
会議はスマホや全天空カメラで録音・録画しよう
会議はスマホや全天空カメラで録音・録画
テーマ:議事録から卒業しよう
働き方改革が叫ばれているが、労働時間ばかり短くしろと言われても無理がある。上司や経営者は効率化の具体策を提示してくれないのが実情だ。そこで、少しずつでも働き方を最適化するべく、色々な提案をしていこうと考えている。今回は、議事録をやめて時間を確保する方法だ。
議事録を作らずに記録する
会議や打ち合わせ、商談などで議事録を作るケースは少なくない。その目的はいくつかあって、内容の確認のために作るなら賛成だ。内容のまとめなら、箇条書き数行で収まるので打ち合わせ中に作成することができる。
ムダだと思うのが、記録のための議事録だ。会議の内容をほぼそのまま記録する意味があるのだろうか? もちろん、あるのだろう。だが、いちいちテキストに起こすのは時間ばかりがかかる。おそらく、1時間の会議をテキスト化するには、早くても3〜4時間は費やすはずで、これはもう無駄だ。
そこで、今回は議事録を使わずに記録する方法を紹介していこう。まずは、会議の録音だが、これはもう普通に行っているだろう。トラブル防止のために後で確認するためなら、実は録音だけでもこと足りるはずだ。
ただ、ちょっとしたコツを紹介したい。もう、録音をICレコーダーで行うのは時代遅れ。手元にあるスマホを活用すればいい。ICレコーダーに比べると音質が落ちるかもしれないが、議事録程度には十分使える。良い音で録音するコツは、まずマイクを会議の中心部分に向けることだ。例えば、iPhoneの場合は、マイクがお尻にあるので写真のように後ろ向きになる。また、机の上にスマホを直に置くと、振動などのノイズが気になるケースも出てくる。そこで、写真のようなケースに入れているなら、蓋を開いてショックを吸収する台にする。また、ハンカチを折りたたんでクッションにしてその上に載せてもよいだろう。
スマホがICレコーダーよりも優れてるのは、ファイルの扱いが楽だからだ。僕は、iPhoneで「Voice Record Pro」というアプリを利用しているが、DropboxやOneDrive、Boxなどへのファイルアップロードが簡単にできる。会議を終えたら数タップするだけで、録音データを共有フォルダーに保存することも可能だ。他のアプリでもクラウドに保存できることを前提に選ぶと重宝する。
PCだけでなく、スマホでもファイルを再生できるのがポイントで、内容を確認する際にはスマホのイヤホンが使える。PC+イヤホンという使い方はあまりしないのだが、スマホとイヤホンを持ち歩いている人はとても多い。
全天空カメラで会議をまるごと録画
iPadを所有しているなら、「Notability」というアプリがおすすめだ。このアプリでは、録音とテキストがリンクする。例えば、会議を録音しながらメモを取る。その際に、誰が何を発言したのか、ポイントをメモしておくだけでよい。
これによって、テキストから音声を再生できるようになる。議事録作成後に、メモをタップすると「そのテキストを入力したタイミングの音声」が流れる仕組みだ。テキストを入力した時間と、音声の時間がリンクするわけだ。
ICレコーダーやスマホによる普通の録音だと、必要箇所を探すために何度も早送りや巻き戻しを繰り返さなければならない。Notabilityを使えば、後で確認する際の手間が大幅に削減できる。iPhoneでもアプリは録音できるのだが入力が面倒だし、そもそも会議中にスマホを操作しているのは、少々はばかられる。ということで、iPad+キーボードがおすすめだ。
僕が最近、会議や商談、取材の記録に活用しているのが、全天空カメラだ。いわゆる360度カメラと言われるものと同じだが、実は、ぐるり360度に加え、上下もすべて撮れるので、意味としては全天空が正しいというわけだ。
このカメラを利用して、会議を丸ごと録画してしまう。テーブルの真ん中に置けば、誰が何を話したのかが完璧にわかるし、スライドも録画できる。人数が多くなると録音では発言者の特定が面倒になるが、全天空カメラを使えば会議をそのまま再現できる。記録した動画をシェアすれば、会議を欠席したメンバーにもすべてが伝わるはず。従来は考えられなかった、驚くほどの再現性だ。
ただし、ファイルが重くなるのが欠点で、僕が利用している「Galaxy Gear 360」でも10分刻みのファイルが複数できあがる。それでも、今後は、さらに進化すると思うので、こんな使い方も頭の片隅に置いておいて欲しい。
なお、全天空カメラがないなら、スマホの動画撮影機能を使っても良いだろう。ただその場合は、三脚がないと思い通りの角度に固定できないので厳しい。たまにビデオカメラで撮影している人も見かけるが、ちょっと大げさな上に、画角の問題で撮れない箇所が出てくる。やはり、全天空カメラがベストだ。
会議の検証のための議事録はもう作る必要はない。そもそも会議に参加しても発言をほとんどせずに、必死にノートを記録している人もいるが、それでは意味がない。記録はツールにお任せして、自分は自らの考えをしっかりと発言していこうではないか。
キーワードから記事を探す
-
第 1 位
USB Type-Cを軸にしたノートPCと外付けモニターの活用法を戸田覚が伝授
-
第 2 位
戸田覚が教えるExcelやWordでの手書き機能の使い方
-
第 3 位
戸田覚が伝授「スマホでパワポのスライドを作ろう」
-
第 4 位
Windows 10サポート終了の特需はない
-
第 5 位
PCデータをバックアップするSSD・HDDの選び方を戸田氏が指南
-
第 6 位
「オフィス作業では大画面モニターを使って仕事をさくさくこなそう」by戸田覚
-
第 7 位
PCやスマホ活用時の目に優しい画面設定について戸田覚が伝授
-
第 8 位
戸田覚が「Microsoft To-Do」を利用したセルフ働き方改革を伝授