
高速かつシームレスなデータ管理可能なAIアーキテクチャを発表
ネットアップ、新事業戦略と新たなAIアーキテクチャを発表
Enterprise Strategy
2018年第1四半期において、日本国内ストレージ市場および国内オールフラッシュアレイ市場出荷額で※首位を獲得したネットアップは、8月2日に2019年度事業戦略と最新技術戦略を発表した。
同社 代表取締役社長 岩上純一氏は、2016年度から2018年度にかけてのビジネススコアカードを示し、「利益や収益成長率、キャッシュフローなど、あらゆる数値が回復、成長していることが分かります」と語った。その背景には、この3年間で「データファブリック」のビジョンを中心に、データストレージベンダーからデータマネジメントカンパニーへと企業体質を変化させたことが挙げられる。
2019年の事業戦略としては、「Big3」にフォーカスすることを発表した。それぞれ三つのビジネスユニットを元に体制を再編している。Big3とは、同社が注力するクラウドサービス分野「Cloud Data Service」、HCIをはじめとしたクラウドインフラ分野「Cloud Infrastructure」、フラッシュストレージなど従来からのストレージシステム分野「Storage System&Software」を指す。同社では今後、クラウドやHCI、AIなどの新規マーケットのビジネスを拡大していくことや、ユーザー企業のデジタルトランスフォーメーションとデータドリブンへの変革を支援していくことをフォーカスポイントとして掲げる。「フラッシュストレージでは、年間を通してナンバーワンのシェアを獲得していく。加えて、来年までにHCI市場でシェア2位を目指す」と同社 代表取締役社長 岩上純一は語った。
※ IDC Japan調べ
深層学習を大幅に加速する新製品
ユーザー企業のデジタルトランスフォーメーションを支援していくため、同社では最新の技術戦略として、必要なデータの収集から活用までをサポートするデータパイプラインを製品展開の中心に捉えた。その中でも、AIを活用した新たなビジネスモデル実現を目指すユーザー企業に対して、AI分野にフォーカスした新製品を発表している。それがネットアップとNVIDIAの協業によって実証済みのAI向けアーキテクチャ「NetApp ONTAP AI」だ。
ONTAP AIは、NVIDIAのディープラーニングシステム「NVIDIA DGX-1」とネットアップのクラウド対応オールフラッシュストレージ「NetApp AFF A800」を基盤とする実証済みのAIソリューションだ。同社の常務執行役員 チームテクノロジーオフィサー 近藤正孝氏は、本製品について「オールフラッシュのNetApp AFF A800と5台のNVIDIAのDGX-1を100Gbで接続したことで、データパイプラインの高速化やシームレスなデータ管理を実現し、AI向けデータ環境を容易に構築できます」と紹介し、スモールスタートから始めてスケールアウトにも対応すると説明した。
ストレージシステムの進化にも触れた。例えば、SASやSATAといったHDDインターフェースの通信規格はフラッシュメモリーを用いるSSD利用に適したNVMeへと進化した。また、イーサネットも10Gb、40Gbから100Gb、400Gbへと増加し、従来はSANプロトコルだったものをNVMe over Fabricへと切り替えた。
これにより各所のボトルネックが解消され、ストレージの性能が上がっていく一方で、次はOSのソフトウェアプロトコルがボトルネックになっていくのではないかと同氏は推測している。それを受け、ネットアップでは今後のボトルネックを解消するソリューション「NetApp Memory Accelerated Data」の提供を予定している。同氏は、本製品によって、さらなるデータ管理の性能の向上につながるだろうと話した。
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