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約20万台のVDI導入ノウハウを生かしたリプレース提案

約20万台のVDI導入ノウハウを生かしたリプレース提案

2018年07月13日更新

自社のVDI導入ノウハウを生かした
仮想環境へのリプレース提案

Chapter 2 日立製作所

日立製作所はサーバーのリプレースと働き方改革を同時に実現させる移行提案を行っている。HCIの導入と合わせてVDI環境を採用することで、場所にとらわれない働き方を実現する環境を整えるソリューションだ。

“人依存”の運用管理負担を低減するHCI

 日立製作所(以下、日立)は、Windows Server 2008/R2のEOSに合わせて、リーフレットなどによるEOSの周知徹底やリプレースの推奨を実施している。具体的には、マイクロソフトのWindows Server 2008/R2サポート日程や移行フェーズ例を掲載し、サーバーのリプレースを促している。また、日立はマイクロソフトサーバー製品専任の技術者を育成するなど、マイクロソフトとの強力なパートナーシップを持っており、リプレースに伴う技術サポートが充実していることなどもリーフレットで紹介している。

 日立は、既存Windows Server 2008/R2サーバーからの移行先として、HCIソリューションを提案している。同社では、HCIの提供だけでなく、導入前から運用までをトータルで支援するため、導入の負担が少なく手軽に利用をスタートできる。

 HCIには初期コストが抑制できると同時に拡張が容易であるメリットがある。しかし、それは管理対象が増大しやすいという管理者側の負担につながりがちだ。そこで日立では、管理者負担を低減するため同社の管理ソフトウェア「JP1」とHCIを組み合わせた構築・運用を提案することで、人依存となりがちな構築・運用の課題解決を支援している。JP1であれば、HCIシステムと既存システムをまとめて運用・管理でき、管理者側の負担を低減できる。

 同社のプロダクツサービス&ソリューション本部 クラウド&プロダクツサービス部 主任技師 環 泰彰氏は「HCI製品として日立アドバンスドサーバー『HA8000Vシリーズ』を提案しています」と語る。HA8000Vシリーズは最新のx86サーバーで、高性能データベースサーバー向けの4CPUモデルから、部門・オフィス設置に適した2CPUタワーモデルまで、豊富なラインアップを提供している。HA8000Vシリーズでは、次世代高速SSDや不揮発性メモリーの採用により、さまざまなユースケースに対応しているほか、自社開発で培われた日立製作所の技術力と経験によって、機器トラブルが発生した場合でも、的確な障害対応をサポートする。また日立基準のエージング試験による品質確保を実施しており、恒温槽での過負荷試験で初期故障領域を経過した装置のみを出荷しており、納入直後の安定稼働を実現させている。

自社の運用ノウハウを生かしたVDI提案

 HA8000VシリーズではVDI構築に関する同社の豊富なノウハウや経験を基に開発した「かんたんVDIモデル」を提供している。VDIの共通的な要件に適合した統合プラットフォームを提供することで、VDIシステムの構築を迅速かつ容易に実現できるモデルだ。ユーザー企業が指定したデータセンターに設置したVDIシステムを、プライベートなDaaS環境として、月額料金で提供するサービス「かんたんPrivate DaaS」も用意されており、ニーズに合わせた提案が行える。

 同社が仮想化環境の提案を推進する背景には、日立自身がVDIの導入によって働き方改革を実現していることがある。2004年からVDI環境の導入検討を開始し、現在では約20万台のVDI環境が構築されている同社は、仮想化環境の運用には一日の長がある。

 そのノウハウを生かし、2017年2月16日から業務に最適化されたクライアントの検討・導入・運用をサポートする「仮想ワークスペース トータルソリューション」を提供している。同社 サービス&プラットフォームビジネスユニット サービスプラットフォーム事業本部 IoT・クラウドサービス事業部 プラットフォームソフトウェア本部 プラットフォームサービス部 GL主任技師 新田英之氏は「働き方改革を実現するにあたって必要となるのは、時間や場所や端末の種類にとらわれず、業務ツールを利用可能にする新しいクライアント環境です。仮想ワークスペース トータルソリューションでは、クライアント環境のIT課題を明確にし、グランドデザインを策定する『クライアントインフラ・グランドデザイン コンサルティングサービス』から、端末の導入・運用パターンをBPO化する『統合クライアントサービス』、パターン化した構築済のVDI基盤を提供する『VDI基盤サービス』の三つのサービスで、働き方改革をサポートします」と語る。

(左)日立製作所 新田英之 氏
(右)日立製作所 環 泰彰 氏

サーバーリプレースと働き方改革を同時に実施

 実際に仮想化環境で業務を行っている効果について、環氏は「リモートでどこからでも同一の環境で業務ができるため、場所にとらわれない業務が実現できています。例えば私の在勤地は品川と名刺に記載されていますが、最近は横浜に通勤して勤務しています。シンクライアント端末を活用して、VDI環境にアクセスできることで、通勤地が変わっても業務環境は変わらずに作業ができるのです。会議なども複数拠点からWeb会議ツールを活用して参加しています。また資料は画面で共有することが増えたため、紙資料が大幅に減りました」と話す。

 特にこれらのVDI環境の導入は、企業規模が中規模以上のユーザー企業にニーズがある。「全ての端末をVDIに移行するのではなく、小規模台数からVDI導入を進めていくという方法もあります。管理負担の削減で、人依存の運用から脱却できるようになるので、運用保守を行う情報システム部門の従業員にとっても働き方改革に繋げられます」と新田氏は語る。

 仮想化環境への移行は、働き方改革ばかりがメリットではない。例えばセキュリティ対策においても、シンクライアント端末からVDI環境にアクセスする場合、端末上に機密データなどが残らないため、情報漏えいの可能性が大幅に低減できる。パンデミックや災害に備えたBCPへの対応や、災害時のユーザーデータの保護にも役に立つ。

 環氏は「特に2020年は東京オリンピック・パラリンピックの開催に伴って、交通機関の混雑が予想されます。無理に通勤するよりも、VDI環境を導入して在宅勤務に切り替えられる環境を整えることが必要になるでしょう」と話す。

 また、既存のWindows Server 2008/R2サーバーから新しいサーバーへリプレースを実施する際、全てのシステムを新しい環境に移行することが難しいケースも少なくない。そうした課題も、サーバー仮想化を導入して物理サーバーをレイヤーごとに分ければ解決する。クライアント端末だけでなく、サーバーの柔軟な運用にも活用できるのだ。

 新田氏は販売パートナーに対して「企業に製品サービスを提案する場合、当社商品群の組み合わせは用意してありますので、販売店さまのアレンジ色を出していただきつつ、ともに提案を進めていきたいですね」と語った。

 続きを読む  PCと合わせたサーバーリプレース提案でセキュリティを強化

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