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5GとWi-Fiは共存共栄? 勢力争い? 5Gのサービス開始に向けて優位性をアピール

5GとWi-Fiは共存共栄? 勢力争い? 5Gのサービス開始に向けて優位性をアピール

2017年07月31日更新

5GとWi-Fiは共存共栄? 勢力争い?
5Gのサービス開始に向けて優位性をアピール

次世代ワイヤレスネットワークの主役は5Gか? Wi-Fiか? 両方か?(後編)

2017年7月25日に開催された「2017 Tokyo Wi-Fi Summit」に主席したWi-Fi Allianceのケビン・ロビンソン氏と
無線LANビジネス推進連絡会の小林忠男氏が記者会見を行った。

無線LAN製品の普及を促進する業界団体であるWi-Fi Allianceは最新技術や今後の展開について発表するイベント「2017 Tokyo Wi-Fi Summit」を2017年7月25日に都内のホテルで開催された。その翌日、同イベントに出席したWi-Fi Allianceのマーケティング担当でVice Presidentを務めるケビン・ロビンソン氏と、2016年3月よりWi-Fi AllianceのStrategic Partnersの一員となった無線LANビジネス推進連絡会(Wi-Biz)の小林忠男会長が、同イベントの報告とWi-Fiの展望について記者会見を行った。

Wi-Fiなくして5G世代は始まらない

無線LANビジネス推進連絡会(Wi-Biz)の小林忠男会長は2017 Tokyo Wi-Fi Summitに登壇した総務省 総合通信基盤局長 渡辺克也氏の講演内容を紹介した。渡辺氏は「IoT時代に向けての日本のワイヤレス戦略」の中で「Wi-Fiなくして5G世代は始まらない。5GとWi-Fiが2020年のワイヤレス環境を作る。若い人の80%は自宅でWi-Fiを使っており、家の中のIoT環境を作るのはWi-Fiがベストだ」と話したという。

無線LANビジネス推進連絡会(Wi-Biz)会長 小林忠男氏

続いて日本電信電話株式会社 取締役 新ビジネス推進室長 栗山浩樹氏は 「ワイヤレス・Wi-Fi・光の融合と2020」の中で、「Wi-Fiは世界に例を見ないデファクトスタンダードの成功例だ」と話したという。

小林氏はWi-Fiがデファクトスタンダードになり広く普及した理由について「1999年に802.11を策定した際に相互接続認証の機能を作ったこと、スマートフォンに搭載されたことの二つが大きな要因となった」と説明した。

そして現在、通信事業者によるWi-Fiスポットの整備に加えて自治体や学校、企業がフリーWi-Fiの整備を拡大しており「光の先のWi-Fi」が定着しているとし、7月24日に実施されたテレワークデイについて触れ、「Wi-Fiがテレワークやモバイルワークの推進に貢献している」とアピールした。

5GとWi-Fiは相互補完関係

これからのワイヤレスネットワークの展望について小林氏は「5GとWi-Fiがセット」であると強調する。そして小林氏は個人的な見解だと前置きして「格安SIMはコンビニやカフェにフリーWi-Fiがあるから普及したと考えている」と説明した。

ロビンソン氏も同様に「セルラーとWi-Fiは相互で補完的な役割を担っている。例えば高速移動中はセルラーを利用し、とどまってまた移動するようなときにはWi-Fiを利用するというイメージ」と説明する。

セルラーとWi-Fiは相互補完関係だが、5GよりもWi-Fiの方が優れる!?

さらにロビンソン氏は「セルラーからWi-Fiへのオフロードは60%だ。5Gではこの数字が減ると見る人もいるが、私はオフロードは増えると予測している」と話を続ける。

最近、ソフトバンクグループ株式会社 代表取締役会長兼社長の孫正義氏が「フリーWi-Fiスポットを作るよりも(セルラーの)ローミング料金を下げたほうがいい」という趣旨の発言をして注目を集めた。

これに対してロビンソン氏は「Wi-Fiがなければセルラーはパンクする」と強調し、セルラーとWi-Fi、5GとWi-Fiの共存をアピールした。

ロビンソン氏が危惧する5Gの普及によってワイヤレスネットワークの利用環境はどのように変化するのだろうか。5GとWi-Fiの勢力争い、そしてIoTにおけるライセンスバンドとアンライセンスバンドの勢力争い、東京オリンピック・パラリンピックの裏試合も見応えがありそうだ。(レビューマガジン社 下地孝雄)

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