ホーム > PC-Webzineアーカイブ > AMD Ryzen PRO モバイル・プロセッサーを搭載した「ThinkPad A285」

AMD Ryzen PRO モバイル・プロセッサーを搭載した「ThinkPad A285」

AMD Ryzen PRO モバイル・プロセッサーを搭載した「ThinkPad A285」

2019年01月25日更新

AMD Ryzen PROモバイル・プロセッサーを搭載した
ThinkPad Aシリーズの12.5インチモデル

ThinkPad A285

レノボが提供する12.5インチのモバイルPC「ThinkPad A285」は、AMD Ryzen PROモバイル・プロセッサーの採用によってグラフィックやセキュリティ性能の面で、コストパフォーマンスに優れたAシリーズの最新モデルだ。兄弟モデルとなる「ThinkPad X280」とは、キーボードやモニター、インターフェースなどが共通している。プロセッサーの選択肢を広げたAシリーズの魅力を探っていこう。
text by 森村恵一

約10.9時間のバッテリー駆動

 ThinkPad A285は、ThinkPad X280と同じ12.5インチの液晶モニターを搭載した約1.13kgの軽量モバイルPCだ。最大で約10.9時間のバッテリー駆動と、約60分で80%という急速充電を実現している。LTE搭載モデルもあるので、オフィスから外出先まで幅広く行動できる優れたモバイル性能を発揮する。12.5インチのモニターは、1,366×768と1,920×1,080の選択が可能で、オンボードのメモリーやストレージもカスタマイズできる。本体の側面には、USB 3.1 Type-Cやイーサネット拡張コネクターにPowered USB、さらにHDMIとマイクロフォン/ヘッドフォンのコンボジャックを備える。カスタマイズでスマートカードリーダーも選択できる。背面には、LTEモデル用のSIMカードスロットとmicroSDメディアカードリーダーがある。

 これまでのThinkPad Xシリーズは、ドッキングステーションとのコネクター類が、本体裏面に用意されていたので、少し厚みがあった。しかし、ThinkPad A285はUSB Type-Cによる接続となり本体が薄くなった。旧モデルのXシリーズと比較すると、かなりスリムな印象がある。また、キーボードはカスタマイズによりLEDライト付きのモデルも選択できる。ローマ字入力が中心のユーザーであれば、英語配列のキーボードも選べるので、スッキリとしたアイソレーション型キーも利用可能だ。

管理やセキュリティに優れたプロセッサー

 ThinkPad A285に搭載されているAMD Ryzen PROモバイル・プロセッサーは、AMD Ryzen PRO CPUにRadeon Vegaアーキテクチャのグラフィックスを組み合わせている。複雑な演算処理のニーズからマルチタスクにビジュアル演算、さらにはマルチメディアアプリケーションの処理を加速する。高性能でコストパフォーマンスに優れたプロセッサーの採用により、ROI(投資対効果)を最適化し、信頼性と画像の安定性にプラットフォームの耐久性を実現する。

 また、AMD Ryzen PROモバイル・プロセッサーには、強力な統合セキュリティ・コプロセッサーが導入されており、AMD GuardMIテクノロジーにより、電源を入れたときから電源オフまでのセキュリティを確保できる。そして、AMD Ryzen PROモバイル・プロセッサーでは、標準ベースのDASH(Desktop and mobile Architecture for System Hardware)管理をサポートし、迅速かつ容易なリモートアクセスおよび診断をインバンドとアウトバンドで可能にする。オープンソースのDASH管理は、既存のツールに容易に統合できるため、専用ソフトウェアに拘束されない。

 そんなAMD Ryzen PROモバイル・プロセッサーは、三つのシリーズに分かれている。「Radeon Vega 10グラフィックス搭載AMD Ryzen 7 PRO Mobile 2700U」は、最上位モデルのプロセッサー。CPUコア数が4、スレッド数は8で、GPUコア数が10になる。ベンチマークソフトにより、数値の優劣は異なる場合があるが、基本的にはインテルのCore i7に相当する性能を発揮する。「Radeon Vega 8グラフィックス搭載AMD Ryzen 5 PRO Mobile 2500U」は、CPUコア数が4で、スレッド数は8、そしてGPUコア数が8。インテルのCore i5に相当する。「Radeon Vega 6グラフィックス搭載AMD Ryzen 3 PRO Mobile 2300U」は、CPUコア数が4で、スレッド数は4、GPUコア数が6になる。インテルのCore i3に相当するが、コア数では上回る。

 以前のAMDのプロセッサーは、独自のラインアップと型式番号だったので、どのチップがインテルの性能に該当するのか、推測するのが少し困難だった。しかし、ThinkPad A285に搭載されているAMD Ryzen PROモバイル・プロセッサーは、「7」「5」「3」の数字がほぼ共通しているので、モデルをカスタマイズするときにも、製品の性能を推測しやすくなった。

機動性と信頼性、コストパフォーマンスを追求

 AとXという二つのシリーズがあるThinkPadだが、AMD Ryzen PROモバイル・プロセッサーを搭載したモデルを選ぶメリットは、高度な管理機能の活用とグラフィック性能のコストパフォーマンスにある。まず、高度な管理機能では、AMD Ryzen PROモバイル・プロセッサーが、標準でDASH機能に対応しているので、IT管理者の運用負担を大きく低減する各種のリモート管理ツールが活用できる。企業で大量にモバイルPCを導入するときに、DASH機能が使えるThinkPad A285を選択すれば、OSの更新、BIOSの遠隔アップデート、リモートメンテナンスなどを容易に実行できる。

 また、AMD Ryzen PROモバイル・プロセッサーは、Radeon Vegaアーキテクチャのグラフィックスが利用できるので、2Dグラフィックス処理や動画の再生などをパワフルに処理できる。エントリーモデルのRadeon Vega 6グラフィックス搭載AMD Ryzen 3 PRO Mobile 2300Uでも、ネットワーク帯域さえ十分に確保されていれば、ストレスのないビデオ会議を実現する。

 さらに、セキュリティ・チップ(TPM)によるデータとパスワードの暗号化や、指紋センサー、IRカメラを装備すれば、Windows Helloによる指紋や顔認証でのログオンやデバイスのロック解除も可能になる。ちなみに、HDカメラ搭載モデルでは、開閉式のカメラカバー「ThinkShutter」でプライバシーも保護できる。

 ThinkPad A285は、機動性と信頼性とコストパフォーマンスを追求するモバイルPCとして、多くのビジネスシーンに提案できる1台だ。

本体サイズは幅約307.7×奥行き209.8×高さ17.4mmだ。モニター上部にはプライバシー保護の開閉式カメラカバーThinkShutterを備える。

キーワードから記事を探す