
戸田覚が伝授するAndroidタブレットとOffice Mobileの使い方
予算を抑えて働き方改革
テーマ:Androidタブレット×Office Mobile
外出先でも仕事をしたい。もしくは、休みの日に書類を確認しなければならなくなった……。こんなことはよくあるのだが、軽快なモバイルPCがないと出先では作業がしづらい。とはいえ急きょ買うのも難しい。そんなときにお薦めなのが、Androidタブレットだ。今回は徹底的に予算を抑えて、出先でMicrosoft Officeを使う方法を紹介する。
ファイル閲覧なら十分実用的
Microsoft Officeには、モバイル版のMicrosoft Office Mobile アプリが用意されている。モバイル版とは、AndroidやiOSの対応アプリだ。例えば、手元にあるAndroidスマートフォンでもMicrosoft Officeのファイルは開けるはずだ。OneDriveにファイルを保存していれば、やりとりの面倒さもなく、最近使ったファイルが簡単に開けるのだ。
早速スマホで開いてみていただきたい。内容の確認程度なら問題ないのだが、ファイルの編集はかなり厳しい。スマホの小さな画面でA4サイズの資料を編集するのだから当たり前だ。とはいえ、モバイルノートを買うのは厳しいという方にお薦めなのが、Androidタブレットでの利用だ。最近は低価格のAndroidタブレットが増えている。1〜2万円の製品でもそれなりにMicrosoft Officeが利用できるのだ。もちろん、ノートPC並みに使うのは無理があるのだが、予算を抑えた妥協案としては悪くないのでぜひ検討してみよう。
本記事では8.4インチのタブレットで利用している。モデルはやや古いが満足して使えている。最新モデルなら安価な製品でも同様に使えるはずだ。もちろん、さらに画面サイズが大きな10インチモデルならより使い勝手は向上する。
Excelの場合は、画面をタップするとセルが一つ選択できる。左右に円形のハンドルが表示されるので、それをスライドすることで、複数セルの範囲指定が可能。いわゆるドラッグと同じ操作だ。セルを長押しするか、範囲指定した複数のセルにはメニューが表示される。PCでの右クリックメニューと似たような使い方ができるのだ。また、セルの書式設定などは画面下のメニューから行う。
Wordの書類はA4縦が一般的だ。書類全体を見渡したいときにはタブレット本体を縦にし、一部を拡大してしっかりと読み込みたいなら、横にすれば文字サイズが大きくなる。もちろん、ピンチ操作による縮小拡大も可能だ。
ファイルを閲覧するだけなら、モバイルPCよりも手っ取り早く作業性も悪くないのだ。
キーボードとマウスを使う
閲覧性は上々なのだが、いざ編集作業を行おうと思うと、途端にストレスを感じるかもしれない。文字入力のためにスクリーンキーボードを使うと画面上で場所を取りすぎて、肝心の書類が見づらくなってしまうのだ。
そこでお薦めなのが、外付けキーボードとマウスの利用だ。2,000〜3,000円のBluetoothキーボードに、Bluetoothマウスを組み合わせて利用すれば、PCに近い使い勝手になる。
セルや文字の範囲指定もマウスドラッグすればよく、普段PCで利用しているのと同じように行えるので、タブレット独自の操作を覚える必要がない。
文字入力のレスポンスは、やや遅く感じるが、これは機種によっても変わってくるだろう。高価なタブレットとキーボードならレスポンスは良くなるはずだが、ある程度割り切るのが現実的だ。それでもスクリーンキーボードよりは使いやすいことは間違いなく、コストを考えれば十分だと感じるはず。大量のデータ入力には向かないが、出先でちょっと編集する分には問題ない。
マウスとキーボードに加え、タブレット本体を購入しても、上手く選べば3万円もかからない。すでに持っていれば使い回せばよい。キーボードやマウスはUSBアダプターを利用して直接接続しても動く可能性が高い。iPadでもMicrosoft Officeは利用できるのだが、マウスが使えないので、マウスを利用したい場合にはAndroidタブレットの方がお薦めだ。
モバイルPCと比べるとAndroidタブレットは圧倒的に安いのがメリットであり、その上でコンパクトで持ち歩きやすいという利点もある。移動中に届いた書類を編集するという受動的な使い方だけでなく、カフェでアイデアの整理や書類のたたき台を作成するなど、アクティブな利用にもお薦めできる。
6インチクラスのスマホを持っているなら、タブレットがなくてもそれなりに使える。マウスとキーボードを買い足すだけでずいぶん実用的だと思うだろう。
Microsoft Office Mobile アプリが使用できない場合は、個人的にGoogle系のアプリを使う手もある。Google スプレッドシートやGoogle ドキュメントなどを利用すれば、Microsoft Officeのファイルも開けるし、簡単な編集も可能だ。機能はMicrosoft Office Mobile アプリにはやや負けているが軽快に動作するし、下書きなどに使うなら十分だ。こちらは、ファイルをGoogle ドライブに保存しておくのが基本なので、PCのMicrosoft Officeで引き続き編集する際には、ファイルのやりとりがちょっと面倒だ。
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