
NECの強みはシステム全体の提案力
ビッグデータ、IoT時代のニーズに応える
DATABASE, BACKUP, FILE SERVER, VIRTUALIZATION
iStorage M110 / iStorage HS3
四つの提案パターンで攻める
IoTやビッグデータの時代の中で、ストレージに対するニーズも変化している。NECでは、クラウド、ビッグデータ・アナリティクス、SDS・HCI(ハイパーコンバージドインフラ)、セキュリティという四つのカテゴリーに分けて、それぞれの領域において求められるコスト、高速処理、運用性、大容量性といったユーザー課題に最適なストレージソリューションを用意している。
「ユニファイド、SAN、NAS、バックアップ&アーカイブ用途の『iStorage』製品群で、お客さまの課題にマッチした提案を行っています」(NEC パートナーズプラットフォーム事業部 シニアマネージャー 上原 淳氏)
現在、NECが中堅中小企業向けに力を入れているストレージの主な提案パターンは以下の四つだ。
・データベース/アプリケーションの高速化
・バックアップ/リカバリー
・ファイルサーバーの更改/ファイル共有
・サーバー仮想化の導入/拡大
例えば、コストを抑えながらデータベースを高速化したいというニーズに対しては、エントリーモデルのユニファイドストレージ「iStorage M11e」などを用いたSSDとHDDのハイブリッド構成を提案している。「性能の負荷が高いデータベース領域だけにSSDを採用し、アプリケーション領域にはHDDを使用することでコストを抑えます。実際には、提案構成の参考性能指標(IOPS値)を事前に提示して、SSDによる効果を把握していただいています」(上原氏)
SSDを採用する場合、書き込み回数を気にするユーザーも少なくないが、NECでは5年の保守期間内であれば、書き込み寿命に達しそうなSDD(書き換え回数が上限の90%まで達したSSD)の無償交換を実現している。「エンドユーザーは書き込み制限を気にしながらの運用を避けられるのです」(上原氏)
「クラウド、ビッグデータ・アナリティクス、SDS・HCI、セキュリティの領域において求められるストレージソリューションを用意しています」
店舗や拠点設置に最適なモデルを用意
仮想化基盤のバックアップ需要に対しては、バックアップ・アーカイブストレージの「iStorage HS」シリーズを用意する。「バックアップの複数世代取得、バックアップ時間の短縮、運用管理の簡易化といったニーズに対して、iStorage HS3が実装するデータの重複排除や圧縮機能が有効です。複数世代のバックアップデータの容量を抑制でき、バックアップ時間の短縮も可能です。お客さま環境で圧縮予測ツールを利用して圧縮後のデータサイズを計測し、その数値を元に参考構成を作成して導入効果を説明しています」(上原氏)
iStorage HSシリーズでは、小規模向けの「iStorage HS Lite」もラインアップされた。サーバーのExpress5800シリーズと同様のスリムタワーの筐体に重複排除機能、レプリケーション機能、暗号化機能などを搭載したiStorage HS Liteは、「店舗や拠点への設置に最適で提案しやすいモデル」だと上原氏は薦める。iStorage HSシリーズを組み合わせてデータの転送容量を削減したレプリケーション体制も構築できる。WANの回線利用コストを抑えた、安価な災害対策サイトを実現できるのだ。
ファイルサーバーの更改用途に対しては、NASの「iStorage NSシリーズ」を提案している。ファイル共有目的の部門サーバーから、セキュリティ目的の統合ファイルサーバー、そしてコスト削減目的のクラウド連携まで、利用目的に応じたさまざまな提案に適しているが、他社製品との差異化要素としてアピールするのは、ファイルサーバー統合管理ソフトウェア「NIAS」の存在だ。データの可視化や整理・容量削減などによるデータの肥大化対策を実現でき、さらにアクセス管理やリソース管理、個人情報検出などのセキュリティ対策も可能になる。上原氏は、「iStorage NSシリーズとNIASの組み合わせによって、ファイルサーバーの安全で効率的な運用管理が実現するのです」とメリットを解説する。
NIASを利用すれば、クラウド連携も手軽に行える。利用頻度が低いデータをNIASが自動で抽出し、NECのCloud IaaSに自動でアップロードするような体制を構築できるのだ。データは圧縮後に暗号化されてクラウドに転送される。
システムの提案力において一日の長
サーバーの仮想化需要に対しては、Express5800サーバーとiStorageシリーズ、SIサービスをセットにした仮想化簡易導入ソリューションを用意している。「推奨構成をセット化して、SI費を含めたトータルパックで提供します。事前検証済みの構成のため、安心して導入していただけます。iStorage Mシリーズならば、VMware環境での仮想マシンからストレージまでの一元管理が可能です。VVOL(Virtual Volumes)にも対応しており、バックアップやリストアといったストレージの機能を仮想マシン単位で利用できるようになっています」(上原氏)
顧客のデータ活用や管理課題に対して、これらのストレージ提案シナリオを用意しているNECでは、「国内開発、国内生産という一気通貫した製品を提供できる強みがあります。また、SANやユニファイド利用ではサーバーなどとの連携が外せません。その際に、Express5800サーバーで長年培ったノウハウを利用したシステム全体での提案力において一日の長があると自負しています」と上原氏。続けて、「IoTやビッグデータ時代の新たなニーズに対しても、お客さまの課題解決に結びつくストレージやシステムの提案が可能なので、ぜひ当社製品を活用していただきたいですね」と期待を込める。
キーワードから記事を探す
-
第 1 位
戸田覚が教えるExcelやWordでの手書き機能の使い方
-
第 2 位
USB Type-Cを軸にしたノートPCと外付けモニターの活用法を戸田覚が伝授
-
第 3 位
「オフィス作業では大画面モニターを使って仕事をさくさくこなそう」by戸田覚
-
第 4 位
文部科学省令和3年度予算からGIGAスクール構想のこれからを展望
-
第 5 位
PCディスプレイからケーブルが消える日。 ワイヤレスモニタ
-
第 6 位
手書きメモはすべてデジタルデータに! 戸田覚流メモ活用術
-
第 7 位
IBMが分社化と新会社設立について詳細を発表
-
第 8 位
スーパーシティ構想とは? 内閣府 地方創生推進事務局 担当者に聞く