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国内IT市場はすべての地域でプラス成長を続ける、地方の低い成長率と人材不足が課題

国内IT市場はすべての地域でプラス成長を続ける、地方の低い成長率と人材不足が課題

2017年07月31日更新

国内IT市場はすべての地域でプラス成長を続ける
課題は地方での低い成長率と人材不足の顕著化

ハードウェア市場の回復でIT市場がプラス成長に

国内のIT市場は地域別に見ても全体的にプラス成長が期待できそうだ。また大都市圏では高い成長率が見込めるという。地方でも人口減少や経済停滞という課題があるものの、プラス成長が見込めるようだ。

IT専門調査会社のIDC Japanが2017年7月6日に発表した国内IT市場の地域別予測によると、2017年の国内IT市場はハードウェア市場が回復することから各地域でプラス成長を予測している。

特に東京都は2017年前年比2.9%、東海地方は同2.3%、近畿地方は同2.5%と比較的高い成長率を予測している。

その他の地域でも東京都を除く関東地方が同1.9%、九州・沖縄地方が同1.2%、北陸・甲信越地方が同1.0%と、1%以上のプラス成長を予測する。一方、北海道や東北地方は同0.6%、中国・四国地方は同0.9%と、いずれもプラス成長ながら小幅の成長率に留まるようだ。

全国の都市圏でIT投資が積極的

2018年以降は大都市圏(東京都とそのほかの関東地方、東海地方、近畿地方)におけるIT支出はプラス成長を維持すると予測している。特に東京都では2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催に伴い、積極的なIT支出が見込まれる。

また近畿地方、東海地方、東京都を除く関東地方では大手製造業、およびこれらの大企業と取り引きを行う部品製造業において既存システム刷新に加えて、IoTの活用の取り組みが本格化することからIT支出は堅調な拡大が予測される。

その一方で大都市圏以外の地域(北海道や東北地方、北陸・甲信越地方、中国・四国地方、九州・沖縄地方)では人口減少の影響もあり、地域経済の停滞は長期化すると見られ、多くの企業、地方自治体で最低限のIT支出に留まると見られる。そのため大都市圏以外の地域のIT支出は2019年を除いてマイナス成長に留まると予測する。ただし福岡県など堅調なIT支出が見込める地域もある。

人材不足でサポート体制の維持が課題

国内IT市場は大都市圏では堅調なIT支出が継続する一方で、それ以外の地域では低い成長率が継続する。ITサプライヤーにおいて大都市圏以外の地域におけるIT市場の当面の成長性が相対的に乏しい中で、いかにして自社のビジネスを展開するかが大きな課題となる。

加えてもう一つ大きな課題として、人材不足の深刻化が挙げられる。このような中でITサプライヤーが既存の販売チャネル網およびサポート体制を維持することは、徐々に困難になるだろう。

IDC JapanでITスペンディンググループ リサーチマネージャーを務める市村 仁氏は「ITサプライヤーは販売チャネル、サポート体制を見直し、第3のプラットフォームの活用などより効率的な施策を検討することが求められる」と提言する。(レビューマガジン社 下地孝雄)

■国内IT市場・地域別支出額予測(2016年~2021年)

※各地域の内訳
・大都市圏:東京都、関東地方(東京都を除く)、東海地方、近畿地方
・その他地域(東日本):北海道/東北地方、北陸/甲信越地方
・その他地域(西日本):中国/四国地方、九州/沖縄地方
出所:IDC Japan

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