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日常的な歯の健康管理を支援、予防歯科の普及で健康寿命を延ばす『先進予防歯科サービス』(富士通・サンスター)

日常的な歯の健康管理を支援、予防歯科の普及で健康寿命を延ばす『先進予防歯科サービス』(富士通・サンスター)

2018年02月23日更新

日常的な歯の健康管理を支援
予防歯科の普及で健康寿命を延ばす

歯磨きの際にハブラシの動きをリアルタイムにスマートフォンへ伝送して記録するサンスターのスマートハブラシ「G・U・M PLAY」と、富士通の歯科医院向けクラウドサービスを連携させた「先進予防歯科サービス」が2018年1月末より提供される。虫歯や歯周病になってから治療するのではなく、日常的に歯の健康状態を管理することで歯の病気を防ぐ予防歯科の普及と効果向上に貢献することが目的だ。歯の喪失が健康寿命を短くしている可能性が指摘されており、高齢者の残存歯数を維持することが少子高齢化社会に貢献するという。

ハブラシに装着されている白いアタッチメントがサンスターのスマートハブラシ「G・U・M PLAY」。スマートフォンの画面は歯磨きを可視化するアプリ「MOUTH STATUS」。

残存歯数と健康寿命の関係
予防歯科の普及を促進

「先進予防歯科サービス」はサンスターグループ傘下のオーラルケアカンパニー(以下、サンスター)と富士通が協力し、サンスターのスマートハブラシ「G・U・M PLAY」(ガム・プレイ)と富士通の「歯科医院向けクラウドサービス」を連携させて実現した。

 先進予防歯科サービスは予防歯科の普及に寄与することが目的だ。予防歯科とは虫歯や歯周病などになってから治療するのではなく、日常的に歯の健康状態を管理することで口腔の病気を予防して歯の喪失を防ぐというもの。

 予防歯科の実践には歯科医院などでの「プロフェッショナルケア」と、歯科医や歯科衛生士の指導に基づいた毎日の「セルフケア」の両方が必要となる。

 予防歯科の普及に取り組む日吉歯科診療所(山形県酒田市)の理事長を務める熊谷 崇氏は「歯を喪失することで健康寿命を短くする可能性がある」と指摘する。熊谷氏の説明によると日本人の後期高齢者の89%が入れ歯を使用しており、後期高齢者で歯が残っているのは11%に過ぎないという。

 また熊谷氏が示したアメリカの調査結果によると72歳以上で自立して生活できる割合は11%で、早期要支援者19%を含む89%が健康寿命を維持できないといい、先ほどの後期高齢者の入れ歯の使用率と歯の残存率の数値と合致する。

 熊谷氏による研究では予防歯科を継続することで高齢化しても高い残存歯数を維持できることが示されており、予防歯科を普及させることでより多くの人の健康寿命を引き延ばせる可能性があることになる。熊谷氏は「KEEP 28(8020)」をスローガンに、誰もが80歳まで28本の健康な歯を残せることを目標としている。

ハブラシにアダプターを装着
毎日の歯磨きを記録して可視化

 先進予防歯科サービスに用いられるG・U・M PLAYはハブラシ本体にセンサーを取り付けるのではなく、市販されているハブラシにセンサーを内蔵したアタッチメント、すなわちG・U・M PLAYを取り付けることでハブラシをスマート化する。

 ハブラシに取り付けるG・U・M PLAY本体には加速度センサーとBluetooth通信機能が内蔵されており、歯磨きの動作をリアルタイムにスマートフォンへ伝送する。その際、口内を16分割して歯を磨いている位置を認識し、独自のアルゴリズムによって歯磨きを数値化して記録する。

 この仕組みを利用して二つの基本機能がスマートフォンの専用アプリを通じて利用できる。まず歯磨きの動作を採点する「MOUTH CHECK」と呼ばれる機能がある。これは歯科衛生士が指導するブラッシングの動きにどれだけ近いかを点数で評価するものだ。

 もう一つが歯磨きのデータを記録・分析する「MOUTH LOG」だ。歯磨き中のハブラシの動きや経過時間などのデータを記録し、日・週・月・年ごとに切り替えて表示できる。また歯磨きした時間が棒グラフで表示されるほか、口内を16分割してそれぞれのエリアの歯の磨き具合を点数と色で確認できる。このデータを家族で共有することも可能だ。

歯科医療情報とセルフケア状況を把握
円滑で効果的な口腔指導を実現

 一方の富士通の歯科医院向けクラウドサービスは日吉歯科診療所の熊谷氏と共同開発したもので、2016年10月から同診療所に導入され、現在約50の予防型歯科医院で利用されている。

 同サービスはレントゲン写真や口腔内写真、歯周病検査、歯科衛生士のコメントなどの歯科医療情報を富士通のデータセンター内のクラウド環境にアップロードし「歯の健康ファイル」として集約する。

 患者が自身の歯科医療情報をPCやスマートフォンから閲覧したり保存したりすることも可能で、口腔内の状態を歯科医師や歯科衛生士と継続的に共有することができる。

 これらを連携させて実現した先進予防歯科サービスでは歯科医師や歯科衛生士が来院した患者の口腔状態に加えて、歯科医院向けクラウドサービスの歯科医療情報と患者のセルフケア状況が確認できるようになり、患者に対してより円滑かつ効果的な口腔指導が実現できる。

 さらにG・U・M PLAYに新たに提供されたアプリ「MOUTH STATUS」によって、歯科医院での検診結果をもとに歯1本ごとのプラーク(歯垢)残存レベルを設定し、普段の歯磨きで磨き残しの多い部分を可視化できるようになった。

 部位ごとの最適な歯磨き時間配分などの個別設定もでき、患者はスマートフォンの画面に表示される磨き方の指示に従って歯を磨くことで歯科衛生士が推奨するセルフケアを自宅で簡単に実践できる。

 サンスターと富士通の両社はこのサービスを予防型歯科医院を中心に2020年までに約500の歯科医院への導入を目指す。

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