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国内でもクラウドファーストが広く浸透、パブリッククラウドの需要が好調に拡大

国内でもクラウドファーストが広く浸透、パブリッククラウドの需要が好調に拡大

2017年07月31日更新

国内でもクラウドファーストが広く浸透
パブリッククラウドの需要が好調に拡大

クラウドファーストの意識が広く浸透

既存システムの更新においても、デジタルトランスフォーメーション(DX)への取り組みなど新しい需要においても、クラウドファーストの意識が広く浸透しているようだ。

IT専門調査会社のIDC Japanが2017年7月5日に発表した2016年の国内クラウドITインフラストラクチャー市場調査の結果によると、2016年の国内クラウドITインフラストラクチャー市場での出荷額は前年比17.2%増の1,432億5,200万円だったという。

この調査は国内クラウドITインフラストラクチャー市場を「パブリッククラウド向け」および「プライベートクラウド向け」の配備モデル別ITインフラストラクチャーの出荷動向について分析したものだ。
なおITインフラストラクチャーとしてはサーバー、エンタープライズストレージシステム、データセンター向けイーサネットスイッチを調査対象としている。

パブリッククラウド向けの出荷が好調

2016年はパブリッククラウド向けの出荷が63.7%と好調で、前年比25.1%増の913億円だった。パブリッククラウドサービスの主要な担い手はグローバルなサービスプロバイダーに加えて、国内資本の大手ホスティングサービスプロバイダーなどへと広がった。

過去数年を振り返るとIBM、富士通、NEC、日立製作所といった総合ITソリューションを提供するハードウェアベンダーにおいても、ハードウェアを中心に据えた事業戦略からクラウドサービスやDX関連ソリューションを中心に据えた事業戦略への転換が進んでいる。

このようなパブリッククラウドサービスの創世記から普及期における市場参加者の変化が、2016年の国内クラウドITインフラストラクチャー市場におけるパブリッククラウド向け出荷額シェアに反映されたようだ。

ファーウェイの勢いが加速

グローバルクラウドサービスプロバイダーは創生期から高密度実装が可能で冷却効率の高いハードウェアを、大量かつ低価格で調達するためにODMから直接調達、つまりODM Directで調達している。またデルでは従来から大規模導入する顧客向けに個別仕様のハードウェアを提供してきた。

一方で国内資本の大手ホスティングサービス事業者や総合ITソリューションを提供するハードウェアベンダーの事業戦略がクラウド重視へと転換する過程において、冷却効率を高め高密度実装も可能な製品が提供されるようになった。

総合ITソリューションを提供するハードウェアベンダーにおいては顧客への販売に加えて、自社や関連会社が提供するクラウドサービスでも自社製品を採用する。

さらに案件の規模によってはODM Directやデルと競合するベンダーが現れた。顕著な例としてはファーウェイがこれに当たる。国内市場において同社は特定の大口案件にフォーカスして提案しており、一部のサービスプロバイダーにおいて案件を獲得しているようだ。

これらの複合要因によって2016年におけるパブリッククラウド向け出荷では、ODM Directの占める割合が2014年の43.4%から15.1ポイント低下して28.3%になった。

処理能力に対する需要拡大が課題

2016年は二桁のプラス成長となった国内クラウドITインフラストラクチャー市場だが、成熟した国内市場においては処理能力に対する需要を増やさない限り、長期的にはクラウドITインフラストラクチャーに対する需要は頭打ちになると考えられる。

IDC Japanでエンタープライズインフラストラクチャ グループマネージャーを務める福冨里志氏は「エンタープライズITインフラストラクチャーベンダーは既存の優良顧客を取り込むばかりではなく、IT活用による新規ビジネス創出を目指す顧客とのエンゲージメントを深め、自ら優良顧客を育てる取り組みが不可欠である」と提言している。(レビューマガジン社 下地孝雄)

■国内クラウドITインフラストラクチャー市場・パブリッククラウド向け出荷額シェア(ODM Direct vs. Branded Vendors)

※Branded VendorsはODM Direct以外のベンダーを合計した出荷額を表す。 出所:IDC Japan

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