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働き方改革需要で市場が拡大する軽量・長時間稼働ノートPC

働き方改革需要で市場が拡大する軽量・長時間稼働ノートPC

2018年07月03日更新

軽量/長時間稼働型ノートPC市場が61.5%増に

PC

 IDC Japanが2017年国内法人向けノートPC市場の「軽量型ノートPC、長時間バッテリー稼働型ノートPCの市場規模およびITサプライヤー別の動向」について分析結果を発表した。同社では、本体重量が1.2kg未満のノートPCを軽量型ノートPC、バッテリー稼働時間が8時間以上のノートPCを長時間バッテリー稼働型ノートPCと定義している。

 同調査によると、2017年国内法人向けノートPC市場の成長率は2016年と比較し6.4%増。そのうち、軽量/長時間バッテリー稼働型ノートPC市場は、2016年より61.5%増と急速に拡大している。背景に、働き方改革に伴いテレワークなどに対する関心が高まったこと、企業でのフリーアドレス制度が浸透したこと、デスクトップPCからノートPCへの切り替えなどの動きがあったことが市場拡大につながったと予測される。

 軽量/長時間バッテリー稼働型ノートPCの2017年の出荷台数は49万台で、2017年の国内法人向けノートPC市場の中で31.5%の割合だった。ITサプライヤー別にみると出荷台数シェアの上位は、首位がパナソニックで54.2%、2位が東芝で17.2%、3位がNECレノボグループで8.0%と、これら3社が市場の約8割を占めている。その中でもパナソニックは「軽量」「長時間バッテリー稼働」「堅牢性の高さ」をコンセプトに製品開発を進めている。また、パナソニックの製品は、薄型ノートPCでは外付けコネクターになりやすい、アナログVGAコネクターや有線LANコネクターを内蔵している。こうした取り組みにより、市場の評価を得て2017年の出荷を伸ばしたとIDC Japanは分析している。

働き方改革で求められるノートPCの仕様

 2017年に同社が行った、従業員が求めるノートPCの仕様に関する調査によると「軽量/薄型で持ち運びやすいこと」「長時間のバッテリー稼働であること」が優先度の高い項目として挙げられた。会社役員を含む従業員の54.2%は自宅残業を行っており、その内37.8%の回答者は自宅のPCを利用していることが分かった。会社のPCを持ち帰らない理由として、会社で使用するPCを社外に持ち出すことへのセキュリティリスクの高さから「PCの持ち出しが禁止されていること」や「会社で使用するPCが重いこと」が挙げられる。

 IDC Japan 浅野浩寿氏は次のように述べている。「PCの重量が原因で、自宅残業を自宅のPCで行うことはセキュリティ上、問題が大きくなります。また今後「働き方改革」の推進に伴い、社外で利用されるPCはますます増加することが予測されます。このことから、ITサプライヤーはセキュリティをより強化した「薄型/軽量」のPCの出荷比率をより高めることが必要となります」

 今後、大企業では働き方改革を進める一環として、会社と自宅で利用する用途でポータブルPCの導入が増加するとIDC Japanはみている。軽量で持ち運びやすいPCを企業が導入することで、従業員がセキュリティリスクの高い個人のPCを利用するのではなく、会社のPCを利用する機会の増加が見込まれる。

38.6%がRPAのクラウド形態を検討

Robotic Process Automation

 ノークリサーチは年商500億円未満の中堅・中小企業700社を対象に調査した、クラウド型RPAに対するニーズの傾向と今後の課題を発表した。業務効率を改善するには「繰り返しの多い手作業の自動化」が不可欠となり、作業を自動化する手段として「Robotic Process Automation」(RPA)が注目を集めている。人員が限られ、社内へのRPA実行環境の構築が難しい企業にとっては、クラウド型のRPAの導入も選択肢の一つだ。

 RPAには、ローカルPCの中だけでロボットが作業するデスクトップ型と、サーバーへのロボットの導入で、サーバー上でロボットを一元管理できるサーバー型がある。同調査ではサーバー集約型のRPAを導入する場合、「オンプレミス形態」と「クラウド形態」のどちらのシステム形態が望ましいかを尋ねた。その結果、オンプレミス形態が21.7%でクラウド形態が38.6%とクラウドを選ぶ中堅・中小企業が多かった。

 さらにサーバー集約型のRPAでクラウドを選んだ場合の懸念事項を尋ねたところ、「サービス内容の変更や業者の撤退が不安である」など特定の事業者に依存することでのリスクを懸念する割合が高かった。

 クラウド型RPAの導入は業務自体を外部に預けることに等しい。ベンダーや販社/SIerの今後の課題として、ユーザー企業が「中長期的な視点に立った安心感」を得られる提案が重要だとノークリサーチ 岩上由高氏は指摘する。また「独自に機能や特徴を追加/変更することができない」という回答から、オンプレミス形態と比較して実装上の制限ができる限り生じないようにすることも大切な取り組みとなる。

2018年eラーニング市場は2,071億円を予測

Electronic Learning

 矢野経済研究所が発表した2017年の国内eラーニング市場調査によると、国内eラーニング市場規模は2016年より13.2%増加し、2,000億円を見込んでいる。BtoB市場規模は2016年より3.9%増加の620億円で、BtoC市場規模は2016年より17.9%増加の1,380億円となった。2016年に続き、両市場とも市場規模は拡大見込みである。

 BtoB市場は、顧客企業によるeラーニングの利用機会が増加し、顧客層の裾野が広がっている。背景にスマートフォン、タブレット端末の普及による学習ツールの多様化や、情報通信技術の向上、クラウド環境の進展などによってもたらされたeラーニングの利便性向上がある。

 ここ数年は、パイロットケースとして試験的な取り組みも含めてAIを取り入れた学習サービスの登場が散見される。今後は、学習者個々のレベルに応じた学習(アダプティブラーニング)の提供を目的に、AIを活用した習熟度合いに応じた学習サービスの増加が予想される。

 2018年の国内eラーニング市場規模は、2017年より3.6%増加の2,071億円を予測している。BtoB市場は良好な雇用環境を背景とする顧客企業の人材育成投資の活発化によって、堅調に推移を継続させるものと推察される。

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