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レノボ・ジャパンがデータ無害化ソリューションでセキュリティ市場に参入

レノボ・ジャパンがデータ無害化ソリューションでセキュリティ市場に参入

2017年06月06日更新

レノボ・ジャパンがデータ無害化ソリューションでセキュリティ市場に参入

PC販売が好調なレノボ・ジャパンは5月30日、セキュリティソリューションの提供を開始することを発表した。これまで培ってきたハードウェア販売の強みを生かせる新しい事業領域としてアプリケーションソフト市場に参入し、ハードウェアと組み合わせたソリューション展開を図る。その第一歩が、データの無害化ソリューション「OPSWAT Metadefender」の提供だ。

トータルソリューションの提供を強化

レノボ・ジャパンが販売を開始するのは、米OPSWATのデータ無害化ソリューション「OPSWAT Metadefender」と、System Xなどの自社サーバーを組み合わせたセキュリティソリューションだ。データセンターソリューション事業 ソリューション営業本部 本部長の橘一徳氏は、「従来の事業領域であるハードウェア・OS・仮想化ソフトに加えて、ユーザーにとってより重要度が高く、導入検討の時期が早いクラウドとオンプレミス、アプリケーションソフト、SDIミドルウェアなどの事業領域においても注力し、ハードウェア、ソフトウェア、サービスを含めたトータルソリューションの提供を強化しいてく」と話す。


アプリケーション領域への参入でデータの無害化ソリューションを選択したのは、昨今の企業におけるセキュリティニーズの高さが背景にある。橘氏は、ランサムウェアの脅威や、自治体情報システム強靱性向上モデルにおいてメールの無害化対策が明記されている点や、IPAが発表している「情報セキュリティ10大脅威 2017」で上位に列挙されている標的型攻撃の脅威やランサムウェア、情報漏洩などを挙げ、「これらはOPSWAT Metadefenderで解決できます」と説明する。

ファイルに埋め込まれたマクロやスクリプトを除去して無害化

OPSWAT Metadefenderは、インフラや制御系システムを提供する重要機関などで採用が進むセキュリティソリューションだ。原子力機関、防衛組織、政府機関、金融機関、製造業など、世界で1000社を超える組織で採用されている。主な機能は「データの無害化」「マルウェア対策」「脆弱性対策」であり、「データの無害化機能の搭載が大きな特長です」と橘氏はアピールする。


データの無害化とは、ファイルに埋め込まれたマクロやスクリプトを除去することだ。ランサムウェアなどのサイバー攻撃では、メールに添付された不正なファイルを開くことでマルウェアに感染するケースが多いが、それは不正なファイルに埋め込まれたマクロやスクリプトが要因となる。


OPSWAT Metadefenderは、ファイルを分解し、組み込まれたスクリプトとマクロを除去してから、フォーマットを維持したままファイルを再構築して、マルウェア感染のリスクを排除する。対応ファイルは、DOC、DOCX、PPT、PPTX、HTML、PDF、JPG、PNG、TIFF、GIFなど15に及ぶ。

データ無害化機能に加えてOPSWAT Metadefenderには、マルウェア対策と脆弱性対策の機能が搭載されている。マルウェア対策では、最大で30種類のスキャンエンジンを活用でき(Windowsが30エンジンまで選択可能、Linuxは10まで選択可能)、検出率と未知の攻撃の検出時間の短縮化の実現が可能だ。選択できるエンジンは、ESETやAVG、カスペルスキー、マカフィー、ソフォス、シマンテック、トレンドマイクロなど。それぞれのエンジンが相互に補い合うことで、マルウェアへの対応力を高められるのだ。


脆弱性対策では、システム内のアプリケーションの脆弱性を検知してアップデートを促す。OfficeソフトやJava、アドビ製品など250アプリケーションに対応しており、静的解析でアプリケーションを起動させずに確認が可能だ。

一気にセキュリティ環境を強化できる

OPSWAT Metadefenderの販売ターゲットについて、レノボ・ジャパンは次のように説明する。「業種、会社規模に関係なく、標的型攻撃の脅威は発生しています。大企業を中心に、すでに堅牢なセキュリティ環境を整備し、監視の仕組みや、問題が発生した場合の対応プロセスが構築されているでしょう。ただし、そのような企業、団体においても、無害化ソリューションの導入は、今後の検討課題となっているケースが多く、そうした場合に無害化の提案を強化していきます。一方、中堅・中小企業においては、専任のセキュリティ担当者が少ないというケースもあります。そうした場合には、無害化、マルウェア検知、脆弱性検知の機能を併せ持ち、ひとつのコンソールから管理できるソリューションとして、一気にセキュリティ環境を強化できること、そして管理工程を効率化できることを中心にOPSWAT Metadefenderを訴求していきます」


パートナー戦略については、「すでにセキュリティビジネスに参入し、多くの知見を持っているパートナーが存在するので、勉強会などを通じて製品の認知を高めていただき、大手SIerだけでなく、地方のリセラーを含めてパートナーシップを広げていきたい」と話す。


OPSWAT Metadefenderの提供でセキュリティソリューション事業も開始したレノボ・ジャパンだが、今後については次のような展望を持っている。「情報流通量が加速度的に増加し、セキュリティリスクも増大しています。さらに、ランサムウェアによるサイバー攻撃など、常に新しいリスクに対してソリューションを検討していかなければなりません。自ずとセキュリティ関連ニーズは増加していきます。当社としては、自社のハードと合わせた最適なソリューションを提供することで、ユーザーの課題解決および日本の情報セキュリティに寄与していきます」


(レビューマガジン社 山崎慎介)

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