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ネットワークカメラ領域でも光学系の技術を生かすキヤノン

ネットワークカメラ領域でも光学系の技術を生かすキヤノン

2017年07月13日更新

カメラメーカーならではの技術を生かす

Canon

「ネットワークカメラは、今後、記録だけじゃなく内容の判断もできるようになります。そのため、より鮮明な映像を録画できるレンズやセンサーが求められます。そうした際に、カメラメーカーならではの光学系の技術を生かせるのが、当社の強みです」

キヤノンマーケティングジャパン NVS企画本部 NVS企画部 NVS商品企画課 課長の奈良祐司氏はネットワークカメラのこれからの活用を見据えた同社製品の魅力をこのように語る。一眼レフカメラやコンパクトデジタルカメラの開発で培ってきたレンズ性能やCMOSセンサー、映像処理エンジンのDIGICなどの技術的要素が注ぎ込まれた同社のネットワークカメラ製品について、「映像の再現性の高さで評価をいただいています」と奈良氏はアピールする。映像の再現性とは本来の色の再現性を指すが、再現性の高い映像は画像解析に生きてくる。つまり、画像解析の活用が見込まれるこれからのネットワークカメラ市場において、優位なポジションに立てるというのだ。

同社製品の最近の売れ筋は小型モデルだ。設置環境に溶け込むドーム一体型の本体デザインは、チェーン店や小売店、ビル、オフィスといったさまざまなスペースへの設置に最適。「さりげなく目立たないデザインが高い評価を得ています」と奈良氏は話す。小型でありながら広角レンズを搭載し、電動のパン・チルト機構を採用したモデルは、店舗や建物内のモニタリング用途において重宝するだろう。

小型で耐衝撃性を備えた屋外モデルも用意されている。IK10(40cmの高さから落ちる5kgの物体の衝撃に耐える)に準拠し、防塵防水仕様(IP66)の「VB-S30VE」や「VB-S800VE」は、-25〜50度の環境で利用可能だ。マイクも内蔵されているため、音声の監視も実現する。VB-S30VEはワイド端でF1.4、テレ端でF2.6と明るく、低照度環境下に対応したズームレンズを搭載している。VB-S800VEには、夜間などの低照度環境下でもカラー撮影を可能にするF1.6の広角単焦点レンズが採用されている。

「当社はそもそもWebキャスティングなどで利用されるネットワークカメラの提供からスタートしているので、パン・チルトやズーム性能にも一日の長があります」(奈良氏)

キヤノン「VB-S30VE」
ワイド端でF1.4、テレ端でF2.6のズームレンズを搭載した小型ネットワークカメラ。
キヤノン「VB-S800VE」
夜間でもカラー撮影を可能にするF1.6の広角単焦点レンズを採用したネットワークカメラ。

作業状況の確認をネットワークカメラで自動化

キヤノンが提供するネットワークカメラの利用用途については、「監視目的がまだまだ多いですが、これからは予兆検知やマーケティングでの活用が広がっていき、接客サービスの向上や業務の効率化にも役立てられていくでしょう」とキヤノンマーケティングジャパン NVS統括本部 NVS企画本部 NVS企画部 NVSイメージングソリューション企画課 課長の池田知明氏は話す。

(右) キヤノンマーケティングジャパン NVS企画本部 NVS企画部 NVS商品企画課 課長 奈良祐司 氏
(左) キヤノンマーケティングジャパン NVS統括本部 NVS企画本部 NVS企画部 NVSイメージングソリューション企画課 課長 池田知明 氏

そうした使われ方ではもちろん映像解析が活躍することになるが、キヤノンでもすでに「People Counter」(多人数カウント)と「Minimum Staff-Count Detector」(単独作業検知)という二つの映像解析ソフトを提供している。People Counterは映像の中から約1,500人までの人数のカウントを可能にするソフトで、ネットワークカメラで撮影したライブ映像やビデオマネジメントソフトに保管したデータから人の特徴を検知し解析することで、横向きや後ろ向きも含めて人数のカウントを実現する。小売店舗や大規模な商業施設、駅、競技場、空港などの施設において、混雑状況や来場者数の把握が可能だ。人の流れが把握できるため、警備員の最適配置や集客の傾向を把握するマーケティングにも有効だ。

Minimum Staff-Count Detectorは、映像内で指定した領域に映る人物が1人の場合や、複数人であっても一定距離以上離れた場合に単独で作業をしていると判断して警告を出すソフトだ。複数人での作業が求められる現場での需要を想定している。例えば、機密性が高いデータセンターや金融機関などだ。「作業状況のチェックをネットワークカメラで自動化することで、コスト削減と業務の効率化を実現できるのです」(池田氏)

これらの映像解析ソフトに加えて、クラウド上にネットワークカメラのデータを保存できるクラウドサービス「VisualStage Type-Basic」や、ネットワークカメラで撮影した映像を管理できるマイルストーンシステムズの「Milestone XProtect」などの提供によって、ネットワークカメラユーザーのニーズに応えていくという。

クラウド型録画サービス「VisualStage」の画面。
ネットワークカメラ映像の管理ソフト「Milestone XProtect」の画面。

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