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屋外や工業用途で設計された堅牢ノートPC「Latitude 5420 Rugged」

屋外や工業用途で設計された堅牢ノートPC「Latitude 5420 Rugged」

2019年03月25日更新

薄型軽量と強靭な耐久性を両立

Latitude 5420 Rugged

デルのラグドシリーズは、過酷な環境での使用を考慮して設計された耐久性抜群のノートPCとタブレットだ。そのラグドシリーズから「Latitude 5420 Rugged」、「Latitude 5424 Rugged」、「Latitude 7424 Rugged Extreme」の三つのラインアップが登場した。日本の過酷な現場での新たな商機となる魅力的なガジェットだ。
text by 森村恵一

耐久試験を通して進化を続ける

 デルのラグドシリーズは屋外および工業用途向けに設計されたノートPCだ。標準的なオフィス環境で使用するノートPCと比べ、IP規格に準拠した防じん性や落下に耐えられる防護性などが強化されている。要件の極めて厳しいタスクに対応できるのだ。そんなラグドシリーズの歴史は、2007年までさかのぼる。

 初代モデルの「Latitude ATG D620」は、米軍からの依頼で戦場でも耐えられる強靭なノートPCとして開発された。防水や防じんは必須で、高所から落としても壊れない堅牢な筐体と、高温や低温でも持ちこたえられる強靭さが追求された。

 現在でも、デルの米国本社ではラグドシリーズ専用の検査施設があり、そのテストの様子はYouTubeなどで公開されている。2m近い高さから落下させたり、塩水を高圧で噴射したり、高温多湿な環境に放置するといった耐久試験動画だ。一般的なノートPCでは想像できない過酷な条件下でのテストが繰り返されている。こうした厳しい検査に合格したデルのラグドシリーズは、世界中の過酷な現場で活躍している。

建設現場で実際に使用しているLatitude 12 Rugged タブレットだ。作業中に汚れた場合は、ちゅうちょすることなく水洗いができる。

FA向けの充実したポートを装備

 今回レビューしたLatitude 5420 Ruggedは、ラグドシリーズの普及モデルだ。第7世代 インテル Core i3プロセッサーから第8世代 インテル Core i7プロセッサーまで選択可能。メモリーは8GBから32GB、ストレージは128GBのSSDから2TBのSSDまで容量をカスタマイズできる。モニターは、14インチ FHD WVA(1,920×1,080)非光沢の非タッチモデルと14インチ FHD WVA(1,920×1,080)Embeddedタッチモデルがある。タッチモデルでは、ペンに対応し、手袋を着用していても反応する。

 ポートはかなり充実しており、USB 3.0 Type-A×3、USB 3.0 Type-C(電源とモニターをサポート)、ネイティブRS-232シリアルポート、RJ45ギガビット イーサネット ネットワーク コネクター、HDMI、ユニバーサル オーディオジャックがある。さらに、オプションの組み合わせにより、RJ45ギガビット イーサネット ネットワーク コネクターおよび二つ目のシリアル(オプションでVGA、DisplayPort、またはFischer USB)が装備できる。

 イーサネット用のコネクターを二つ装備できる理由は、工場などで2種類のネットワークを使い分けるようなニーズに対応するためだ。一般的なオフィスでは不要だが、工場用のいわゆるファクトリーオートメーション(FA)向けPCには必須の機能となる。粉じんや外気に晒されるような工場では、ラグドシリーズのタフさが評価され、FA用PCとして導入されるケースも多い。

 そのほかに注目すべき特長は、ホットスワップ対応のデュアルバッテリーの搭載により、長時間でも中断せずに作業可能なことだ。90cmの落下テストに合格した耐衝撃性とIP52認定の防じん防滴保護機能で、過酷な環境下でも安心して利用できる。さらにQuadCool熱管理テストにより、動作時は60℃、非動作時は71℃と非常に高温な環境でも生産性を維持できることが実証されている。

上位モデルは冷凍倉庫でも活躍

 ラグドシリーズは、Latitude 5420 RuggedのほかにLatitude 5424 Ruggedや、より過酷な環境での動作に耐えられるLatitude 7424 Rugged Extremeなどがある。Latitude 5424 RuggedはDVD RWまたはBlu-rayドライブのオプション選択やストレージベイが最大3カ所追加できるといった拡張オプションを備えた14インチノートPCだ。

 7000番台モデルのLatitude 7424 Rugged Extremeは、5000番台よりも堅牢な設計になっており、マイナス25℃の冷凍倉庫でも活躍している。7000番台のラグドシリーズには「Latitude 12 Rugged タブレット」というタブレットモデルもあり、導入コスト負担が掛かる冷凍倉庫専用の端末に比べて、導入コストを半分以下に抑えられる効果がある。ほかにも、タンカーやLNG船などの厳しい安全性が求められる船舶でもLatitude 12 Rugged タブレットが導入されている。

 これまで、モバイルPC市場はオフィスでの利用用途が中心だった。そこへ過酷な環境で使えるラグドシリーズを市場に投入することで、新たな商談の機会を広げるきっかけになるだろう。また、国内では災害時を想定した情報機器として、自治体への提案の可能性も考えられる。いずれにしても、「こんなところでPCを使えるのだろうか?」という場所があれば、それこそがラグドシリーズ提案のビジネスチャンスになる。デルでは、ビジネスパートナーからの要望があれば、デモ機の貸し出しや、実際の現場での検証などにも対応する。

 オフィスや都市でのモバイルから一歩踏み出して、より広いフィールドでラグドシリーズを提案できる可能性が広がっている。

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