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クラウド移行も含めたサーバー提案が大切――ノークリサーチ

クラウド移行も含めたサーバー提案が大切――ノークリサーチ

2018年06月08日更新

Chapter 3

NORK RESEARCH

Windows Server 2008/R2の移行に際して、エンドユーザーはどのような方針・展望を持っているのだろうか。ノークリサーチの岩上由高 アナリストが解説する。

昨年、中堅中小企業におけるサーバー導入の最新動向と今後の施策を見極めるために、年商500億円未満の中堅中小企業を対象にした調査を実施しました(調査期間は2017年4月末〜5月前半、有効回答数は700社)。その中で、「オンプレミス環境における今後の方針や展望」について、Windows Server 2008/R2が残存する企業と全体との傾向を比較してみたのです(下図参照)。

大きな傾向としては、Windows Server 2008/R2が残存する企業においては、「複数のオンプレミス環境を統合していく」と回答した割合が、全体平均よりも高くなりました。複数のサーバーを仮想化統合して、リソース使用の効率化や運用などの一元化を図ろうとしているのですね。人材不足が浮き彫りになる中で現状の管理負担を軽減する目的でも仮想化によるサーバー統合は有効です。

現在は、仮想化統合の基盤としてハイパーコンバージドインフラ(HCI)のビジネスチャンスが広がっています。HCIの選定においては、信頼性や管理運用性が重視されていくでしょう。というのも、EOSのタイミング近くまで使用し続けているサーバー環境では大事なシステムが稼働しているケースが意外と多いからです。独自のシステムが動いていて、手がつけられないような状況にあるサーバーですね。移行先の基盤も盤石にしたいと思うのが当然です。実際、Windows Server 2008/R2が残存する企業に対してHCI選定における重視事項を尋ねた結果では、サーバーベンダー自らがHCI基盤ソフトを提供していたり、管理運用ツールが充実していてオールインワンで導入できたりする製品を求める回答が全体平均と比べて多く見られました。

クラウド採用も検討

オンプレミス環境における今後の方針や展望では、「クラウドへの全面移行を検討する」という回答もWindows Server 2008/R2が残存する企業のほうが全体平均よりも高い結果となりました。Windows Server 2008/R2が残っている企業では、システムの刷新が進んでおらず、今回のEOSを機会に、一気に見直しを図ろうという意図が読み取れます。Windows Server 2008/R2が稼働しているサーバーだけではなく、システム全体の刷新の契機にしようとしているのですね。もちろん、オンプレミスのサーバーをゼロにするというわけではなく、クラウド採用の本格化の現れでしょう。

例えば、重要度が高く、オンプレミスのWindows Server 2008/R2サーバーで長く稼働させていたシステムをクラウドに移行させる場合は、IaaSを利用してそのまま使用するケースが考えられますね。

販社/SIerとしてはWindows Server 2008/R2環境のOS更新だけに留まらず、クラウドへの移行も含めた顧客のサーバー環境全体を見渡した提案を行うことが大切です。例えば、HCIを利用したサーバー統合においても、従来までは20〜30台の統合じゃないとメリットがでないという認識がありましたが、現在は5台の統合でも気軽にできるようになってきました。そうしたメッセージを経営層に伝えていく必要があるでしょう。

Windows Server 2008/R2 EOSとなる2020年1月14日までは2年を切っており、その間に消費税率や元号の変更が予想されます。早めの移行提案でエンドユーザーの準備を促していくと同時に、新たなサーバー製品提案の好機にしていただきたいですね。

ノークリサーチ 岩上由高氏

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