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七つの業種別ツールセットが全て利用可能になったAutoCADの最新版を紹介

七つの業種別ツールセットが全て利用可能になったAutoCADの最新版を紹介

2018年08月09日更新

七つの業種別ツールセットが
全て利用可能になった最新版

オートデスク
AutoCAD including specialized toolsets

サブスクリプションで提供されているAutoCADが今年3月にリリースされた「AutoCAD including specialized toolsets」へと進化した。新しいバージョンでは建築設計、設備設計、地図情報、ラスター画像処理、2D機械設計、電気制御設計、プラント設計といった七つの業種専用ツールセットが全て組み込まれており、業務内容に合わせて自由に利用できるようになった。

生産性の向上と工期短縮に
図面の三次元化が有効

 国内では建築・土木業界が活況を呈している。言うまでもなく2020年の東京オリンピック・パラリンピック大会の会場整備をはじめ、各地の都市部で進められている地域再開発、そして被災地の復興などがその主な要因だ。

 これらの業界が好調である一方で、業界内の企業がビジネスチャンスを収益につなげるには大きな課題もある。それは深刻な人手不足である。プロジェクトが無数にあるにも関わらず、必要なスキルを持った人材の確保が非常に難しく、求められる品質と工期に応えるには生産性の大幅な向上と最新技術の活用が不可欠となっている。

 こうした現象はほかの業界にも当てはまる。例えばグローバルで競争を強いられている製造業でも生産性の向上による利益の確保や革新的な製品の創造による競争力の向上などが求められており、それらを実現するには最新技術を駆使するほかない。

 ここで例示した業界以外でも各産業界では広く最新技術の活用による革新が求められており、IoTやAIの活用はすでに耳慣れたフレーズとなっている。しかしオートデスクで技術営業本部 テクニカルスペシャリストを務める大浦 誠氏は次のように指摘する。

 「図面が必要な業務は最新技術の活用が求められる業界が多いにも関わらず、旧来の技術で作られた図面が使われているケースが多いのが実情です」(大浦氏)

 具体的には建築業や土木業、そして製造業でも二次元の図面が広く利用されている。その問題点について大浦氏は「二次元の平面の図面から立体の構造物や製品をイメージするのは、発注者などの一般の方には困難です」と説明する。

 特に多くの企業が共同で進める商業施設や公共施設のプロジェクトでは、異なる場所で組み上げた建材を現場に運搬して組み合わせる場合、誤差によるズレや干渉が生じて工程が手戻りするケースが少なくないという。大浦氏は「建設業では人手不足が深刻化しているため、生産性の向上が欠かせません。現場での無駄な作業やミスを防ぐには、三次元モデルやそれを利用したシミュレーションなど、最新技術の活用が必要です」と訴える。

オートデスク 技術営業本部 テクニカルスペシャリスト 大浦 誠 氏

数十年後の保守・点検も安心な
長期にわたる可用性を具備する

 これからの設計業務には三次元対応が強く求められていく中で、三次元に対応したCADソフトの導入には課題があるという。大浦氏は「使っているCADソフトが二次元のみの対応の場合、新たに三次元に対応したCADソフトが必要です。そうなると二種類のCADソフトの操作を習得しなければならず、人材の確保と育成が難しくなります。しかしオートデスクのAutoCADならば、図面の三次元化がスムーズに進められます」とアピールする。

 AutoCADは二次元と三次元の両方のデータが作成できるため、AutoCADの操作を習得すれば二次元と三次元の両方のデータが作成できるようになる。さらにAutoCADにはさまざまなメリットがある。その代表的なメリットとして挙げられるのが、AutoCADで作成した図面データの長期にわたる可用性である。

 これから建設する建物や構造物は数十年の長期にわたって保守・点検しなければならない。しかし現在使っているCADソフトの図面データが将来、使えなくなると保守・点検が困難になり、建物や構造物の維持にかかる時間とコスト負担が深刻化する。

 大浦氏は「AutoCADは図面を必要とするあらゆる業界のさまざまな業務で、グローバルで30年以上にわたって使い続けられています。そのためAutoCADで作成した図面データは事実上の業界標準となっており、長期間保管して再利用できる安心感があります」と説明する。

 AutoCADは1982年に最初のバージョンをリリースしており、現在までの36年間、途切れることなく継続して進化を続けているのだ。しかも利用される業界や分野を広げながら、着実にユーザー数を増やしている実績がある。そしてその最新版となるAutoCAD 2019のサブスクリプション「AutoCAD including specialized toolsets」が今年3月にリリースされ、ダイワボウ情報システム(DIS)のサブスクリプション管理システム「iKAZUCHI(雷)」を通じて販売・提供されている。ちなみにAutoCADのサブスクリプションは最新版のAutoCADだけではなく、前のバージョンも利用できる。

七つの業種専用ツールが利用可能
図面比較機能やWebアプリも提供

 AutoCAD including specialized toolsetsではさまざまな機能強化や新機能の追加などが実現されているが、最初に紹介したいのが七つの業種専用ツールセットが全てあらかじめ組み込まれており、業務内容に合わせて自由に利用できるようになったことだ。従来は業種専用製品が別売されていたため、必要なツールセットをあらかじめ選ぶ必要があり、別のツールセットが必要になった場合はオプションで購入しなければならなかった。

 大浦氏は「AutoCADはサブスクリプションで提供していますので、プロジェクトの期間に合わせて利用できるメリットがあります。またプロジェクトの内容に応じて、便利な業種専用ツールセットも提供しています。しかし従来はツールセットを選ぶ必要があり、どのツールセットがお客さまのプロジェクトに適切なのかをお客さま、あるいは販売店さまが判断するのが難しいケースがあったようです。AutoCAD including specialized toolsetsでは7種類の業種専用ツールが全て利用できるようになっていますので、さまざまなプロジェクトに対してそれぞれ適切なツールで対応できます」と説明する。

 このほか最新版のAutoCADでは数多くの機能が追加・強化されているが、中でも多くのユーザーに喜ばれているのが「図面比較」機能だろう。この機能を使えば図面の変更前と変更後の二つの図面を比較して、異なる部分を色分けして可視化できる。この機能によって設計変更の確認にかかる時間を大幅に短縮でき、業務を効率化できる。

 またAutoCADではマルチプラットフォーム対応が進められており、PCだけではなくタブレットやスマートフォンなどのモバイルデバイスでも図面データを作成、編集、閲覧、共有などができるようになっている。さらにサブスクリプションメンバーがAutoCAD Webアプリを利用すると、アプリをインストールしていないデバイスでもブラウザー(Google Chrome)上で図面の編集、閲覧、計測ができるようになった。

 大浦氏は「生産性と品質を向上させるには、最新のツールが不可欠です。AutoCADのサブスクリプションはプロジェクトの期間や規模に応じて柔軟に最新のツールが利用できるメリットがあります」とアピールする。さらに「AutoCADは図面の作成だけではなく、アイデア次第でさまざまな活用ができます。そうした実例をオートデスクのWebサイトにある「Original AutoCAD」で公開していますので、ぜひこちらも参考にして販売店さまのお客さまへの提案に生かしてください」とアドバイスする。

最新版のAutoCAD の新機能の一つ「図面比較」の画面。図面の変更前と変更後の二つの図面を比較して、異なる部分を色分けして可視化できる。

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