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RPAに関する気になる質問をアビームコンサルティング 執行役員 安部慶喜氏に聞きました

RPAに関する気になる質問をアビームコンサルティング 執行役員 安部慶喜氏に聞きました

2018年10月11日更新

「RPA業務改革サービス」の提供で、企業の業務プロセス改革をサポートしてきたアビームコンサルティング執行役員の安部慶喜氏に、RPAの気になる質問を聞きました。

Q.1 なぜRPAの導入が進んでいるのですか

A.即効性の高いRPAの登場と働き方改革のタイミングが一致したからです

2016年前後に国内で空前の働き方改革ブームが始まりました。過労や残業代の不払いといった問題がクローズアップされて、日本の企業全体が本格的に生産性を改善させる方向に動いたのです。同時期にRPAという言葉が英ロンドンの学者によって定義され、同年7月に国内でも日本RPA協会が設立されています。そもそも日本の企業の問題は、日本ならではの終身雇用や組織論などから、なかなか業務プロセスが変えられない点にあります。それらの結果として業務の肥大化や非効率化が生じているのです。プロセスは文書化・ルール化できておらず、属人化してしまっている点なども業務改革の進行を妨げていました。そこに登場したのがRPAです。このツールの長所は、即効性が高いところです。約2カ月あればロボットを本番導入でき、稼働し始めたらすぐに効果が得られます。これが企業に大きなインパクトを与えているのです。

Q.2 どのような企業で導入が進んでいるのですか?

A.金融機関から始まって中小企業にも拡大しています

RPAブームが始まった2016年ごろから、金融機関での導入が加速していきました。2017年の上期にはサービス業で採用が増え、下期には製造業に拡大していったのです。そして2018年はそれまでの中心を占めていた大企業から中小企業の導入へとシフトしています。日本RPA協会とRPAテクノロジーズへの問い合わせ、RPAテクノロジーズとアビームコンサルティングのRPAロボット導入実績をもとに算出した従業員規模別のRPA導入割合は、2018年1~ 6月の統計で従業員規模が1,000人以上の企業が 45%、1,000人未満の企業は55%を占めるまでに至っています。この調査は2017年から継続して行っていますが、2017年1~ 6月、2017年7~ 12月、そして2018年1~ 6月と、各調査を経るごとに、1,000人未満の企業の導入割合が増加しているのです。

Q.3 RPAツールの賢い選び方を教えてください

A.サポートが充実したツールがお薦めです

RPAツールは、個々のPC業務を自動化するRDA型と、一連の業務プロセスを自動化するRPA型に分けられます。デスクトップにインストールして利用するRDA型は、コストが比較的低く、従業員がすぐに使える利便性があります。RPAツールを初めて導入する場合は、RDA型を選択するとよいでしょう。ただし行えることは限定的で、全社で利用する場合は運用が難しくなります。一方、サーバーで管理できるRPA型は、ロボットの管理が一元的に行えて、ロボットを全社で共有できます。より効率的なロボット運用が実現するのです。ただし、コストはRDA型と比べて高くなりますね。RDA型とRPA型に共通した選定ポイントは、日本で受けられるサポートの質になるでしょう。特に海外メーカーの製品の場合は、日本でどれくらいサポートが受けられるかを確かめるべきですね。

Q.4 導入・運用のポイントは?

A.業務部門中心の推進が大事ですね

RPAに合わせて業務改革が行われているかどうかで、RPA導入後の成否が分かれている傾向があります。単純に従来のプロセスにRPAを導入した場合はうまくいかない可能性が高いですね。やはりプロセス全体を考えて、RPAを交えた全体の業務プロセス改革を進めないと、効果は限定的になってしまいます。そのため、RPAの導入主体は実際の業務を遂行する業務部門であることが望ましいでしょう。情報システム部門はあくまでもシステム面のサポートの立ち位置がいいのではないでしょうか。RPAを提案するサプライヤー側としては、付き合いのある顧客の業務内容をしっかりと把握して、RPAを含めた前後のプロセス改善の提案が行えるかどうかが勝負になりそうです。RPAはモノ売りからコト売りに移行できるチャンスでもあるのです。

Q.5 RPAの今後の進化を教えてください

A.中期的にはAIと、長期的には物理的身体との組み合わせが展望されています

RPAにはステージという概念が作られています(図参照)。現時点でステージは1~ 5までが考えられていて、先進企業においては、RPAと認識技術を組み合わせるステージ2の段階に達しています。RPAを導入している3社に1社の割合です。ステージ2では、例えば、紙の書類をOCRで読み取って、その内容に応じてRPAが基幹システムにデータを入力するようなイメージです。ステージ3では、特定の業務に特化したAIとRPAを組み合わせて、AIによる判断を利用した業務の自動化が実現されます。その後も、ステージ4、ステージ5とさらなる進化が展望されているのです。デジタルトランスフォーメーションの入口とも言えるRPAは、企業の業務になくてはならないものになるでしょう。

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