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NEC 執行役員 社会公共ビジネスユニット 西日本担当 石橋研二氏 インタビュー

NEC 執行役員 社会公共ビジネスユニット 西日本担当 石橋研二氏 インタビュー

2017年09月11日更新

地方の中小企業でAIやIoTへの関心が高まる
地方創生に向けてパートナーとの協創を強化

NEC iEXPO KANSAI 2017 セミナーレポート

NECグループは今年も「NEC iEXPO KANSAI」を2017年7月7日に大阪のグランフロント大阪 ナレッジキャピタル コングレコンベンションセンターで開催した。展示会場ではNECグループの「社会ソリューション事業」への取り組みやAIおよびIoTなど最新テクノロジーを活用した同社のソリューションが紹介された。またセミナー会場では企業のトップや各分野の第一人者が登壇し、これからのビジネスに役立つテーマで講演が行われた。

日本電気株式会社 執行役員 社会公共ビジネスユニット 西日本担当 石橋研二氏

最新テクノロジーを活用したビジネスが本格化

展示会場では最新テクノロジーを活用した企業向けおよび社会課題の解決に向けたさまざまなソリューションが紹介されていたが、2年ほど前は実証実験段階だったAIやIoT関連のソリューションが今年は多くが実用化され、ソリューション提供されていることが印象に残った。

展示会場ではIoTやAI、ビッグデータなど最新テクノロジーを活用したソリューションが紹介された。

例えば世界的にも高く評価されているNECの顔認証技術を活用した最新ソリューションとして数十人規模の群衆の顔をリアルタイムに認証・追跡するシステムや、カメラの映像から対象者の視線の方向を高精度に検知するシステムが紹介されていた。

NECの画像認識・解析技術を活用した企業向けソリューションは産業における革新への貢献が期待されている。

また画像認識・解析技術を活用した企業向けソリューションとして、製造業および流通、物流における誤出荷防止ソリューションや店舗店頭の棚割状況をデータ化したり、店舗内の来店客の行動を可視化・データ化したりするマーケティングソリューション、さらには顔認証による勤怠管理などが紹介されていた。

VRを活用したビジネスソリューションは特に注目を集めた。

このほか2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けたインバウンド需要拡大に向けた多言語音声翻訳ソリューション、マイナンバーカードを活用した新ビジネス創出の提案、サイバーセキュリティ関連など旬のソリューションも数多く紹介された。

さらに会場に隣接する屋外の特設会場ではドローンを利用したソリューションの実演も行われるなど、これからのICTソリューションの需要を見据えた実践的な展示内容で、各ブースでは来場者が熱心に説明を聞き入っていた。

屋外の特設会場ではドローンのデモンストレーションが実施された。写真はNECソリューションイノベータが出展したスマートフォンとスマートウォッチを利用してドローンをハンズフリーで直感的に操作できるテクノロジーの実演風景。写真左の黒いドローンは手に持っているプレートにセットされたスマートウォッチで方向を操作し、ヘッドセットのスマートフォンでカメラの視点を操作する。なおプレートは実際には足元で操作する。

地方の中小企業でもAIやIoTへの関心が高まる

「NEC iEXPO KANSAI 2017」が開催された大阪をはじめとした西日本の市場の商機についてNECで西日本市場のビジネスを担当する日本電気株式会社 執行役員 石橋研二氏に話を伺った。

NECの石橋氏は「AIやIoTなどの最新テクノロジーを活用したソリューションやサービスも提供して、パートナーと協創して地域の活性化に貢献したい」と強調する。

まず今年のNEC iEXPO KANSAIで本格的な展開が印象に残ったAIやIoTについて石橋氏は「一昨年からAIやIoTを西日本市場にも積極的に紹介してきましたが、今年はパートナー様から具体的な質問や相談が数多く寄せられ、手ごたえを感じました」と語った。

またAIやIoTに関心を持っているのは大企業だけではなく中小企業にも広がっているという。石橋氏は「パートナー様からエンドユーザーであるお客様の価値を上げるための活用について一緒に考えてほしいという要望が増えています」と話を続ける。

そこでNECでは中小企業向けにAIやIoTのソリューションを提供するためのパートナー支援プログラムを用意しており、これから本格的に実施していく計画だ。

石橋氏は「パートナー様はAIやIoTの価値をお客様に伝えるためのツールを必要としています。まずは製造業や流通、物流など業種ごとの具体的な事例を、わかりやすく提供していきます」と説明する。

イベントと地方創生でパートナーと協創

西日本でのビジネスの展開について石橋氏はイベントと地方創生の二つのキーワードを挙げた。石橋氏は「大阪を中心とした西日本では今後、2025年の万博の誘致やラグビーのワールドカップ、IR(統合型リゾート)推進法案によるカジノを含むレジャー施設の実現など、大きなイベントが予定されています。NECでは当社の強みであるセキュリティ関連のテクノロジーやソリューションで安心・安全なイベントの開催に協力するとともに、パートナー様との協創によって幅広くビジネスを展開したいと期待しています」と意気込みを語る。

こうしたイベントによる地域の活性化に加えて、地方創生への貢献にも意欲を見せる。少子高齢化による人口の減少や人手不足は地方でより深刻な問題となり、地方創生に向けてIoTやAIの活用が欠かせなくなるからだ。

例えば地域における介護の問題、ゴミや水など公共サービスの問題、人手不足、公共交通機関の維持等、IoTおよびAIを活用することで解決できる課題は多い。

そのため地域ではIoTを活用するためのシステム基盤の構築をはじめ電力やガスなどの社会インフラの最適化、そして教育のICT化、さらには防災や過疎地の物流、観光誘致などを目的としたドローンの活用など、地方創生に向けたさまざまなICT需要がある。

そこでNECでは「未来都市づくり推進本部」という新しい組織を作り、地方創生への取り組みを強化している。石橋氏は「IT機器やネットワーク機器の販売だけではなく、IoTやAI、そしてセキュリティなどの最新テクノロジーを活用したソリューションあるいはサービスも提供して、パートナー様と協創して地域の活性化に貢献していきたい」と展望を語った。(レビューマガジン社 下地孝雄)

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