
日本のモノ作り精神が生きるSurfaceから3つの新製品が登場
PC-Webzine.com 日本マイクロソフトSurfaceイベントレポート
5月26日、日本マイクロソフトはSurfaceの新製品に関する発表および体験を行うイベント「Microsoft Japan Surface Event」を開催した。当日はハイパフォーマンスなオールインワンPC「Microsoft Surface Studio」、OSにWindows 10 Sを搭載したノートPC「Surface Laptop」、Surface Pro 4後継となる2in1デバイス「Microsoft Surface Pro」に加え、各種アクセサリー製品やパートナーシップが発表された。
「Surfaceの父」が学んだ日本の教訓
マイクロソフト コーポレーションのコーポレート バイスプレジデント マイクロソフト デバイス担当 パノス・パネイ氏は、Surfaceの技術を統括する立場にある。パネイ氏は一時日本に滞在していた経験があり、その経験からさまざまなことを学んだと話す。その例として「絶対に諦めないこととはどういうことかを学んだ」という。
具体的には、モノ作りへの執念だ。あらゆるディティールへの執着や、モノ作りにおける辛抱がいかに重要であるかなど、時間をかけて妥協せずにモノ作りを進めていくことが重要だと学んだのだという。また、モノ作りをする側がデバイスを利用することが大切だという姿勢も、日本で学んだと話す。
そうした日本で学んだ教訓が生かされているのがSurfaceだ。製品を開発している人々の情熱や、緻密さ、職人芸ともいえるような技術が製品すべてに反映されており、その根幹にあるのが日本のモノ作りへの姿勢から学んだ教訓なのだ
ユーザーの創造性を引き出すSurface Studio
その最もよい例として登場したのがハイパフォーマンスなオールインワンPC「Surface Studio」。ハードウェアとソフトウェアが融合しており、さまざまなクリエイティブスタイルを実現できるデバイスとして開発された。
「新しいモノ作りを実現できるデバイス。意識せずに近づけられるし、エレガントに仕事が開始できる。近づくともっと関わりたいと臨場感を感じ、創作活動を開始できる」とパネイ氏はSurface Studioを評する。
デジタルキャンパスとも呼ばれたSurface Studioは、最大で2TBのストレージと32GBのメモリー、Core i7のCPUを搭載できるハイパフォーマンスな端末だ。ゼログラビティヒンジを採用したことで、指一本でモニターの角度を調整できるため、手元に近づけた状態をイラストを描くような創作活動を柔軟に行える。
また入力ツール「Surface Dial」を同時に活用することで、色やブラシの変更、ズームや回転などを行えるため、紙とペンによる作業と同等以上の作業が可能になるという。
文教向けセキュアOSを搭載したノートSurface Laptop
「モノ作りの精神が生きている」という言葉とともに紹介されたのは、質感にこだわって開発されたノートPC「Surface Laptop」。
「ラップトップを開発する上では、重量やパフォーマンス、バッテリーをどのバランスで実装するかというのが矛盾を抱えた重要なテーマ。しかし今回のSurface Laptopは一切矛盾のない、パーフェクトなバランスの端末に仕上げることができた」とパネイ氏。CPUに第7世代インテル Core i5 プロセッサーを搭載し、ストレージは最大256GB、メモリーも最大8GB。加えてモニターは340万画素の13.5インチのPixelSenseディスプレイを採用し、本体の厚みは14.5mmと「最も薄いタッチディスプレイを搭載したラップトップだ」(パネイ氏)
このようにパフォーマンスと本体重量のバランスがとれたSurface Laptopは、OSにセキュリティ性に優れた文教向けOSであるWindows 10 Sを搭載しており、学校現場に使用する端末として最適だ。Windows 10 Proへの無償アップデートにも対応する。
「多くの大学生がすでにMacBook Proを使用しているが、それに劣らない美しさがあり、しかもパフォーマンスが高く軽量。ビジネスパーソンに対しても最適で、最高の仕事を可能にする」とパネイ氏はSurface Laptopをアピールする。
Surface Laptopのパームレストには高級素材であるアルカンターラを使用し、天然スエードに近い感触を楽しめる。カラーはプラチナ、コバルトブルー、バーガンディ、グラファイトゴールドの4色で展開する。
内部設計を大幅に刷新したSurface Pro
世代を重ねるごとに改良を重ねてきたSurfaceシリーズの最新モデルとして発表されたのが、ナンバリングを廃した2in1タブレットPC「Surface Pro」。一見すると従来のSurfaceシリーズから大きな変化がないように見えた本製品だがパネイ氏によると「キックスタンドを再設計し、ヒンジだけを見ても20ものカスタマイズされたパーツがある」といったキックスタンドをはじめ、細部のデザインや内部設計を刷新したしたという。
特にフォーカスされたのが前述したキックスタンドと廃熱機構で、ファンレス設計を採用し静音性の高いモデルへと進化した。モニターは12.3インチのPixelSenseディスプレイを採用し、高い色再現性を実現している。
同時に発表されたのが4,069段階の筆圧検知と21ミリ秒のレイテンシーを実現したスタイラスペン「Surface ペン」。イベントにてゲスト登壇し、実際にSurface ProとSurface ペンで作品の仕上げをするデモを行った心書家の岸本亜泉氏は「普段は墨や筆、和紙で作品を書いていますが、デジタルの世界でここまでの繊細さや擦れが表現できるのかと驚きました」と感嘆をもらした。
パネイ氏は「新しいマシンラーニングのアルゴリズムが完璧性を実現した。エモーションがインクを通じてこのスクリーンに反映され確かに表現できていたはマジカルだ」と語った。
発売は6月15日から順次スタート
Microsoft Japan Surface Eventで発表されたSurface StudioとSurface Proは6月15日より、Surface Laptopは7月20日より発売する。また、Surfaceアクセサリーとして発表されたSurface DialはSurface Studio、Surface Proと同日の6月15日、Surface Pro Signature タイプ カバーは7月7日、Surface Arc Mouseは7月20日、Surface ペンは8月の発売を予定している。
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