し提案で推進
ハイブリッドクラウドへのワンステップ

求められるシステムは変化している

 来年1月のWindows Server 2008/R2 EOS(サポート終了)が迫ってきた。MM総研による調査(2018年12月)をもとに日本マイクロソフトが発表したWindows Server 2008の稼働台数予測では、2019年6月時点でも国内で35万5,000台程度が稼働していると見込んでいる。

 このような中で、まだEOS対応を実施できていないエンドユーザーに対しては、どのような提案をしていくべきなのか。日本マイクロソフト マーケティング&オペレーションズ部門 クラウド&エンタープライズビジネス本部の佐藤壮一氏は、情報システムの変化の側面から次のように説明する。

「LANを中心に、管理された端末から管理されたシステムを利用していた時代から、今はインターネットの存在を前提にさまざまな端末からどこからでもシステムにアクセスする時代へと変化しています。“接続”の視点が大きく変わっているのですね。また、従来までの安定した処理が求められるモード1のシステムと、開発のスピードなどが重視されるモード2のシステムが存在し、それらをうまく組み合わせていくことが必要です。モード1はSoR(Systems of Record)、モード2はSoE(Systems of Engagement)の世界とも言えますが、迅速で柔軟性に富むモード2のシステムの実現にはクラウドの利用が非常に適しています。つまり、現在、求められるシステムを構築するためには、クラウドとオンプレミスの併用が不可欠になってきているのです」

 このような観点から導き出せるのは、Windows Server 2008/R2 EOSが、システムの最適化提案のチャンスになるということだ。「パラダイムが大きくシフトしている現在は、クラウド時代に適したシステムのモダナイズ提案が求められているのです」(佐藤氏)

日本マイクロソフト 佐藤壮一 氏
「クラウド時代に適したシステムのモダナイズ提案が求められています」

オンプレとクラウドの管理を一元化

 オンプレミスとクラウドの併用を加速させる機能強化を果たしたのが、昨年10月にリリースされたWindows Server 2019だ。Windows Server 2019のポイントは、「ハイブリッドデータセンター」「HCI」「セキュリティ機能拡張」「アプリケーションイノベーション」と四つあるが、中でもハイブリッドクラウドを促進するための機能強化として、「Windows Admin Center」への最適化が挙げられる。

 Windows Admin Centerは、Windows ServerやWindows PCを管理するためのWebブラウザーベースのアプリケーションだ。OSの再起動や停止、リソース使用率の表示、OSイベントの確認、PowerShellの実行、Windows Updateの管理などが一元的に行える。このWindows Admin Centerを用いることで、マイクロソフトが提供するクラウドサービスのAzureとオンプレミスで稼働するWindows Serverのハイブリッド環境が構築しやすくなる。

「例えば、Windows Admin Centerを通じて、オンプレミスのWindows ServerからAzureへのバックアップや仮想マシンのレプリケーションなどが手軽に行えるなど、AzureとWindows Serverとのつなぎの役割を果たします。Windows Admin Center自体は、Windows Server 2012から利用できるのですが、Windows Server 2019では、Windows Admin Centerへの最適化が実現されていて、HCIの管理も含めてより使いやすくなっているのです」(佐藤氏)

 HCIの観点では、Windows Admin Centerでの管理の実現に加えて、2ノードでの構成も可能にしている。OSにHCIの機能が含まれているため、コストの面からも検討がしやすい。「通常は3ノード構成で、監視役のWitnessサーバーが必要になるのですが、Windows Server 2019ではUSBメモリー経由でルーターにWitnessサーバーの役割をさせることで、2ノード構成を可能にしています」(佐藤氏)

 Windows Server 2019への移行は、セキュリティ面の強化にもつながる。システムに侵入された際の早期検知も可能な「Windows Defender Advanced Threat Protection(ATP)」や侵入防止機能「Windows Defender Exploit Guard」など、セキュリティの最前線で必要とされる機能が利用できるからだ。

ちょい足しでハイブリッド提案

ユーザーも多い。そこで、まずはオンプレミスでのサーバー運用を中心として、少しずつクラウドの利用を促す「クラウドちょい足し術」という提案シナリオを日本マイクロソフトは用意している。

「災害対策やバックアップにクラウドのAzureを利用するような提案シナリオを作成しています。オンプレミス環境だけでは万全な災害対策は難しいですが、クラウド環境にレプリケーションができていれば、万一の際にもダウンタイムなしにシステムの稼働を継続できます。同様に、バックアップもクラウド環境に保存しておけば、オフサイトのバックアップデータに被害があった場合でも安心です。こうした環境は、Windows Admin Centerによって、オンプレミスのWindows Server 2019サーバーとAzureの間で手軽に構築できるようになっているのもポイントです」(佐藤氏)

 災害対策やバックアップに加えて、オンプレミスとクラウドのサーバーの利用統計情報を収集・分析できるAzure Monitorによってサーバーの運用効率化を実現したり、ファイルサーバーのハイブリッド化などの提案も用意している。「オンプレミスのWindows Server 2019サーバーとAzureを併用したハイブリッドのファイルサーバー環境が構築できます。頻繁に利用するホットデータをオンプレミスに、あまり使用されないコールドデータをAzureに保存するような効率的なファイル共有環境も構築できます。ファイルはエクスプローラーで確認できるので、オンプレミス環境の使い方そのままでファイル共有を実現できるのです」(佐藤氏)

 このようなちょい足し提案も、ユーザーシステムのハイブリッド化を後押しする契機になるはずだ。これから求められるシステムの姿とWindows Server 2019の魅力も含めて、訴求していきたい。

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