
戸田覚が「Microsoft To-Do」を利用したセルフ働き方改革を伝授
働くシーンで作業を分けて仕事を効率化
テーマ:TODOで働き方改革
働き方改革が声高に言われているが、我々仕事をする側としてはちょっと微妙な心境だ。仕事量を減らしてもらうのは無理なので、結局のところ時間的な効率を上げて作業をするしかないのが実情。つまり、より効率化の工夫が求められるのだ。今回は、TODOを利用したセルフ働き方改革の手法を紹介していこう。
備忘録は使い方次第
よく考えれば、働く時間を短くするのが働き方改革だ。だが、仕事の量を減らすのはとても難しく、また、現場レベルで決められることではない。そこで効率化が求められるのだが、結局のところ自分で細かな工夫を重ねていくしかないのだ。僕としては、そんな工夫は20年以上前からビジネス書に書いてきたので、得意中の得意というわけだ。
今回は、TODOを利用した自分の働き方改革の方法を紹介しよう。TODOは「備忘録」とも呼ばれ、作業を忘れないために使う。簡単に言ってしまえばチェックリストで、終わったことを終了にしていく。古くからあるビジネス管理ツールの定番なのだが、使い方をちょっと工夫するとなかなか役立つようになる。
今回利用するのは、「Microsoft To-Do」だ。Windowsでは、Webブラウザーと専用アプリで使える。もちろん使いやすいならどちらを選んでもよいだろう。利用にあたっては、Microsoftのアカウントが必要。普段Office 365などで利用しているアカウントで大丈夫なはずだ。
機能はどちらもほぼ変わらないが、使い勝手はアプリのほうがいい。お試しならWebブラウザー上で利用して、本当に使いたいと思ったらアプリをインストールすればよいだろう。また、普段使っていないPCでもWebブラウザー上から利用できるのは嬉しいところだ。
作業分類は働くシーンで分ける
TODOアプリとしての基本機能は一般的だ。ただし、カテゴリー分類の機能がほどよく、働き方改革に役立つ。
一般的なTODOのカテゴリー分類は、重要度に応じて分類したり、顧客ごとや仕事内容で仕分けすることが多い。例えば、「書類作成」「請求」「精算」などで分類するわけだ。アプリによっては複数を組み合わせることもできるが、普通のユーザーはそこまで多くの作業が複雑に絡み合うことはないだろう。
おすすめしたいのは、作業の分類を働くシーンで分けることだ。「社内作業」「移動中」「自宅」「いつでも」などとカテゴリー分けにする。(図③)タスクが発生した時点で、どこで作業するべきかを考える。ポイントは、あらゆる作業がいつでもできるわけではないことだ。
例えば、書類の印刷なら会社で行わなければならない。一方、語学学習は会社ではちょっとはばかられるだろう。さらに、このような条件だけで働くシーンが決まるだけではない。顧客に電話するなら、移動中の空き時間を使えば効率的だ。企画のネタは電車の中や自宅でも考えられる。つまり、前向きに時間を使うために仕分けをするのだ。
通勤時間が長い人は「電車内」というカテゴリーを作ってやるべきことを分類してもいいだろう。営業で頻繁に外出するのならば、「移動中」「出先」などのカテゴリーを作ればいい。とりあえず作成してみて、うまくいかなければ徐々に改修する手もありだ。
作業が発生した時点で、どこでするべきかを考えてカテゴリーに分類し、必要に応じて締め切り日やアラートを設定する。これで、作業をうっかり忘れることなく、しかも、空いた時間を無駄にしない仕組みができあがるはずだ。
効率化のためには、移動中や自宅などでも必要に応じて作業をしたいので、PCだけで管理するのはナンセンスだ。Microsoft To-Doは、モバイルでも利用でき、同じ情報を扱えるようになっている。Android、iOSの両方で使えるのでインストールしよう。(図⑦)同じMicrosoftアカウントでログインすればOKだ。PCで入力したTODOがきちんと表示される。
決まった時間に作業を見直す
入力を終えたら、毎日決まった時間に作業を見直そう。おすすめは朝の通勤時間中だ。期日を今日に指定した作業は、「今後の予定」に表示される。それだけではなく、各カテゴリーの作業をチェックして、今日やりたいと思うものをピックアップするのだ。作業は簡単でそれぞれの作業を右にスライドすればOK。これだけで、今日の予定に追加される。
終わったり、できないとわかったら、「今日の予定」で再びスライドすればよい。朝、5分も使えばその日にやるべきことが整理できるはずだ。その後は、「今日の予定」の右に表示されるヒントマークをタップすると、やるべき作業が一発で把握できる。
移動中にちょっと時間が空いたら、まずMicrosoft To-Doを見てみよう。今日移動中にやるべきことが見つかるはずなので、頑張って終了させるようにしよう。
Microsoft To-Doのメリットは、実施すべき作業を仕分けして、場所やシーンに縛られずに効率的にこなしていけることだ。会社でお客さまに電話をかけたことによって、作成すべき資料が完成せず、移動中には作ることもできなくてもイライラする——といった非効率な仕事が解消できる。
重要なTODOにはアラートを設定して、うっかり忘れないようにするという王道の使い方も可能だ。その際にもスマホが役立つのは言うまでもない。いつでもどこでも、作業のうっかり忘れを教えてくれるわけだ。
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