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戸田覚が専用翻訳機「FreeTalk」の魅力を解説

戸田覚が専用翻訳機「FreeTalk」の魅力を解説

2018年11月19日更新

絶大な分かりやすさが武器に

テーマ:専用翻訳機の使い道

今回は、DMM.comの双方向翻訳機「FreeTalk」を取り上げる。スマホの半分程度の大きさで、翻訳に特化したデバイスだ。音声を認識して翻訳し、再び音声で伝えてくれる。一昔前なら未来の機械のようだが、実はスマホでも同様のことは可能。専用翻訳機のメリットはどこにあるのだろうか?

あえての専用翻訳機

「将来はコンピューターが進化して英会話を学ぶ必要がなくなる」と、学生の頃に思っていた。それからもう30年近くたち、確かに機械翻訳は素晴らしく進化している。中国などに旅行に出かけると、現地の方たちがスマホで翻訳してコミュニケーションをしてくれる光景が当たり前。なんともすごい時代になったものだ。

 さて、そんな“スマホ翻訳”が全盛の時代にあえて専用の翻訳機を取り上げる。「FreeTalk」は、定価で2万4,800円(税別)の翻訳専用デバイスだ。サイズと重量は次のようになっている。幅51.2×奥行き11.3×高さ124.2mm、105.5g。

 大きさは、スマホの半分程度だ。一昔前の携帯音楽プレーヤーのような外観で、2.4インチと今としては小ぶりのディスプレイが付いている。このディスプレイはタッチ操作に対応しており各種の設定なども行える。本体の質感はなかなかよく、価格の割には高級感がある。欲を言うなら、ストラップ用の穴を付けておいて欲しかった。このような製品は、手が滑って落としがちだからだ。

左がFree Talk。本体サイズはスマホの半分程度。

 実際に使ってみたのだが、まず最初にWi-Fiへの接続が必要だ。ただし設定は簡単なので、スマホを使っているユーザーならまず迷うことはないだろう。設定画面から接続先を選んで、パスワードを入力すれば良い。設定が終わったら、一応システムアップデートを確認しておくことをお薦めする。

 設定を終えたら、続いて会話の言語を指定する。38の言語に対応しているので、その中から翻訳する二つの言語を選べばよい。本体には青と赤のボタンが付いており、それぞれに選択した言語に対応する。例えば、「日本語」「英語」と設定したら、赤いボタンを押して英語、青いボタンを押すと日本語でしゃべるように指示される。また、ボタンの割り当てでは、画面の矢印ボタンをタップして入れ替えも可能だ。

Wi-Fi の接続さえできていれば、簡単に使える。
翻訳結果は二つの言語で表示されるので、誤認識もチェックできる。

ボタンを押している間にFreeTalkに向かってしゃべりかけると、音声を認識する。日本語で話しかけると「こんにちは Hello」と翻訳結果が表示され、英語の音声をスピーカーから流してくれる。赤いボタンを押せば、英語で話しかけて翻訳した日本語を流す。相互に赤と青のボタンを押して話すだけで会話が成立するわけだ。画面上にテキストが表示されるので、誤認識しているとしてもそれが分かるので安心だ。

ボタンを押しながらしゃべるだけで翻訳してくれるのが分かりやすい。
スピーカーの音はかなり大きく設定できるので、雑踏などでも活躍する。

認識、翻訳の反応が素晴らしい

 実際に使ってみたが、スマホの翻訳機能に勝るとも劣らない認識率と翻訳精度だった。残念ながら町名などの固有名詞がうまく翻訳できないのは、スマホと共通だ。ただし、こうした製品で翻訳率が100%ではないことを嘆くのはナンセンスだ。自分ではまったくしゃべれない言葉でも、ある程度の会話が成り立つのだから、限界を理解してうまく妥協しながら使うべきなのだ。

 専用デバイスだからこそ素晴らしいと思ったのは速度だ。認識、翻訳のレスポンスには目を見張るばかりで、ほとんど待たされることなく利用できる。また、スピーカーの音質もよく、スマホに比べると音も大きいので、雑踏の中でも問題なく使えるはずだ。マイクにはノイズキャンセリング機能が搭載されているのも効いているのだろう。音楽が流れているような場所でもテストしてみたが、問題なく認識できた。

 最長待機時間168時間、連続利用時間が8時間となっているので、普通の使い方なら1度の充電で3~4日は利用可能だろう。フル充電には3時間ほどかかる。充電は、microUSBケーブルを接続すればよく、1,700mAhのバッテリーを内蔵している。ケーブルは製品に付属するが、汎用品も使える。ただし、ACアダプターは付かないので、スマホなどの充電器を流用する必要がある。

 スマホ翻訳に対するメリットはいくつかある。まず、ハードウェアボタンを押すだけという分かりやすさが絶大だ。特に海外の人が操作するときには、スマホよりも分かりやすいことは間違いない。実際に使ってみると、この使い勝手が一番のメリットだと思った。また、スマホと違って余分な機能がないのも大きな利点だ。例えば、会社やホテルなどの受付に置くケースでも、用途が決まっているのがいい。パスコードの解除、アプリのインストールや起動、ユーザーアカウントによるログインなど、スマホにまつわる設定は一切考える必要がない。単機能ならではの使いやすさがある。

 僕がお薦めするのは、お店、ホテル、大企業など、さまざまな国の人が訪れる施設だ。アラビア語など、話せる人が少ない言語にも対応するので、いざというときに活躍してくれるはずだ。

 海外旅行や出張時に加えて、タクシーやハイヤーでの利用も可能で、こちらも便利だと思う。ただ、そうなると課題なのが、Wi-Fiの接続だ。常にWi-Fiに接続していないと使えないので、モバイルルーターなどとセットで利用することになるだろう。特定の言語は辞書をダウンロードするなど、オフラインで使える機能が搭載されれば、より便利に使えるはずだ。

 価格はさほど高くないので、企業や店舗に1台置いておくとかなり重宝するだろう。大企業の受付にはマストな製品としてお薦めしたい。

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