ホーム > PC-Webzineアーカイブ > 四つの注力分野でのビジネスの成長に向けて、インテリジェントクラウドとインテリジェントエッジを推進

四つの注力分野でのビジネスの成長に向けて、インテリジェントクラウドとインテリジェントエッジを推進

四つの注力分野でのビジネスの成長に向けて、インテリジェントクラウドとインテリジェントエッジを推進

2017年08月07日更新

四つの注力分野でのビジネスの成長に向けて
インテリジェントクラウドとインテリジェントエッジを推進

日本マイクロソフト株式会社 代表取締役社長 平野拓也氏

日本マイクロソフトが新しい会計年度を迎え、同社のビジネス戦略と成長に向けた組織編成の変更について説明した。その戦力とは産業や企業におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)の実現を支援することに主軸を置いたものであり、クラウドとエッジコンピューティングのインテリジェント化を基盤にパートナーと一体となってソリューションを提供するという概要だ。

クラウドの売上比率が約50%に

日本マイクロソフト 代表取締役社長 平野拓也氏はまず現状のクラウドビジネスについて説明した。同社のFY17(同社の2017年の会計年度)におけるクラウド事業のグローバルでの売り上げは900億ドルで、そのうち法人向けが189億ドルに達していると説明。この数字はFY18に達成を目標としている200億ドルにきわめて近づいており、クラウド事業がグローバルで好調であると強調した。

グローバルでAzureは約2倍の97%増、Office 365は43%増、そしてDynamic 365は74%増と大幅な成長を記録したという。平野氏は「Azureは三桁成長を続けており、今後も倍、倍で成長を目指す」と強気だ。

平野氏は自身の国内でのクラウドの取り組みについて2年前の社長就任時に、2年間でクラウドの売り上げ比率を50%にすることを目標に掲げていた。しかし現状は目標に3ポイント届かない47%(FY17第4四半期)だという。ただし2年前の同社のクラウドの売上比率はわずか7%であった。それが47%にまで拡大したのだから、相当な成長を達成したことは間違いない。

インテリジェントなクラウドとエッジ

FY18からの注力分野について平野氏は「働き方改革」を継続して強化するとともに、デバイスに関しても継続して進化させていく。そして最も重要と思われるのが産業分野向けビジネスへの取り組みだろう。

産業および企業におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)の実現をクラウドプラットフォームとサービス、そして各種デバイスで支援する狙いだ。

そしてデジタルトランスフォーメーション(DX)の実現に必要なIoTやAIの進化を支えられるインテリジェント化したクラウドとインテリジェント化したエッジコンピューティングのサービスの提供が基幹となる。

同社がフォーカスするインテリジェントクラウドとインテリジェントエッジの市場規模は、国内で2020年までに26兆円に達すると説明する。

デジタルトランスフォーメーション(DX)の実現に向けてICTのより高度かつより有効な活用が必要となるが、そのために従来のIT予算の枠だけではなく事業部門の要望を取り入れたICT活用が進展すると見られる。こうした動きの中で同社が注力していく四つの分野での商機が拡大すると強調する。

組織編成を大幅に変更

インテリジェントクラウドおよびインテリジェントエッジによる四つの注力分野でのビジネスの成長に向けて、日本マイクロソフトの組織編成を変更した。平野氏は「既存の組織編成はオンプレミスのPCやサーバーに向けたものであり、これまでも事業環境の変化に応じて部分的に変えてきたが、今後の成長には根本的な変更が必要」だと説明する。

新しい組織編成では法人向けビジネスとコンシューマー向けビジネスを従来通り分類し、法人向けをエンタープライズ(大企業)とSMB(中小企業)に分類している。

そしてクラウド&ソリューション事業本部とデジタルトランスフォーメーション事業本部、インサイドセールス事業本部を新設するとともに、パートナー関連部門をパートナー事業本部に統合した。

ちなみに新設・変更された事業部門の規模はクラウド&ソリューション事業本部が200名、デジタルトランスフォーメーション事業本部が100名でスタートして随時増員、インサイドセールス事業本部が100名、パートナー事業本部が200名となっている。

またインサイドセールス事業本部の役割について、大規模な案件は営業チームが選任で担当するが、それ以外の案件についてはインサイドセールス事業本部の正社員のテレセールスが営業支援を行うという。

このほかコンシューマー&デバイス事業本部のトップに東芝で30年にわたってデバイス事業に携わった檜山太郎氏が2017年8月1日付で就任した。

成長に向けてパートナーとの連携を強化

平野氏はパートナーとのビジネスに関して、これまでは売ってほしい商材についてテクノロジーの説明やマーケティングの支援を行ってきたが、これからは産業ごとにターゲットを絞ってパートナーと一体となってパートナーのソリューションも含めてソリューションを売っていくと、パートナーとの連携について強調した。

日本マイクロソフトの平野社長はクラウド事業をさらに加速させて、収益構造のモダナイズを実現する。
その目標に向けてパートナーとの協業をいっそう強化する。

同社がパートナーと見ているのはディストリビューターや販売店、SIerなど従来のビジネスパートナーに加えて、ユーザー企業もパートナーと捉えていると感じられる。というのもデジタルトランスフォーメーション(DX)の実現には中長期的な取り組みの継続が必要であり、日本マイクロソフトが働き方改革や産業分野でビジネスを成長させるにはさまざまな取り組みで得られる課題やその解決策、成功事例の積み重ねが必要だからだ。

新しい組織編成を見ると同社のビジネスの成長はクラウド&ソリューション事業本部とデジタルトランスフォーメーション事業本部、そしてコンサルティングやカスタマイズ等を担当するエンタープライズサービス事業本部が、いかに一体となって活動できるかがカギとなるだろう。

Windows 7サポート終了需要と新しい話題

このほかPC市場についてPCやノートPCの使い方はこれまでも変化しており、今後も新たな使い方が出てくることで需要はあると自身の考えを話し、Windows 7のサポート終了に向けた特需について「Windows XPの時の急激な需要増を反省している」と前置きして「今から啓もう活動を展開して需要を分散するとともに、PCやデバイスの使い方に対して新しい提案をしていきたい」と語った。

そして「働き方改革を引き続き推進するにあたり自社の取り組みも進展させる。2017年9月に育児、育休の制度を大幅に変え、日本では見られない施策を実施する予定だ。またいったん仕事を離れたプロフェッショナルが再び最前線で活躍できるインターンシッププログラムも検討している」と話題を提供した。(レビューマガジン社 下地孝雄)

キーワードから記事を探す