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戸田覚が教えるExcelやWordでの手書き機能の使い方

戸田覚が教えるExcelやWordでの手書き機能の使い方

2018年05月21日更新

ExcelやWordにもペンで書き込み

テーマ:手書き機能を活用しよう

仕事の書類はPCで作成するのが当たり前だ。しかし、マウスとキーボードは画一的なデータ作成に向いていて、操作性も自由度が低い。「紙とペンによる手書きが便利だ」と思っている方は、2in1 PCを手に入れることをお薦めする。最近は、ExcelやWordでも快適に手書きができるように進化しているのだ。

デジタルならではの利便性

 PCでペン入力(以下、手書き)と聞くと、とても特殊なことのように思えるだろう。ところが、最近のPCは手書きがトレンドになっている。2in1モデルの多くがペン入力に対応し、マイクロソフトも「Windows Ink」としてOSに組み込んでいる。つまり、Windows 10でも標準機能で手書きができるのだ。さらに興味深いのが、ビジネスソフトの定番であるExcelやWordでも手書きができることだ。こちらも、標準機能で手書きに対応している。

 今回はその便利さを紹介していこう。なお、ペン入力に対応していないPCでは、表示されるメニューも異なるので注意して欲しい。画面は、ペン入力に対応したPC上で起動したOffice 2016で、最新バージョンにアップデートしている。手書きは、リボンの「描画」タブから利用できる。

 Excelの手書きは、表やグラフに自由に情報を書き込む際に役立つ。これまでは、描画機能を利用して、吹き出しやコメントを付けてきた。それでも言いたいことは伝わるのだが、何となく目立たずに、注釈を入れているという感覚が弱かった。

普通に作成したExcelのワークシート。ここに注釈を入れるには印刷して手書きしたくなりがちだ。
「描画」タブで各種の手書き機能が利用できる。

 そこで、手書きを使うのだ。手書きによる注釈は、紙に印刷した表やグラフにペンで書き込んだのと同じように見えるだろう。とても分かりやすく、また、目を引くはずだ。

 紙とペンよりも優れているのは、何度でも編集できることだ。多彩な色を使って書ける上に、消しゴムを使って消したり、アンドゥでやり直すこともできる。これが本物のペンだと、色はなかなか消せない。また、さまざまな色を自由に使うのも大変だが、デジタルの手書きならメニューから色を選ぶだけなので、とても簡単だ。

 注釈を加えたままスライドに表示したり、大量に印刷をするなど、データならではの便利な使い方も可能だ。スクリーン上に書くアクティブペンに慣れず、文字がうまく書けないときには、画面を拡大すると小さな文字が書きやすくなる。拡大操作は右下の「ズーム」を使ってもよいのだが、指2本でのピンチ操作にも対応している。

手書きによる注釈はとても目立つ。
ペンの色や太さも自由に変えられる。紙とペンでは、こんなことが簡単ではない。

 専用のペンならボタンが消しゴムとしても機能する。iPad+Apple Pencilも使いやすいのだが、このボタンの使い勝手はWindowsのほうが勝っている。

 手書きした図形をデータ化する機能も搭載している。四角や丸などを手書きすると、自動的に図形に変換してくれるのだ。同じサイズの図を複数書くのは難しいが、チャートのラフなどを作るには便利だ。もちろん、見栄えのよい図形を作りたければ、最初に作成した図をコピーアンドペーストで複製していけばよい。フローチャートなら図をつなげる線や矢印も手書きから変換で作れる。

手書きの図を図形に変換する機能も搭載。
手書き+チャートなどが簡単に作れる。ラフに描きたいときにおすすめだ。

なお、PowerPointの手書き機能もExcelとほぼ同様だ。PowerPointでは、プレゼンの際にスライド上に直接注釈を書き込んだり、レーザーポインター代わりにもペンが使える。

手書きの注釈などを入れた。言いたいことがより伝わりやすいはずだ。

Word書類のチェック時にも便利

 Wordにも手書き機能が搭載されている。優れているのが「インクエディター」で、ペンを使って編集作業ができる。

 文字列を選択する際には、楕円を書くようにして囲めばいい。また、取り消し線を引くように文字列をなぞると削除ができる。さらに、ペンの種類をラインマーカーに変更して文字列をなぞると、キレイにマーキング可能だ。なぞった時点では線がギザギザでも、自動的に美しく変換してくれる。

Wordでも手書きが便利に利用できる。
文字列に線を引くと削除できるのはとても分かりやすい。
ラインマーカーもキレイに引ける。

 このインクエディター機能は、受け取った書類を読み込んだり、注釈を入れるときに役立つ。文字を書き換えるときにはキーボードを使った方がはるかに手っ取り早いのだが、大まかに読んでコメントを入れるときにはお薦めだ。

 これまで、Wordの書類にコメントを入れる際には、「校閲」機能の「コメント」や「変更履歴」を使うケースが多かったのだが、数が増えてくると見やすいとは言えない。この点は、前記のExcelと同様に手書きをした方がはるかに分かりやすい。さらに、インクエディターを使うと、ラインマーカーなども快適に使えるのだ。

 ExcelやWordの手書き機能は、印刷した資料にペンで書き込みたい——と思ったことが、そのまま画面上でできるのがメリットだ。

 実際に作業してみると、キーボードとマウスに組み合わせてペンを使うのは難しいことが分かるだろう。Surfaceなどタブレットタイプのデバイスを利用しているときには、おそらくキーボードを外したり、裏返しにしたくなるはずだ。だからこそ無理に使おうとは思わない方が得策だ。

 手書き機能はあくまでも書類に注釈を入れるために使うと割り切ってしまうと利便性が実感できるはずだ。

 iPadの手書きも素晴らしいのだが、Officeとの組み合わせは、やはりPCのほうが数段秀でている。最近は10万円程度の2in1 PCでも、専用のペンで快適に手書きできるモデルが増えているので、興味がある方は調べてみよう。特に書類をチェックする機会の多いマネジメント層には推奨したい。

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