ホーム > PC-Webzineアーカイブ > 戸田覚がたどり着いた名刺管理術とは?

戸田覚がたどり着いた名刺管理術とは?

戸田覚がたどり着いた名刺管理術とは?

2017年09月15日更新

名刺は画像データで見られればいい

テーマ:名刺管理の究極方法

何とも悩ましい名刺管理。放置しておくとあっという間に溜まってしまう……。僕はもう30年ほど仕事をしているわけだが、名刺管理には試行錯誤してきた。しかも時代に応じて名刺のあり方も変わってきている。今回は、苦労の末にたどり着いた戸田流の名刺管理術について紹介していこう。

名刺の使い方が変わってきた

冒頭に「時代に応じて名刺のあり方も変わってきた」と書いたのだが、まずその理由を紹介しよう。僕が仕事を始めた30年程前には、連絡の主役が電話やファクスだった。特に電話を使うことが多かった。だから、名刺管理でも重要なのは電話番号がいつでもわかることだ。僕は当時営業をしていたのだが、顧客の電話番号リストを手書きで作って手帳に挟んでいたことを思い出す。

ところが、今は連絡の主役はメールだ。しかも、メルアドは、メールアプリに記録されているから、いちいちアドレス帳的なものを作る必要はない。業種によっては、「今でも連絡は電話が主役だ」という方もいらっしゃるだろう。だが、そんなケースでも電話番号を名刺管理で使う必要はない。スマホの電話帳に入っているからだ。

つまり、昔に比べると仕事のコミュニケーションを取る上で、名刺の価値は大きく下がっているのだ。名刺というよりは、住所録の価値と言った方が良いだろう。今どき、すべての情報を記録した住所録を作る意味はほとんどなくなっている。

それでも、名刺が役立つこともまだまだ少なくない。一度会ったけれどひんぱんに連絡を取らない人、挨拶をしただけの方に電話をかけたり、メールを送る際には、まず名刺を見てアドレスを取得するのが普通だ。また、面談の際に相手の役職などが気になるケースもある。そんなときにもすぐに調べられるとベストだ。

僕が困るのは、訪問する際の住所だ。前記のような理由から僕は住所録を作っていない。メルアドはメールアプリに、電話番号はスマホの電話帳に入っている。だが、どこにも住所を入れていないのだ。訪問やものを送るために住所が必要になったタイミングで、ようやく普段の管理以上のことがしたくなる。とはいえこんなケースはさほど多くないので、受けとったすべての名刺をデータ化する意味がないと気付いた。

テキストデータ化は非効率

名刺をテキストデータにして住所録を作る方法はいくつかある。最近ではスキャンしたりスマホで撮影した名刺を送るだけでデータ化するサービスもある。だが、僕はテキスト化をお薦めしない。まず、メルアドと電話番号は、前記のように住所録に載っていてもあまり価値がない。メールアプリやスマホの電話帳に入っていないと素早く使えないからだ。

結局のところ、ひんぱんに使わないからこそ、名刺はそのまま画像データで見られればいいと思っている。手間やコストをかけてテキスト化しても利用頻度が低すぎるのだ。僕がセールスをしていた昔は名刺をフォルダーに入れて持ち歩いていたこともあった。収納できる枚数が限られるし荷物としても重かった。ところがいまやスマホが使えるではないか。画像データにした名刺なら、何千枚でも持ち歩けるのだ。

そこで僕がたどり着いた結論は、Evernoteによる管理だ。名刺を受けとったらスキャナーで読み込んで、Evernoteに保存するだけだ。たったこれだけで、何千枚の名刺でも持ち歩けるようになる。しかも、非常に優れているのが読み込んだ名刺の画像データを自動的にOCRしてくれるので、テキスト検索で見つかることだ!

つまり、画像データとして読み込んだだけで名刺データベースが完成するのだ。会社名や個人名で検索すれば、スグにヒットする。もちろん、スマホでも検索して探せる。名刺管理に要する時間は、スキャンして読み込むだけなので、週に数分だ。名刺を取り込むにはドキュメントスキャナーがおすすめ。Evernoteと親和性が高いのは、ScanSnapシリーズだ。枚数が多いなら「iX500」、少ないなら、「iX100」をお薦めする。

名刺は週に1 度程度スキャナーで読み込んでいる。
アドレス帳には登録できないロゴマークやQR コードなどの情報が重要だ。

ただし、画像のテキストを検索するEvernoteの機能は、年間3,100円かかる「プラス」でなければ利用できない。まあ、仕事の道具としては妥当な価格だ。

さらに上位の「プレミアム」では、スマホで名刺を撮影すると自動的にOCRで取り込んだ住所録を作ってくれる。だが僕はこんな機能はいらない。名刺を画像で保存して、OCRしてくれるだけで十分だ。
画像で名刺を保存できていると、アドレス帳にはない情報も確認できる。例えば、会社のロゴや英字の読み仮名、取り扱い製品などがわかることがある。また、QRコードが付いていればWebサイトにもスグにアクセスできるだろう。

Evernoteは、規約が改定されて有料版でないと使い物にならなくなっているので、活用したいなら課金利用を強くお薦めする。

残念なのが、OneNoteの名刺管理機能がいま一歩なことだ。名刺をデータで取り込んで保存はできるのだが、画像データを検索する機能が弱い。画像を選択して設定することで、画像内のテキストを検索する機能が使えるのだが、精度が低いし手間がかかる。この点に関しては、間違いなくEvernoteが使いやすい。

Evernoteには名刺を撮影してスキャンする機能も搭載されている。
Evernoteのプレミアムに加入していると、名刺を自動的にテキストデータ化できる。

スキャンした名刺は、画像データから検索が可能だ。上はテキスト化した名刺、下はしていない名刺だが、どちらも検索できている。

キーワードから記事を探す