ホーム > PC-Webzineアーカイブ > クラウド×バックアップの提案に潜むビジネスチャンス

クラウド×バックアップの提案に潜むビジネスチャンス

クラウド×バックアップの提案に潜むビジネスチャンス

2017年11月17日更新

クラウドとバックアップの組み合わせ提案は
段階的なクラウド活用を進めるユーザー企業に最適

データのバックアップを目的にクラウドストレージを選定する企業は少なくない。しかし、オンプレミスと同様の感覚でクラウドを扱えると考えていると、トラブル発生の原因になりやすい。今回はクラウドとバックアップの組み合わせによる製品提案のコツについて、Arcserve Japanに話を聞いた。

Lesson 1 バックアップデータの保存先にクラウドを選択

ユーザー企業がクラウド活用を検討する上で、最も導入が決定しやすい用途がバックアップだ。従来、企業で使用してきたストレージにデータをバックアップするのと同様の感覚で活用できるわかりやすさや、遠隔地へバックアップができるため災害対策として有効である点など、クラウドストレージをデータのバックアップ先に活用するメリットは多い。

しかしクラウドをバックアップの用途で使用する場合、課題となるのが回線速度だ。バックアップは「必要なときに」「必要なタイミングで」「必要なデータを」リストアできることが重要とされているが、クラウドはネットワーク回線で遠隔のクラウドストレージにデータをバックアップするため、回線速度の影響で上記の要件が満たせなくなってしまうケースも多い。また、クラウドにバックアップデータをアップロードする場合でも、毎回フルバックアップを行っていると、それだけ時間がかかってしまい業務に支障が出てしまう。回線を逼迫するクラウドへのバックアップはオンプレミス環境と同一に扱うことは難しく、それらの課題をクリアしたバックアップ製品を選定する必要があるのだ。

そのようなクラウドと組み合わせるバックアップ製品として適しているのが、Arcserve Japanが提供する「Arcserve Unified Data Protection」(以下、Arcserve UDP)だ。

Lesson 2 回線負担を低減したバックアップ手法が重要に

Arcserve Japan ソリューション統括部 プリンシパルコンサルタント 福田康幸氏は、Arcserve UDPをクラウドと組み合わせて活用するポイントを三つあげる。「一つ目はクラウドによる災害対策、二つ目はクラウドによる事業継続、三つ目はクラウド環境の保護です。この三つの内、もっともユーザー企業からにニーズが高いのは災害対策です。その際にユーザー企業が感じている不安として、回線への負担や、回線障害が起きた際のバックアップデータへの影響、業務への影響などがあります。それらを解消できるのがArcserve UDPです」と語る。

Arcserve UDPでは柔軟なバックアップ運用が可能だ。例えば災害対策を目的としてクラウドストレージにバックアップデータをアップロードすると、前述したように回線負担がかかるため、データ容量を少なくする必要がある。その場合、復旧ポイントや重要ファイルだけをクラウドに保管すれば、回線に負担をかけることなく重要なデータをクラウドに保管できる。また、LinuxサーバーをAWS S3に直接バックアップすることも可能で、ファイル単位のリストアにも対応している。同社のArcserve UDPではバックアップデータを転送する際に、変更ブロックだけをバックアップしてデータを最小化する「永久増分」と、無駄な重複ブロックを排除し、最小サイズで転送する「重複排除」を組み合わせることで最小サイズのバックアップデータをクラウドに転送しているため、回線の負担を最小限に抑えられるのだ。

Lesson 3 リストア時間ゼロで継続稼働させる仕組み

クラウドによる事業継続対策も、Arcserve UDPで実現できる。「クラウドバックアップしたデータをオンプレミスにもう一度戻して稼働させるには手間がかかります。そこで当社ではAWS EC2上にすぐに立ち上がるサーバーを用意し、そこにデータをレプリケートさせておくことで、大規模な災害が発生した際にクラウド上のサーバーをインスタンス起動させ、リストア時間ゼロで事業継続できる仕組みを提供しています」と福田氏。しかしこの仮想スタンバイは常にサーバーを立ち上げておく必要があるので、コストがかかってしまう。よりコストを抑えた形で、事業継続対策を行いたい場合、AWS EC2上に仮想マシンを構築しておき、そこに変更データなどを保管しておく。そして災害が発生した際は4ステップでインスタンスを作成し、業務サービスを即再開できるような仕組みも提供している。

福田氏は「このような災害対策、事業継続対策の手段として、クラウドストレージとバックアップ製品の組み合わせはユーザー企業に高い訴求力があります。それに加えて、クラウドとバックアップという組み合わせで気づかれていない提案ポイントがあるのです。それはクラウド環境の保護にバックアップを提案するという手法です」と語る。

具体的には、クラウド上で稼働している仮想マシンの保護にArcserve UDPを利用するのだ。オンプレミスと同等の機能・操作でバックアップやリストアが行え、ファイル単位の復旧にも対応している。福田氏は「災害対策や事業継続対策で、クラウドにバックアップするケースはオンプレミスからクラウドへ移行するユーザーをターゲットとした提案になりますが、このクラウドを対象としたバックアップは、すでにクラウドに移行が完了しているユーザーをターゲットとした提案です」と話す。

Lesson 4 意外と盲点になっているクラウドの保護

ユーザーによる操作でファイルが失われるなど、クラウドを利用している場合でもデータが喪失する可能性は多くある。そうしたクラウド利用のデータ喪失を防止するため、バックアップ製品の導入が重要になる。

Arcserve UDPではOffice 365用製品サブスクリプションを追加で導入することで、Office 365のExchange Onlineをバックアップすることも可能だ。基本的にExchange Onlineでは、完全削除アイテムの保持期間が14日、削除済みメールボックスの保持期間は30日と定められており、その期間を超えるとデータにアクセスできなくなる。例えば退職した従業員のアカウントを削除してしまうと、そのメールを復旧できなくなってしまうのだ。保存義務のあるメールも存在するため、そうしたデータを長期保存するためにもバックアップが必要となるのだ。

オンプレミスからクラウドへ移行するユーザー企業から、クラウドへ完全移行したユーザー企業まで、バックアップ製品と組み合わせて提案するターゲット層は幅広い。Office 365のバックアップ以外はすべてArcserve UDPの標準価格で提供される機能である点も訴求力の高いポイントだ。「また、すでにArcserve UDPを導入しているユーザー企業にも、Office 365のバックアップの重要性を訴求することで、新たにサブスクリプションライセンスの提案ができます」と福田氏。盲点となりがちなバックアップとクラウドを組み合わせることで、より商機が広がりそうだ。

本日の講師

Arcserve Japan ソリューション統括部 プリンシパルコンサルタント 福田康幸 氏

キーワードから記事を探す