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IoT ビジネスをつなげる

IoT ビジネスをつなげる

2018年05月14日更新

IoTビジネスをつなげる

Society 5.0の基盤技術であるIoTやビッグデータ、AI。それらの産学官の活用を促進し、ビジネスマッチングを行っているのがIoT推進ラボだ。Society 5.0時代のビジネス創出の場となっている。

資金や規制支援でサービス化を後押し

 IoT推進ラボは、IoT推進コンソーシアムのワーキンググループの一つ。IoT推進コンソーシアムの目的は、産学官が参画・連携して、IoT推進に関する技術の開発・実証や新たなビジネスモデルの創出を推進するための体制を構築すること。そのため、「IoTに関する技術の開発・実証、標準化などの推進」「IoTに関する各種プロジェクトの創出および当該プロジェクトの実施に必要となる規制改革の提言」などを実施している。IoT推進コンソーシアムは、技術開発WGや先進的モデル事業推進WGなどのワーキンググループで構成されていて、その先進的モデル事業推進WGの主体がIoT推進ラボとなる。

 IoT推進ラボは、経済産業省・NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)とともに「資金支援」「規制支援」「企業連携支援」を通じて、短期の個別企業によるとがったプロジェクトや、中長期の社会実装を見据えた複数企業によるプロジェクトを支援する。現在、IoT推進ラボの会員は約3,000社だ。

 資金支援や規制支援の対象となるプロジェクトを発掘・選定するために開催しているのが「IoT Lab Selection(先進的IoTプロジェクト選考会議)」である。すでに5回開催されており、受賞プロジェクトは新たなビジネスに展開しているものもあるという。

 例えば、今年の3月に開催された第5回IoT Lab Selectionでは、VoIPによるクラウドベースのグループ通話ソリューション「BONX for BUSINESS」がグランプリに選ばれた。一般的なトランシーバーやインカムで対応していなかった30名までの同時通話などを実現するソリューションだ。グループコミュニケーションが必要な作業現場、オフィスでの利用が想定されていて、純正のヘッドセットとのセット提案などで、グループコミュニケーション分野でのリーダーシップの確立を目指している。

 IoT Lab Selectionを受賞すると、政府関係機関や金融機関、ベンチャーキャピタルなどの支援機関と連携して、資金支援やメンターによる伴走支援、規制・標準化に関する支援が提供される。規制支援においては、すでに規制のグレーゾーンの解消が4件ほど実現しているという。「IoTをサービス化するうえで足かせとなる既存の法制度のグレーゾーンを解消し、サービス化を支援しています」(IoT推進ラボ事務局 日本情報経済社会推進協会 電子情報利活用研究部 課長代理 恩田さくら氏)

ビジネスマッチングの場も提供

 新たなビジネスモデルの創出の場としてIoT推進ラボが開催しているのが「IoT Lab Connection」だ。IoTを利用した新しいビジネスモデルの創出を目指す事業者が、ビジネスモデルの実現のために必要なアイデアや技術、サービスなどを有する事業者と出会える場として提供されている。「観光」「製造」「ヘルスケア・スポーツ」「物流・流通・インフラ」「スマートホーム」「モビリティ」「Fintech」などのテーマごとに、毎回500マッチングほどが実施されているという。

 1対1のビジネスマッチングだけでなく、1対多のプレゼンマッチングや、自治体とのマッチングなども行われる。また、海外のIoTベンチャー企業と国内企業のマッチングを目的とした「IoT Lab Global Connection」も実施されている。「IoT Lab Connectionは、従来までつながらなかったサービス同士をつなげる新しい取り組みです。異業種交流の場にもなっています」(恩田氏)

 日本全体の底上げを目的に「地方版IoT推進ラボ」も立ち上げられた。自治体や関係団体を中心に構成されてIoTビジネスを始めようとする企業を支援する支援型ラボと、事業者を中心に構成されて具体的な一つのプロジェクトを自ら実施するプロジェクト型ラボが存在し、各地域の特性や課題に合わせた多様な取り組みを支援している。

「IoT推進ラボの取り組みを通じて、IoTが当たり前のことになり、その上で日本ならではの強みを生かしたサービスを生み出せるようにしていきます」と恩田氏は展望を語る。

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