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クラウド導入企業にも有効な選択肢となり得るHCI

クラウド導入企業にも有効な選択肢となり得るHCI

2019年05月17日更新

HCIの訴求はクラウド導入を検討する企業にも有効

Hyper-Converged Infrastructure

 ノークリサーチは、中堅・中小企業における「サーバー更新の方針と課題」と「ハイパーコンバージドインフラ導入意向」の関係を調査・分析し、その結果を発表した。

 サーバーなどの仮想化基盤であるハイパーコンバージドインフラ(以下、HCI)は、大企業のみならず中堅・中小企業においてもDX(デジタルトランスフォーメーション)時代を担うサーバー基盤として注目を集めている。HCI市場をさらに拡大させていくためには、「クラウドを検討しているユーザー企業にとっても選択肢となり得るのか」「サーバー仮想化に限らないサーバー関連の課題に対する解決策となるか」「垂直統合サーバーなど、ほかのサーバー形態を代替する役割も担っていくのか」といった三つの項目を、今後は適切に見極める必要があるという。

 なぜならば、HCIをオンプレミスのサーバー仮想化の手段として提案するのか、クラウドと同レベルの伸縮性でユーザー企業の管理下に構築できる手段として提案するのかによって、HCIが企業にもたらす効果は大きく変わってくるためだ。

 同社が分析した、サーバー更新における今後の方針がHCIの活用状況に与える影響を見ると、オンプレミスでの運用を継続していく企業だけではなく、新たにクラウド環境を採用する企業にとってもHCIは有力な選択肢だということが分かる。つまり、前述した三項目の一つ目の「クラウドを検討しているユーザー企業にとっても選択肢となり得るのか」に対する答えは「YES」であり、HCIを訴求する際は形態に囚われない広い視点が重要だと同社は指摘している。

サーバー管理全般の負担軽減がカギ

 本調査では、企業のHCI導入状況別のサーバー更新における課題についても分析している。HCIの導入状況において「導入を計画・予定している」および「導入を検討している」企業に注目すると、「サーバー仮想化やコンテナ仮想化の環境を移行する作業の負担が大きい」の割合が低い。一方で、「業務アプリケーションやミドルウェアの設定を移行する作業の負担が大きい」や「最新のOSに変更するためには複数回のバージョンアップ作業が必要になる」の割合は高くなっている。上記を踏まえ、今後のユーザー企業のHCIへの要望は「シンプルかつ伸縮性のあるサーバー環境」から業務アプリケーションやOSも含めたサーバー管理全般の負担軽減に拡大する可能性を指摘した。

 冒頭で、クラウド移行を検討した企業もHCIの有望顧客だと述べたが、人材不足からクラウドへ移行できない企業とはまた異なる。このことから、クラウドに移行したいニーズから展開する訴求策とクラウドに移行できないという課題から展開する訴求策を区別する必要があると提言した。

国内IaaS/PaaS市場は3,575億5,000万円

Infrastructure as a Service/Platform as a Service

 アイ・ティ・アールは、国内のIaaS/PaaS市場規模推移および予測を発表した。IaaS/PaaS市場における2017年度の売上金額は3,575億5,000万円で、前年度比34.1%増の高成長となった。要因としては、市場を構成するほとんどのベンダーが売上金額を2桁増加させたことや、その中でも市場への影響力が大きい上位ベンダーの順調な売り上げの成長が挙げられるという。

 昨今、ハイブリッドクラウド環境を志向する企業や、マルチクラウド環境を導入する企業が増加している。各ベンダーはクラウドサービスを重点商材としており、IaaS市場はユーザー企業のリソース増強による売上増加を支えに今後も拡大する予測だ。デジタルイノベーションを推進するシステムを迅速かつ低リスクで構築できるPaaSへの期待も高まっている。提供サービスの種類や数、品質などの差別化が図りやすいPaaSの販売を強化するベンダーも多く、PaaSを導入する企業も増加傾向にある。今後もこうした傾向は拡大していくという。上記を踏まえ、IaaS/PaaS総市場の年平均成長率(2017~2022年度)は23.0%、中でもPaaS市場は、2022年度には2017年度の市場規模の4倍に拡大すると予測している。

 アイ・ティ・アール プリンシパル・アナリストの甲元宏明氏は、「DXやSoE(System of Engagement)の必要性が高まったことから『クラウドファースト』を宣言する国内企業が増え、保守的と言われた業種においてもクラウドを積極的に活用する企業が増加しています。国内クラウドベンダーは、さらなる売上拡大に向けてグローバルで大きなシェアを持つAWSとMicrosoft Azureとの差別化が急務となるでしょう」と提言している。

物流分野でも注目度が高まる画像処理システム

Image Recognition System

 富士経済は、世界的に広がる省人化ニーズや高品質要求への対応などから注目が集まるFA(ファクトリーオートメーション)分野の画像処理システムの世界市場を調査した。

 画像処理システムの世界市場は、2016年ごろから急速に拡大し続けている。2017年はスマートフォン関連などの設備投資が活発だったことから、中国などアジアを中心に大幅に伸長した。2018年も引き続き市場の拡大が見込まれる。2019年以降は米中間の貿易摩擦の影響が懸念されるものの、省人化推進や品質向上を目的に、成長が期待される。

 FA・制御装置分野以外への用途展開も進んでいる。例えば、大手ECサイトの配送センターで大量に2Dコードリーダーが採用された例など、物流の分野でも画像処理システムが注目されている。

 ディープラーニング活用型画像処理ソフトウェアにおける市場規模は、2018年で前年比5.2倍の31億円を見込んでいる。現段階ではPoC(概念実証)案件が中心であり、製造ラインへの本格導入は始まったばかりだが、ディープラーニングを活用した目視検査員の削減を模索しているという。様々な業種で需要が増加し、2021年には本市場は200億円に到達すると予測している。

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